今年の東京は8月に入ってから21日連続雨、気温は20度台の梅雨めいた夏休みであった。折角の夏の催し物が冷夏や集中豪雨で不完全燃焼に終わる中、地下アイドル現場はいつもと変わらぬ熱気と萌念に溢れた越天楽。夏フェスが何万人動員しても音楽やアーティストへの愛情を積算すると、キャパ百人のアイドル現場に勝てないに違いない。それほど激しいエントロピーを繰り返し経験することで、心も身体も更新されて行くのを実感するサマータイムであった。
■8月11日(金)新宿Motion
ローファイ・ハイスクール!3
前・当¥1000+1D 女性無料
op 11:00
もかろん(RYUKYU IDOL)
今泉怜
SAKA-SAMA
天界から降臨したソロアイドル・今泉怜ちゃんが出演する朝イベ。ハイスクールに準えた演出は、カメラやスマホを構える父兄参観の趣き。
●今泉怜
某アイドルグループにそっくりさんがいるらしい。そのメンバーに負けないゆるふわなパフォーマンスに包まれて二度寝したい気分になった。ソロ曲の動画や音源が望まれる。
●もかろん(RYUKYU IDOL)
ドッツ主催スリーマンで観たRYUKYU IDOLメンバーのソロステージ。見るのは二回目、持ち曲の少なさを、弁当や水飲みでカバーする不可思議なパフォーマンス。
●SAKA-SAMA
初見のグループ。ハッチャけたステージングは現役高校生のお祭り感を伝えてくれた。
■8月13日(日)池袋 KINGSX TOKYO
・・・・・・・・・主催
3週連続スリーマンライブ
「The 世界 EP」
st11:00
各組1時間
前売り¥3000+1D(当日+500円
STARMARIE
NECRONOMIDOL
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「The 王道 EP」に続くスリーマンライブ第二回。多くの魔ヲタがドッツにハマりつつある状況を反映した客層と異質な声優ユニット・スタマリファンが同居している。出演者それぞれ30分ステージ×2回の進行はとても楽しかった。
●NECRONOMIDOL
新曲PV撮影中のネクロ魔の安定感が発揮され5人のバランスが益々よくなり、暗黒界から世界へ飛出す気概にあふれたパフォーマンス。
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2回目のドッツはメンバーの区別もだいぶつくようになり、多少近づいた感がある。しかいまだまだ謎が多い彼女たちに知的好奇心が沸くのを感じる。
■8月15日(火)HMV Recordshop 新宿ALTA 6F
・・・・・・・・・1stシングル『CD』発売記念リリースイベント
CDR『しゅわしゅわEP』は今なら物販で購入可能だが、プレスCDとしては初の『CD』は72分の「Tokyo」というトラックが収録されており、ノイズの間に現れる「スライド」「トリニティダイヴ」「ねぇ」の3曲と後半の50分近いドローンは、90年代に訪れたアムステルダムで聴いたアンビエントFMを思わせる。傑作か問題作かはさておいて、非日常の曖昧模糊としたの魅力がある。
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ひとり休みで4人でのパフォーマンス。かなりユルいが明るい店内で観ると、ぼやけた残像にピントが合い別の魍魎が現れる気がする。気になった子は千射万箭というニックネームだと知った。全員握手と初ツーショットを体験。
■8月16日(水)新宿御苑スナックしろくま
「初めてのメイド喫茶 〜2つの世界の外側〜 NECRONOMIDOLの今泉怜スナックしろくま1日店長」
【イベント開催時間】19:00〜22:00
【料金】チャージ ¥2000(おつまみ付/2時間制/1時間延長¥1000)
ネクロ魔今泉怜が店長を務めるオフ会的イベント。じゃんけんに勝って手作りオムライスをゲット。ふわふわ卵が怜ちゃんのゆったりまったり感に合致してリラックスできる現場だった。
■8月19日(土)渋谷Milkyway
〜Candye♡Syrup〜お披露目LIVE!
