2015年2月10日&11日、国立代々木第一体育館2Daysで2万人を動員したでんぱ組.inc史上最大規模ライブ「でんぱーりーナイト de パーリー」が早くも映像作品化!2日目の11日公演を余す事なく全22曲収録。光と色が消えた世界で、でんぱ組.incが妖精たちを探し出すというファンタジーな世界に迷い込んでしまったようなストーリーで始まり、トロッコに乗りセンターステージでのパフォーマンスを繰り広げたり、後半は生バンドと共にオーディエンスを熱狂させたでんぱ組.incが放つエンターテイメントが存分に味わえる内容となっている。
●BABYMETAL『LIVE IN LONDON -BABYMETAL WORLD TOUR 2014-』
5月9日メキシコを皮切りにWORLD TOUR 2015をスタートしたBABYMETALの2014年ワールドツアーからロンドン2公演の模様をBD化「BABYMETAL DEATH」「いいね!」「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」「悪夢の輪舞曲」「おねだり大作戦」「Catch me if you can」「紅月 -アカツキ-」「4の歌」ほかを収録。デビュー・アルバム『BABYMETAL』の世界リリースも決定した。
日曜日のAnd Also The Trees公演の開演前SEのエレポップやポジティヴパンクやネオサイケを聴いていたら、オーストラリアのバンド最大のヒット曲「アンダー・ザ・ミルキーウェイ」が流れて、思わずオオッと心の中で拳を握った。近くでおしゃべりに興じていた元ニューウェイヴギャルらしきアラフォー女子グループの一人が「この声聴いたことがある、誰だっけ」と言い出した。心の中で「ザ・チャーチですよ!」と叫んでみたが勿論届く訳がない。他のおば...、否、女子が楽曲検索アプリで調べ「The Church?知らなーい」と言い放った。うーん、ヒットと言っても全米TOP40に入った程度だから知られてないのも当然といえば当然。80年代半ばにAATTと並んで偏愛したザ・チャーチのことを考えていたら、他にもオージー出身のお気に入りバンドを思い出した。AATTのライヴが懐古趣味とは無縁の光を放っていたのは確かだが、ノスタルジーを喚起したことも事実である。AATTやThe Churchと比較にならないくらい知名度の低い南半球の溺愛バンド二組を取り上げる。
⇒【豪州ロック浪漫派】ザ・チャーチ~南半球のサイケデリック・ロック交響楽
英国音楽/VINYL JAPAN presents
【AND ALSO THE TREES】
奇蹟の初来日!! 英国耽美系ネオサイケ/ギターポップバンド、昨年、THE CUREのXmas GigsのSpecial Guestとして出演したばかり俄然注目をあびるAATT!!!! 絶好のタイミングで2015年5月、初の来日公演決定!!
2015/05/09(sat) & 10(sun)
新宿MARZ
09(sat) OPEN the DOOR 18:00/START to PLAY 19:00
10(sun) OPEN the DOOR 17:00/START to PLAY 18:00
Ticket in advance 6,500 yen (inc VAT) plus one drink fee at door of the venue
30年以上前に心酔していた英国の深い木々AATTが結成36年目にして初来日。日本盤は1984年のデビュー作『And Also The Trees(沈黙の宴)』が出ただけだが、『Fool's Mate』や『DOLL』などインディー系音楽誌で美麗なポートレイトやインタビューが掲載され、ニューウェイヴ少女の人気を博したという。イギリスの田舎の古城に住む美少年兄弟は、やおい系妄想少女漫画の恰好のモデルだった。高校時代にジルベール(漫画『風と木の詩』の美少年)と渾名された筆者だが、AATTに惹かれたのはしかし少年愛に目ざめたからではない。
Set List
1. Prince Rupert
2. Shaletown
3. Maps in the Wrists and Arms
4. Wallpaper Dying
5. Shantell
6. A Room Lives in Lucy
7. Virus Meadow
8. Mermen of Lea
9. Paradiso
10. He Walked Through the Dew
11. Brother Fear
12. Mucklow
13. Angel, Devil, Man and Beast
14. Only
15. Your Guess
encore
16. Slow Pulse Boy
17. Burn Down This Town
18. Dialogue
19. Rive Droite
The Byron Allen Trio
Label:ESP Disk – 1005
Released:1965
A1 Time Is Past 10:27
A2 Three Steps In The Right Direction 8:38
B1 Decision For The Cole-Man 9:30
B2 Today's Blues Tomorrow 14:44
Byron Allen (alto sax)
Maceo Gilchrist (bass)
Teddy Robinson (percussion)
"He was a guy who was out there, who had talent and would by ready." Bassist William Parker on Byron Allen. 「彼は才能があり、準備万端で、すぐ外で出番を待っていた。」 ウィリアム・パーカーのバイロン・アレンについての言葉。
