2月20日、沖縄県中頭郡北谷町にて、第161回YMS(ヨコハマ・マネージャーズ・セミナー)を開催しました。
【過去2回の沖縄開催】
2016年2月8日:第67回YMS
2019年5月17日:第108回YMS
YMSの沖縄開催はこれで3回目になりますが、今回は公益財団法人沖縄県産業振興公社様の知的財産包括支援事業の一つであり、また、YMSの沖縄版とも言うべき、オキナワ・マネージャーズ・セミナー(OMS)の第1回開催でもあります。
さらには、北谷町商工会様のご協力を得て、同会のホールを会場として使わせていただくことができました。この度の開催にあたり、さまざまなご支援を頂いた関係各位の皆様にこの場を借りて御礼申し上げます。
ということで、横浜からの参加者は宿泊地那覇よりバスで北谷町へ移動。
僕はOMSの発起人たちと共に設営のため一足先に会場入りしました。
中に入ると、地元の甲冑工房さんが制作された琉球の甲冑が展示されていました。本土と違い、沖縄の甲冑を目にすることはほとんどないので、興味深いですね。基本的に琉球の甲冑は本土の室町時代のものと同じだと聞いていますが、これは少し中国風のテイストが入っているようにも見えます。
準備にあたりひとつ興味深かったのは、寒冷地でもないのに会場の窓が二重になっていたことです。聞いたところによると、沖縄は寒いからではなく、台風があるためこのようになっているのだそうです。
さて、13時30分、4ヶ月の準備期間を経た第161回YMS(第1回OMS)が定刻通りに始まりました。
テーマは『自社の知財を見つけるセミナー』、講師はYMSの発足母体となった2009年の「第4期みなとみらい次世代経営者スクール」および2011年1月12日開催の第4回YMSで講師をしていただいた、山本伸之先生です。
さて、知的財産というと、特許権や商標権などいわゆる「産業財産権」が思い浮かびますが、知財の概念はそれよりはるかに広く、営業秘密やノウハウなども知財に含まれます。さらにそれを超えたところに人的資源や社外のネットワーク、経営理念などといた知的資産が存在ます。知的資産は企業が持つ「強み」と言い換えてもいいかもしれません。
我々中小企業で特に特許や商標といった法的に保護してもらうような知的財産とは一見無縁と思われる企業でも上記の知的資産(強み)を掘り下げることにより、やがては知財に結び付くものが生まれるかもしれません。また中小企業の経営は経営者の属性と強く結びついていますから、組織だけでなく経営者個人の知的資産を掘り下げることが会社の知的資産、そして知的財産へと発展する可能性があります。
そこで今回のセミナーでは、インタビューとディスカッションで参加者個人と会社が持つ価値観や強みなどを明らかにしていくワークを行いました。実感として得られたのは、質問されることによって自分の中で漠然としていた価値観や強みなどがより鮮明になったり、自分を他者の言葉で紹介してもらうことにより、自分の認識とは違った角度で価値観や強みを捉え直すことができるということでした。また、参加者の皆さんからは、「そもそもこういう思いや価値観、日ごろ抱いている課題などを誰かと共有できる場がなかった」、「自分で思っていたより深い認識を得ることができた」といった声が聞かれました。
横浜、沖縄そして大阪から人が集まり、少なくともお互い半数は初対面から始まったセミナーでしたが、4時間という時間をかけて自己開示を行ったことにより、終盤には既に前から親密な間柄であったかのような雰囲気が生まれました。あっという間に時間が過ぎていった気がします。
最後は、僕と先生との対談形式で、13年、160回続けてきたYMSの紹介をしました。発足したOMS、今後生まれるかもしれないその他の会のヒントになれば嬉しいです。
そうした雰囲気の中で懇親会に移行。言うまでもなく大いに盛り上がり、その勢いは一部那覇に戻ってからも夜遅くまで続いたのでした。
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした
過去のセミナーレポートはこちら。
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