開場15:30/開演16:30
料金¥前売り2000円/当日2500円
Candye▽Syrup / 偶想Drop / せななん / Payrin's / mistress / Sola Sound / SPARK SPEAKER / miyako(DJ) / IKU(DJ)
夕方の集中豪雨で都内の交通機関が大混乱する中、2週間ぶりの偶ドロ現場へ辿り着いた。この日は原宿のヘアサロン発信のアイドルユニットのお披露目ということで、オシャレ女子のスガとも目立つ。Sola Sound、Payrin's、DJ miyakoに続いて偶想Dropの登場。会場は血に飢えた偶神たちの戦場となった。
●偶想Drop
メンバーにとっても久々のライヴで、最初からテンションマックス。いつものように下手PAスピーカーの前で参戦したが、食うか食われるかのモッシュとリフトに負けじと都子カラーのピンクのペンライトを振りつつ踏ん張る20分は、高校の運動会の騎馬戦以上に過酷だった。Entertainment THrough Painを再び味わえて昇天寸前。
■8月20日(日)池袋KINGSX TOKYO
・・・・・・・・・主催
『The 混沌 EP』
開場11:00 - 開演11:30
前売¥2,500 - 当日¥3,000(+1D)
MIGMA SHELTER
エレファントノイズカシマシ
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前日の疲れが抜けないままドッツスリーマン最終公演へ。3回とも参戦するとは我ながら驚きだが、ユニークな対バンの顔ぶれの神イベ感に引き寄せられた。
●ノイズペンギン
ドッツメンバーによるノイズソロユニット。偶然にも推しメンの渡部篤郎(旧ニックネーム・千射万箭)がその招待。コンタクトマイクを付けた甘露飴の缶をフィードバックさせ、ヴォイスノイズとディレイを噛ませたハーシュノイズはマゾンナの動画で研究したらしい。今後はアクションを工夫するようアドバイスしたい。
●エレファントノイズカシマシ
数年前から東京の地下で活動するノイズバンド。Gezanのイベントで観たことがある。アナログシンセや玩具やディジリデューや金属パーカッションを多用した人力ノイズ演奏は、電子音楽よりロックンロールに近い。起伏に富んだ演奏はジャパノイズの呪縛を完全に葬り去る現在進行形のバイオニックノイズであった。
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一曲目「豚の丸焼き」と題した詩の同時多発朗読+寸劇のパフォーマンスは度肝を抜くのではなく、理性の働きを抑制するトランキライザーだった。そのまま通常ライヴに雪崩れ込み、箍の外れた感性に潤いを与えてくれた。終演後物販で渡部篤郎と初チェキ。サングラスで視線を感じない分、リラックスして会話が出来たのが新鮮だった。
●MIGMA SHELTER
元ベルハーの甘楽がよねこと名前を変えて参加する6人組。エスニックトランスのパフォーマンスは熱帯雨林の寺院の宗教儀式を彷彿させるトリップ感。腰や首の痛みを忘れて踊りまくった恍惚感。前から気になっていた姫毛美人のせいせいと初チェキ。
■8月21日(月)目黒鹿鳴館
偶想Drop定期公演『偶想の素』
開場18:45 開演19:30
¥900(D代600円)
19日を最後に10月9日の卒業公演まで会えないかと思っていたら急遽決定した定期公演。幼稚園児コスプレ衣装で、前半は交流会。推しメン都子は勿論、メンバー全員と束の間の交流に心弛んだ。
幼稚園児と父兄参観と言った赴きの現場は、前回ほどでないものの、世界で一番激しいアイドルの名に恥じない盛り上がり。この中にいる自分の姿を半年前の自分が見たらどう思うだろう。しかも今が一番幸せな気がするのだ。
■8月22日(火)ヴィレヴァン渋谷本店
ヤなことそっとミュート3rd EP「STAMP EP」リリイベ
日時:8/22(火) 19:00〜
内容:ミニライブ&特典会
観覧無料
最近リリース『STAMP EP』リリイベ最終日は移転して新装開店したビレッジバンガード渋谷店。立派なステージがあるインストアは他にあまりない。新曲「HOLY GRAiL」はカラオケで歌いたくなるバラードワルツ。ロックバンドに負けないパフォーマンスはまだまだ進化するだろう。
●8月23日(水)HMVrecordshopコピス吉祥寺
・・・・・・・・・1stシングル『CD』発売記念リリースイベント
たまたま帰宅途中の吉祥寺でドッツのリリイベに遭遇。最後に「スピードハーシュノイズ」というノイズサウンド20秒×5回で五つの行為をするという全員参加型パフォーマンス。シューゲもボカロもノイズも一緒に遊んでしまうオープンマインドは匿名アイドルならでは?
心から
心の底から
歌いたい
瑳里/NECRONOMIDOL
都子/偶想Drop