さらさらと読める。読んでいて、同感するところ多い。ある種のカタルシスとなる。あまりに現在に失望感をもっているから、こういう本をよむとすっとする。
この本でなるほどと思ったことの一つ。
「イッポンをトレモロす」である。安倍首相が先の衆議院選挙時に「ニッポンを取り戻す」と叫んでいたが、よくよく聞くと「イッポンをトレモロす」と聞こえるというのだ。ユーチューブで探して聞いてみたら、その通りだった。ボクは好意的に聞いていたわけだ。
安富氏は「立場主義」というキーワードで日本の政治社会を読み解こうとするが、いまいちのれない。別に学術書ではないため、論が緻密ではないからだ。
該博な知識を背景に、すらすらとかいている感じの文体である。だから読みやすい、ということは読み飛ばしてしまうということでもある。
一方に反知性主義の、安倍首相をトップとする権力を掌握している一部の集団があり、他方に安富氏らの現在のありかたに疑問を持つ、豊かな教養をもった知性主義の人々、そしてその間にいる多数の非知性主義の国民。それが今の日本の状況ではないかと思う。
いずれにしても、「知」というものが軽視されている時代だ。豊かな教養をもつ人間からは、現在の政治社会はこう見えるのだという、そういう本である。
この本は図書館から借りた。
この本でなるほどと思ったことの一つ。
「イッポンをトレモロす」である。安倍首相が先の衆議院選挙時に「ニッポンを取り戻す」と叫んでいたが、よくよく聞くと「イッポンをトレモロす」と聞こえるというのだ。ユーチューブで探して聞いてみたら、その通りだった。ボクは好意的に聞いていたわけだ。
安富氏は「立場主義」というキーワードで日本の政治社会を読み解こうとするが、いまいちのれない。別に学術書ではないため、論が緻密ではないからだ。
該博な知識を背景に、すらすらとかいている感じの文体である。だから読みやすい、ということは読み飛ばしてしまうということでもある。
一方に反知性主義の、安倍首相をトップとする権力を掌握している一部の集団があり、他方に安富氏らの現在のありかたに疑問を持つ、豊かな教養をもった知性主義の人々、そしてその間にいる多数の非知性主義の国民。それが今の日本の状況ではないかと思う。
いずれにしても、「知」というものが軽視されている時代だ。豊かな教養をもつ人間からは、現在の政治社会はこう見えるのだという、そういう本である。
この本は図書館から借りた。