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知人がFBに投稿されているのを拝見して「行こう!」と即決、期待を上回る素晴らしい冒険をさせていただきました。お店での話によると、オージー・ラムの普及に努める「ラムバサダー」の関澤波留人さんが最初麻布十番にオープンした、羊肉の魅力を存分に楽しめるお店です。僕がお邪魔したのは、横浜関内店。奥に個室もありますが、キッチンを囲むカウンター席のお洒落な雰囲気。
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上の写真(右)はマスクホルダー。羊への愛が感じられます(結果的に食べてしまうのですが)。「本日の羊肉」として書かれていたのは、日本でシェア1%以下という希少な国産羊肉、北海道せたな産「小野めんよう牧場」と士別産「かわにしの丘しずお農場」のサフォーク種でした。サフォーク種というのは、「ウォレスとグルミット」に登場するひつじのショーンのような、頭の黒い羊です。ショーン、食肉用だったんですね。
なお、コースメニューはその名も「羊をめぐる冒険」。僕は小説を読まないので知らなかったのですが、村上春樹氏の小説に『羊をめぐる冒険』というのがあるそうです。それでは、冒険の旅に出かけましょう!
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登場したのは、「国産羊のユッケ」。羊のユッケですよ、初めて食べました。臭みがなく柔らかい新鮮なユッケ、スタートには最適でした。
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続いて、「オーストラリア・ビクトリア州産パスチャーフェッドラム」。パスチャーフェッド(Pasture fed)の名が示す通り、マメ科・イネ科の牧草(パスチャー)を与えて育てたラムで、クセがなく濃厚な旨味、上品な脂が特徴だそうです。これに醤油漬けのマスタードをのせてかぶりつきます。
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羊に合わせたのは、南オーストラリアの「ブラックウイング・シラーズ 2015年」。空気を含ませると甘みが出てきて、ベリー系の果実味が強いワインです。
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「あさりと羊のスープ」。海のアサリと丘の羊の相性がこんなに良いなんて!海幸山幸。羊のスープといえば中国の古典で良く出てくるくらいのイメージしかありませんでしたが、とても美味しかったです。多分古代では大変なご馳走だったから逸話が多いのでしょうね、分かる気がします(恐らく事実ではないでしょうが、戦国時代、遊牧民族の白狄が建国した中山国が一杯の羊のスープをケチったばかりに恨みを買って滅ぼされたなんていう話もあります)。因みに羊羹(ようかん)も元を正せば「羊の羹(あつもの)」、つまり羊のスープのことです。
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「焼売とキョフテ」。濃厚な旨味の羊を焼売にする!これは盲点でした。キョフテというのは、トルコのつくね。これをトルコらしくヨーグルトのソースでいただきます。
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「茄子とヤンロー」。米茄子の上に羊をミンチにした仙台の南蛮味噌のようなものがのっています。ヤンロー(羊肉串)は、ウイグルの串焼き。以前このブログでご紹介した、御徒町の「羊香味坊」でも出てきましたが、羊の串焼きは遊牧民族に広く分布した料理なのでしょう。
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実はこの日一番の逸品だと思ったのが、こちらの「フラン」。一言で言えばフランス料理の茶わん蒸しですが、羊の生ハムの塩味との相性が絶妙でした。思わず唸ります。
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フランで一息ついたところで、再びガツンと「国産羊のロースト」。うメェ~🐑🐑🐑
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こちらはコースにない、オプションの「羊のソーセージ」。
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ワインを「シャトー・メルシャン 笛吹甲州グリ・ド・グリ2020年」に切り替えました。リンゴのような香りのオレンジワイン。羊肉は意外と白ワインとも合うのかなと思いました。
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締めの坦々麺も羊の挽肉に羊の脂が分厚く膜を張っていて、食べたことのない味わいでした。
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デザートは羊のミルクから作ったアイス最中。アイスクリームまで羊にこだわっています。
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デザートにはデザートワイン。ハチミツだけを発酵させて作ったドイツの「カトレンブルガー・ハニーワイン・ミード ・ドクターディムース」。貴腐ワインよりもさらにトロッとしています。
最初から最後まで驚きの連続、ディズニーランドのアトラクションのような楽しさでした。
串羊 羊サンライズ 横浜関内店
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神奈川県横浜市中区常盤町3-33 シーステージ横浜3階
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
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