グローバルネイチャークラブのガイド日記

グローバルネイチャークラブ(旧グローバルスポーツクラブ)のガイド仲間が観察した伊豆大島の自然の情報を中心にお届けします。

風が作る景色

2013年12月15日 | 火山・ジオパーク
10月に「火山と椿」の取材に来た番組制作会社の方が再び来島し、一緒に裏砂漠を歩いてきました。
(番組の放送は現在延期になっていますが、時期を見て放送されるようです)

今日の裏砂漠。

青空でしたが、予想以上に強い風が吹いていました。
特に櫛形山山頂は、時々よろめきそうになるぐらいの風です。

ここ数日の強風が裏砂漠の景色を変えていました。
まずは11月30日に砂の壁に並んでいた“サルの顔”のような凹凸。


今日は完全に崩れていました。


そして今日も強風に飛ばされて、砂粒サイズの火山灰がパラパラ上から落ちてきました。

できたばかりの砂の斜面は、とてもキレイです。

一番ビックリしたのが、三原山側の壁面の変化でした。
広範囲に渡って砂がパラパラ、パラパラ、ひっきりなしに落ちて来て、斜面を作っていました。

以前歩いた時は、こんなではなかったはず…。
ゴツゴツした溶岩が砂のV字谷に変わっていました。

以前の写真で同じ場所が写っているものがないか、探してみました。
11月18日のこの写真が、いちばん重なりそうでした。

写真中央の白っぽい二つの石の存在が「ほぼ同じ場所」と考えた理由ですが、いかがでしょうか?
(ちょっと角度がずれてますが…)

前回も写真を撮った「イタドリが頑張っている、雨で掘れた凹み」

イタドリの根の先端は、枯葉にスッポリ包まれていました。枯葉の最下部はシットリ湿っていたので、もうじきキノコが生えて土を作っていくのではないでしょうか?

細かい溶岩の隙間には網の目のように、細いイタドリの根が入っています。

一見丈夫そうですが、ここも上から小さな溶岩の粒がパラパラ落ちてきていました。

やがてイタドリが体を支えている地面が、全て崩れてしまう日もやってくるのでしょう。

次に来た時は、もうこの景色は見られないかも…。

雨が削った何本もの凹みも、砂が埋めはじめていました。

冬の季節風が収まる頃には、ここはどんな風景に変わっているのでしょうか?

また変化を見に行きたいと思います。

(カナ)
コメント
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