浜名史学

歴史や現実を鋭く見抜く眼力を養うためのブログ。読書をすすめ、時にまったくローカルな話題も入る摩訶不思議なブログ。

あまりにひどい事実にあきれるばかり

2015-06-16 20:27:36 | 政治
 夕食の後、まず、『毎日新聞』の記事を読んだ。今日の夕刊の記事、見出しは下記の通り。


「忘災」の原発列島 「原子力比率22%」の本音、ごまかしだらけの電源構成 東京理科大教授・橘川武郎さんに聞く
  

 今月初め、国の長期エネルギー政策の「未来図」、すなわち2030年度の電源構成の政府案が決まった。だがその中身たるや、原発の根幹である「安全性」に疑問符がつく内容になっていると聞く。再び安全神話に浸ろう、ということか。経済産業省の有識者会議で最後まで政府案に反対した東京理科大教授、橘川武郎(きっかわたけお)さん(63)に胸の内を聞いた。【吉井理記】

http://mainichi.jp/shimen/news/20150616dde012010012000c.html?fm=mnm

 2030年の電源の比率は、液化天然ガス(LNG)火力27%、石炭火力26%、再生エネ(水力、風力、太陽光など)22〜24%、そして原子力は何と20〜22%、石油火力3%で政府案が決まったのだが、橘川さんはこれに反対し続けたそうだ。

 橘川さんの本は何冊か所持している。電源開発(ボクの場合は水力発電の歴史を何回か書いているので)の研究や電力会社の社史では、もっとも業績をあげている方だ。橘川さんが書かれたものをよむと、反原発という考え方をもってはいないと思っていた。今もその立場だそうだが、その決定に至る過程があまりにひどく激昂しているのだ。
 ボクもこの記事を読んで、あきれかえった。あのような事故が起きても、何も考えていない、事故前と同じ思考でいる官僚たち。そして有識者として参加している者たちも、同様だ。

 まさに日本の社会は腐臭を放っている。

 そして次に読んだのは、醍醐聡氏のブログ。NHKのニュースに関する記事。「参戦法案」反対の国会周辺の抗議活動、2万5千人も集まったそれを、夜7時のニュースではとりあげなかったそうだ。しかし何と香港の数千人のデモについては報道したのだそうだ。それを指摘した文である。

http://sdaigo.cocolog-nifty.com/blog/2015/06/nhk-3c74.html

 NHKのニュース、国民がよくみる時間帯のそれは、政府の広報担当になっている。NHKスペシャルではよい番組を時々やるのに。NHK職員は、政府の広報担当になりさがっている現実をどうみているのだろうか。

 醍醐氏の指摘に、大いに同感した次第である。

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ここまで来ている日本

2015-06-16 08:36:27 | 政治
 昨年安倍政権は、武器輸出を解禁した。それ以降、日本製武器や軍需に利用できる製品の見本市も行われるようになった。安倍政権は、そうした武器輸出を、財界と一緒になって推進しようとしている。日本の労働者によって製造されたそうしたものにより、人が殺傷される可能性がある。

 『日刊ゲンダイ』昨年12月の記事。

安倍政権が日本の“軍国主義化”に向かって動き出した。海外に武器を輸出する日本企業に支援金制度を創設するのだ。防衛省は18日にも有識者による検討会を立ち上げ、今後は財政投融資などを活用した資金援助制度を創設。武器輸出企業に長期で低利融資するという。

http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/155885

 武器輸出企業を後押ししていくつもりなのだ。

 さて、1970年代の大学では、「産学協同」は徹底的に批判されていた。ところが今や、「産学協同」は当たり前。大学人もそれに違和感を持つこともなく、その路線を突っ走っている。しかしその先には、「軍学協同」が控えていることを忘れてはならない。

 東京大学の工学系のホームページにあった「軍事研究を一切拒否する」が消されたことが報じられたことは記憶にある。

 6月13日、東京大学・駒場で「急進展する軍学共同にどう対抗するか」というシンポジウムが開かれたという。

 http://tousyoku.org/archives/2501

 「参戦法案」が国会で議論されているが、日本は再び軍事国家になろうとしている。「軍学協同」に反対していくことは、世界の平和を守ることにも繋がるはずだ。

 現在、「軍学協同」反対アピール署名が行われている。

 http://no-military-research.a.la9.jp/

 きな臭い時代になってきた。今何ができるかを考えなければいけない「時」が来ている。

コメント (1)
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