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Bellatorパートが終了し、以降のRIZINパートはリングで行われるため、ケージを天井に上げてリングを設置する作業が行われました。ケージを天井に吊るして(フライングケージ方式)、その後リングを設置するというやり方は世界初なのだそうです。
ここで休憩に入りますが、海外放送との関係で何と1時間15分もの長い休憩。トイレに行くにも売店に行くにも人、人、人なので、飲まず食わずじっとしていました。
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RIZINパート第一試合は、58㎏級の伊藤裕樹選手vsヒロヤ選手。予想外と言っては失礼かもしれませんが、今回の中で最も見応えのある試合でした。
1R、序盤からヒロヤ選手が果敢に攻めます。足を取りに行ったり、背後に回ったり、コーナーに詰めたりと再三攻勢に出ますが、一方の伊藤選手も打撃やカウンターでギロチンを狙うなどして応戦。激しい攻防に観客も沸きます。
2R、伊藤選手の打撃にもヒロヤ選手は怯まずタックルに行きます。その後も再三バックを狙いますが、後半は伊藤選手が打撃で攻勢に出、形勢が逆転します。
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3R、伊藤選手がヒロヤ選手をコーナーに詰め、連打からヒザ、そしてテイクダウンに持ち込みます。伊藤選手はチョークを狙いますが、ヒロヤ選手はそれを逃れスタンディングに戻ると、伊藤選手の背後に回り、ジャーマンスープレックス。館内がどよめきます。それでも形成は伊藤選手有利の展開。結果は、2vs1で伊藤選手の勝利となりましたが、ヒロヤ選手の気持ちと根性がこちらにも伝わる好試合でした。
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第二試合は84㎏級、阿部大治選手vsイゴール・タナベ選手。前の試合が58㎏級だったので、非常に大きく見えますね。23歳のタナベ選手はブラジル出身ですが、6歳で来日しており、試合後のインタビューもポルトガル語、英語、日本語の3ヶ国語を使いこなしていました。一方の阿部選手のバックボーンは柔道ですが、キックボクシングの経験もあり、打撃にも定評があります。
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1R、序盤は阿部選手が的確なパンチを当てていたのですが、終盤、タナベ選手は阿部選手の打撃の一瞬のスキを突き、足をとります。そして逃れようとする阿部選手の動きを利用してのヒールホールド。180㎝71㎏の阿部選手の全体重が左足の脛にかかる形となり、見るからに痛そうでした。バーバルタップアウトでタナベ選手の勝利。
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第三試合61㎏級、瀧澤謙太選手vs太田忍選手。太田選手は言わずと知れたリオ五輪のレスリング銀メダリスト。2年前に観戦したRIZIN26での所英男選手との対戦がMMAデビュー戦でした。瀧澤選手もバックボーンはレスリングですが、MMAに転向してから10年のキャリアがあります。同じくRIZIN26では、佐々木憂流迦選手と対戦し、3R判定で敗れています。
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1R序盤、空手の経験もある瀧澤選手が後ろ回し蹴りで場内を沸かせます。しかし、背後をとった太田選手がさすがアマチュアレスリングの五輪銀メダリストと思わせるジャーマンスープレックス。その後も瀧澤選手の背後に回ったままコーナーに詰めると、背後からパンチそしてヒザの連打。レフリーストップによるTKOで太田選手の勝利。
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第四試合は71㎏級、2019年RIZINライト級GP優勝のトフィック・ムサエフ選手vsパンクラス現役王者のベテラン、アキラ選手。ムサエフ選手とファイナルのケラモフ選手はアゼルバイジャン出身。11月にはRIZIN初の海外開催がアゼルバイジャンの首都バクーで行われるそうで、アゼルバイジャン国会副議長と在日大使も来場していました。格闘技を通じて、両国の交流が深まると良いですね。下馬評はムサエフ選手有利ですが、アキラ選手は身長で11㎝劣るものの、打撃に活路を求めます。
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しかし1R、ムサエフ選手の方が身長差を活かした強烈なストレート。さらに中段の前蹴り、三日月蹴りとアキラ選手を入れさせません。むしろ、アキラ選手がよく耐えているなという印象でした。アキラ選手は懐に入らなければならない分、正面に立ち過ぎており、そこにムサエフ選手がパンチの猛攻を浴びせます。
2Rに入っても激しい打撃戦。アキラ選手は果敢にパンチを繰り出しますが、ムサエフ選手に躱されます。逆にムサエフ選手が左右の連打。最終的には左フックでアキラ選手を沈めムサエフ選手の勝利。力量差もあったのかなと思います。
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第五試合は70㎏級、パトリッキーの弟、パトリシオ・ピットブル選手vs鈴木千裕選手。これは番狂わせと言って良い試合となりました。パトリシオ選手は、現Bellatorフェザー級王者。一方の鈴木選手はキックボクシングをベースに破壊力のあるパンチに定評があります。
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ピットブル選手もパワーはありますが、オールラウンドなピットブル選手に対し、自分のスタイルである打撃戦に活路を見出したい鈴木選手は1Rから徹底したボクシングスタイルで臨みます。時折見せるミドルキックはリスキーかなと思いましたが、基本的には恐れることなく体重を前に乗せ、パンチを繰り出していきます。自分の強みを信じる心、前へ出る勇気がこちらにも伝わってきました。徹底して連打を繰り出し、ついにはパトリック選手をとらえ、何と2分32秒でKO勝利。会場が最も興奮の坩堝と化した瞬間だったのではないでしょうか。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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