画・瑳里(NECRONOMIDOL)
アイドル界にアート旋風。従来の萌えを追求した歌って踊って可愛いPVとは異なり、映画的世界観や映像マジック、ドラマ仕立ての迷宮ストーリーなど、芸術性を高めた女子ビデヲが増殖している。様々なクリエイターが参画し、他ジャンルでは不可能な冒険や挑戦を繰り広げてきたアイドルのリングにアート系映像作家やフィルムメーカーが参戦。くせ者だらけの第三次ビデヲバトルが巻き起こること必至。時代の落伍者になりたくないならこれらのビデを観るよろし。
●Maison book girl
アートっぽいアイドルの代表格とされるブクガ。プロデューサーのサクライケンタによるブランド化戦略とメンバーのゆるふわ系キャラのギャップに萌えるファンが急増中。顔が見えないアー写に続き、本人顔出し無しビデヲが登場。ライヴの振り付けが猟奇的で忘れられない濃いめのヲタにとっても新鮮な驚きにあっけにとられてしまった。
Maison book girl / karma / MV
●NECRONOMIDOL
前回のビデヲがドット絵アニメーションだったので、久々に生身のメンバーを拝めるチャンス、しかも九十九ほたるのラストビデ!と意気込んだ接触廚の魔ヲタにとって樹海の怪異をほぼ静止画で描く映像は、ブクガに続くセカンドショックであった。が、鮮明過ぎる画質の中に描かれるメンバーの素肌の肌理の非現実感に、あの世の美学を感じ、グリッスルが意志に反してスロッビングしてしまったのは筆者だけではない筈。
NECRONOMIDOL - psychopomp Music Video
●テンテンコ
『工業製品』としてのアイドル像を自ら体現するアルタネイティヴ女子テンテンコの美的感覚は、大人と子供/ホモサピエンスとアンドロイドとロボット/萌えとエモ/ロリと女王の間を何度も行ったり来たりして留まることがない。死ぬまで動き続けるホモサピエンスとして存在する筆者のコアには、女子の魅力が蹂躙される場所への憧れが強い。この2作のビデヲの振り幅こそ、テンコの超絶な存在意識のヴォルテールに違いない。
テンテンコ / 次郎
テンテンコ「くるま」
●ぜんぶ君のせいだ。
一度しか観たことがないのに、何故か心が惹かれる女子5人組ではある。ビデヲ公開直後にメンバーの電撃脱退劇が勃発するとは神様ですら想像もできなかっただろう。スローモーションによるスタイリッシュなヴィジュアルは、ぜん君。がアートユニットを画策している前哨戦と言えるだろう。筆者の主現場とは異なるが、今後の進展から目を離せない。
ぜんぶ君のせいだ。"WORLD END CRISIS feat. ◎屋しだれ"Official MusicVideo
●PassCode
アイドル界の暴れ大将/イヌ対象。PassCodeの抑えを知らない盛り上がりは、世界1,2のカオス感を呈する。マネキンチャレンジをアートと呼ぶのは違うかもしれないが、ハッカー(PassCodeヲタの名称)の暴れっぷりを知る者にとっては最初の静止部分は感動的ですらある。12/28の新木場スタジオコーストワンマンでも再演されるだろうか。
PassCode - MISS UNLIMITED Tour Final 12.28 〜Ready for Studio Coast〜 (Mannequin Challenge)
●じゅじゅ
呪いがテーマのアイドルユニットじゅじゅこそ今一番萌えるアイドルだと言っていい。ねう/みおり/みのるの秘密の三角関係は良からぬ企みを生む呪術的繋がりであり、その秘事を盗み見るヲタの心は謂れのない呪いに蕩けて恍惚状態に陥り再帰不能になる。其の社会復帰の助けとしてはJ-ホラー風ストーリーはマイナス要因満載。目を反らすことで呪いが解けるとしても可愛いもの見たさは留められない。
じゅじゅ - 「ノロイハジメ」 MV
アートスクール
出身アイドル
決起せよ
The Jam - Art School