『バイロン・アレン・トリオ』はESPディスクのジャズ最初の作品群のひとつだった。1964年9月25日の午後にマンハッタンの真ん中のミラサウンド・スタジオで録音されたデビュー作。彼をESPディスクに推薦したのはオーネット・コールマンであり、収録曲の『コール・マンの為の決意(Decision for the Cole-Man)にその繋がりが反映されている。アレンと彼のトリオのプレイは、デヴィッド・アイゼンソン(b)、チャールズ・モフェット(ds)時代のコールマン・トリオにどこか似ている。かといって、アレンとメイシオ・ギルクライスト(b)、テッド・ロビンソン(ds)がこの4曲で自らのサウンドを提示していないという訳ではない。このアルバム以降、アレンは15年後にもう一枚しかアルバムを残していないが、このLPは熱心なジャズファンの間で伝説的な地位を得ている。
アレンのアプローチは、最終ゴールへのあらゆる道筋を探索し、時に道の途中でふと立ち止まり、軌跡を分解してから再構築し、そのうえで新たな道へ踏み出す。とてもアカデミックに聴こえるが、アレンのプレイはブルースに深く根付いている。知られざるマスターピースの1作である。
(ESP-DISK公式サイト)
1965年にデビューした時にESPはバイロン・アレンを「チャーリー・パーカーの精神的後継者」と呼んだ。しかし彼のアルトサックスを一聴して即座に思い浮かぶのは、レーベルに彼を紹介した男オーネット・コールマンであるアレンのラフな音は、彼の音楽的アイデアに追いついていない場合もある(時々明らかに音程がフラットする)。しかし注意深く聴けば、彼のソロには、ジミー・ライオンズを除けば、当時のフリージャズ演奏家としてはユニークな、バード(チャーリー・パーカー)のような華やかさがある。
アレンとテッド・ロビンソン(ds)、メイシオ・ギルクライスト(b)の対話は正直言ってユルいが、彼らの演奏には、レーベルとしての名声にも関わらず、ESPのアルバムではあまり聴けないエネルギーがある。「Time Is Past」でロビンソンはフォービートに乗せて、硬質なスネア・ロールとシンバルでドライヴする。「Three Steps in the Right Direction」はギルクライストが大活躍し、繰り返しや速度を遅くすることなく、高速でノートを奏でる。「Decision for the Cole-Man」でオーネットに目配せするが、トリオは明らかに独自のアイデアを持っている。特にアルコとフィンガー・ピッキングを素早く弾き分けるギルクライスト。「Today’s Blues Tomorrow」はとりとめないが、進むにつれた音楽の基本を構成し再構成し、グルーヴを見出したと思えば、容易く捨て去り別のものと入れ替える。
アレンは約15年後にもう一枚アルバムをリリースし、それ以来消息不明である。ESPの膨大なカタログのなかの無名の作品の中でも、本作はもっと認識されるべき。マリオン・ブラウン、ソニー・シモンズと並びESPを代表するアルトサックス奏者のひとりである。
(JazzTimes)
リロイ・ジョーンズが初期の〈ESP〉作品の中でジュゼッピ・ローガン、ニューヨーク・アート・カルテットと共に最も高い評価を与えたバイロン・アレン。チャーリー・パーカー以降の奏法をきちんと身に付けた上でフリーに進んだ彼のプレイは、当時同じピアノレス・トリオで演奏していたオーネット・コールマン以上に明快で切れが良く、大きな期待が寄せられました。その後のレコーディングがとても少ないのは残念ですが、それだけにこのアルバムの価値は高く、アレンのアルトが発する鋭いきらめきは今もなお聴く者を圧倒します。
(Tower Records Online)
Byron Allen(as)、Theodore Robinson(per)、Maceo Gilchrist(b)のトリオによる1964年作品。リーダーの Byron Allen については素性は不明で、この1枚しかアルバムを残していないようです。音楽はアルバム・アートほどには厳しくなく、ESPレーベルの中でもかなりストレートな仕上がりで、Ornette Coleman「At the Golden Circle in Stockholm, Vol.1」あたりの躍動感あるアルトを想像してもらえば間違いありません。
自由に伸び縮みしながらも明確にリズムを設定するドラムとベースに支えられて、Byron Allen がまるで物語りのような素晴らしい構築力のソロを15分に渡って展開する[4]が凄いです。そのクライマックスをめがけて、ブルースを基底にトリオが相互に影響を及ぼし合いながら[1][2][3]と加速度的に調子を上げて行く。シンプルな編成だから全体にとてもスッキリしていて、熱さが直接伝わってきます。
(amazonカスタマーレビュー)
Interface : A Common Boundary Between Matter and Space
30年経ってネット検索で分かったのは、70年代にもう1枚アルバムをリリースしたことだけ。結局それきりで消息不明になったようだ。一説には90年代終わり頃まで活動していたとも。いずれにせよ、現在生きているかどうかも定かではない謎のサクソフォン・プレイヤーである。ネット検索してもレビューや記事で取り上げられているのはESPでの1964年作『Byron Allen Trio』だけで、79年の2nd『Interface』についてはリリースの事実だけしか記載がない。幻の2ndアルバムは一体どんな作品か?と思っていたら高田馬場のDisk Unionで1年半前にあっさり発見。バックを二人の白人ミュージシャンが勤めたトリオ作だが、一聴して「コレは一体、彼に何が起きたのか?」と衝撃を受ける問題作だった。ESP時代のエネルギーは何処へやら、ソプラノ・サックスかと間違えそうなボトムのないハイトーンは、魂の抜けた空っぽ人間の歌のような虚ろな響き。よく言えばスティーヴ・レイシーの達観ぶりに似ているかもしれないが、ここでのバイロンは間違いなくサイケデリック・トリップのあとのホワイトアウトと同じ状態に違いない。激しく時代を駆け抜けたフリージャズの闘士が、戦いの終わったあとに抜け殻の廃人になってしまった。燃え尽きた男の空洞の隙間を抜けるフレーズに、すっトボケたリズムセクションがチャチャを入れる。人を小馬鹿にしたウォーキングブルースのA2,B1は燃え滓を元気づけるどころか、一層存在の薄さを際立たせる。そしてラストナンバーB2を「ドラム・ソロ」と名付け、運指の練習のようなフレーズを吹いたあとは演奏を放棄してしまったバイロンの心境は如何に?おそらく既に心は別の次元を彷徨っていたに違いない。