アメリカ・サンフランシスコを拠点とするウェストコースト・アンダーグラウンドの中心人物でありアルトサックス奏者/作曲家のレント・ロムスが主宰するEdgetone Recordsから9月25日に2作の新作がリリースされた。BandacmpでオーダーしたCDはまだ届いていないが、どちらもとてもユニークな作品なので、いち早く紹介したいと思い筆を執った次第である。より詳細なレビューは音楽情報サイトJazzTokyoの11月更新号に寄稿する予定である。
『Sheldon Brown Group / Blood of the Air』
CD/DL : Edgetone Records EDT4198
Sheldon Brown: Alto Saxophone, Clarinet, Bass Clarinet
Darren Johnston: Trumpet
Lorin Benedict: Voice
Andrew Joron: Theremin
Dave MacNab: Electric Guitar
John Finkbeiner: Electric Guitar
Jonathan Alford: Piano
Michael Wilcox: Bass
Vijay Anderson: Drums
Alan Hall: Drums
Voice of Philip Lamantia
1. Oraibi Intro
2. Oraibi
3. To You Henry Miller, Part I
4. To You Henry Miller, Part II
5. First Star
6. Primavera
7. The Romantic Movement
8. To Have the Courage
9. Out of the Jungle / The Hand Grenade / Man is in Pain
Recorded at 25th Street Recording by David Lichtenstein, October 12 and 13, 2015, and Scott Bergstrom, September 29, 2016. Mixed, edited, and mastered by John Finkbeiner at New Improved Recording.
伝説的シュルレアリズム詩人と21世紀の即興演奏者の共演
ベイエリアで20年以上活動を続けるサックス奏者/作曲家のシェルドン・ブラウン率いるテンテットが、アメリカを代表するサンフランシスコ生まれのシュルレアリズム詩人フィリップ・ラマンティアの詩の朗読に、同時演奏で音楽を付ける画期的な試みにより作られた作品。アレン・ギンズバーグ、ジャック・ケルアック等ビート詩人とも交流を持つラマンティアの抑揚豊かなスポークン・ワードが、まるでジャズ・ヴォーカルやスキャットのように自然に演奏に溶け込み、フリーキーであると同時にイマジネーションとストーリー性たっぷりの即興演奏で「21世紀の超現実主義者」のサウンドトラックを描き出す。
Sheldon Brown’s Blood of the Air 7-27-17 16th Annual Outsound New Music Summit
『PG13 / PG13』
CD/DL : Edgetone Records EDT4200
Phillip Greenlief - alto saxophone, compositions
John Shiurba - guitar, compositions
Thomas Scandura - drums
1. Chapter 4
2. 13.1
3. Chapter 2
4. 13.2
5. Chapter 1
6. 13.3
7. Chapter 3
愛猫追悼から進化した怒濤のプログレメタルジャズ
ロサンゼルスのサックス奏者フィリップ・グリーンリーフが飼い猫のジョージ・クリーヴァーの死を悼んで結成したユニットPG13のデビュー作。ギタリストのジョン・シューバの作品も含み、プログレッシヴメタルとフリーインプロヴィゼーションを結合したサウンドはヘヴィでクール。レコメン系アヴァンロックに通じるカッコ良さ。ちなみにグリーンリーフはEdgetoneと並ぶ西海岸即興シーンの草の根レーベルEvander Musicを主宰している。
淵の音
深淵の人
西海岸
Ralph Carney Memorial 2018 0726 OutsoundSummit