窪田恭史のリサイクルライフ

古着を扱う横浜の襤褸(ぼろ)屋さんのブログ。日記、繊維リサイクルの歴史、ウエスものがたり、リサイクル軍手、趣味の話など。

リサイクルとコミュニティ

2008年01月19日 | リサイクル(しごと)の話
 日中の仕事を終え、夕方から鎌倉市資源回収協同組合の賀詞交換会に出席しました。その中で短い間でしたが石渡鎌倉市長とお話しする機会がありました。

 鎌倉市は2年連続でごみリサイクル率全国第一位だそうですが、その他犯罪の発生もここ数年で半減したそうです。ニュースでも連日碌な話を聞かない昨今において大変素晴らしいことだと思うのですが、その背景には市民による見回り、コミュニティの回復があるようです。

 リサイクルの発展にも実はこのコミュニティの力が大きな意味を持ちます。コミュニティにより維持されるモラルがゴミではない良質の再資源物を生み出す大きな要因だからです。江戸代が当時としては世界でも類を見ないような大都市を形成しながら、現代社会ではおよそ考えられないような完全循環型社会であったことは夙に知られているところですが、単純に資源が足りなかったというだけではそのような社会は実現できません。背景にコミュニティにより維持される高いモラルがあったからこそ、現代ではおよそ想像もつかないほど資源を活用しつくす社会が形成できたのだと考えられます。

 最近様々な分野で江戸時代が見直されていますが、完全循環型社会であった江戸時代ではリサイクルはことさら「リサイクル」と強調するまでもなく至極当たり前の物として日常生活に浸透していたようです。お話すれば長くなるのですが、下にあげた本では江戸時代のリサイクル事情が非常に分かりやすくまとめられています。興味のある方にはお勧めです。

大江戸リサイクル事情 (講談社文庫)
石川 英輔
講談社

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  繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした

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