大友良英昼夜連続8公演年末4DAYS@新宿ピットインの目玉といえる洋輔さん、坂田さん、芳垣氏をメンバーに迎えたスペシャル・カルテット。丁度この日が仕事納めで会社の納会で散々飲んだので酔いをさますために新宿ディスク・ユニオンで時間つぶし。結局3枚で5%offセールに負けてCD購入。酔ってレコ屋漁りをするもんじゃねえな。
開場15分前に行くとピットインの前が人で溢れ返っている。この凄い面子ならさもありなんと思ったが、今回の大友氏の4DAYSは総じて動員がいいらしい。まあそうじゃないとピットインの年末スペシャルにはならないが。大友氏は今年プロジェクトFUKUSHIMA関連で露出が多かったこともあり人気急上昇。特に20代の若い男女の姿が目立つ。私にとっては洋輔さんと坂田さんの共演が再び観れるのが何より嬉しい。それもゲストで数曲じゃなく全編共演だし。
チケットの整理番号は12番と微妙なところだったが運良く最前列右端の席を確保。大友さんの真ん前だ。並びは左に洋輔さん、真ん中に坂田さん、後ろに芳垣氏、右が大友氏。今回の8公演の殆どで大友氏が最年長なのだが、この日ばかりは最年少の若輩者です、と語って笑わせる。
さて演奏が始まると初っ端から全力疾走のハードコア・ジャズが炸裂。全身に爆発する音響の火の粉が降り掛かり無性に興奮する。特に芳垣氏のドラムの凄まじさと言ったらない。抑えるところでは大人しく、そこで溜めたエネルギーを一気に開放するドラミングの高揚感。大友氏も激しくノイズ・ギターをかき鳴らす。そして洋輔さん!69歳にしてこのパワー溢れるドシャメシャ奏法を見せるか、と驚くほどのハードな演奏。立ち上がって容赦なくピアノに肘打ちを喰らわせる。間断なく吹き捲くる坂田さんも相まって即興ジャズ界の猛者カルテットならではのダイナミックな演奏を堪能した。現在考えうる最高のフリージャズ・カルテットではなかろうか。
1st,2ndそれぞれ50分強に亘るテンションの高い演奏を聴かせ、止まない拍手に応えて再登場し演じたアンコールは何と1分間の俊足爆撃演奏。その模様をリンクしておくので創造性の極みを味わって欲しい。長時間の動画は私のYouTubeアカウントで検索して下さい。
この4者
同時に音出す
その奇跡
30日には大友氏とJOJO広重氏のデュオを観に行く。同じ日に灰野さんのオールナイト。豪華な年納めである。