N響アワー(NHK教育) 「新・音楽監督 アシュケナージの「運命」 2004/10/17

今日のN響アワーは、先日、N響音楽監督に就任したばかりのアシュケナージの特集でした。

曲  ベートーヴェン/交響曲第5番 序曲レオノーレ第3番
演奏 NHK交響楽団

私はアシュケナージの演奏を、おそらくピアニスト時代も含めて一回も聴いたことがないと思います。(CDも含む。)ですから、この日のテレビ視聴が初めてのアシュケナージ体験でした。余計な先入観もありませんので、どんなベートーヴェンになるのか、本当に興味津々と言ったところでした。

「運命」は言うまでもなく名曲中の名曲である上に、N響もこの曲に対しては、その長い演奏史から独自のスタイルを持っていると思います。とすると、そのような曲を就任披露演奏会で演奏するということは、アシュケナージにとっての大きな挑戦であって、彼がこれからのN響との関係を大変に重視していることの現われなのかも知れません。(しかも、彼がウィーン古典派を得意にしているという話も聞いたことがない。)

番組では池辺晋一郎さんが、演奏に対して色々なコメントをなさっていましたが、私が一番思ったのは、「音楽の進行はとても早いのに、リズム感が随分と重い。」ということです。これは、彼の演奏スタイルなのかどうか分かりませんが、ともかく特に1楽章や終楽章で、音楽が唸りを上げながら粘っこく進むのには驚かされました。また、随所でデフォルメ的な表現もあるのですが、それも何だかよくわからない感じでして、どうも演奏全体を掴むことが出来ません。

勿論、テレビで一回聴いただけで、彼の演奏について云々するのもどうかと思うので、今週末の定期演奏会は久々にNHKホールまで出向いて聴いてくるつもりです。曲はチャイコフスキーの交響曲だったと思いますが、それは一体どんな演奏になるのでしょうか。
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