都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
東京オペラシティアートギャラリー 「野又穫:カンヴァスに立つ建築」展
東京オペラシティアートギャラリー(新宿区)
「野又穫:カンヴァスに立つ建築」展
2004/10/16~12/26(ティルマンス展と同時開催。)
こんにちは。
ティルマンス展と同時開催されていたこちらの展覧会も見てきました。
「空想建築」。これは野又さんの作品を一言で言い表した言葉です。ご本人によれば、その呼び名もまだ決定的なものではないとのことですが、私が見た印象では、どの作品も「空想」という言葉が持つイメージ-例えば、愉しさや遊び心、そしてロマンなど。-を感じるものばかりでした。
「ありそうでない建物。」とでも言うのでしょうか、そういった建築物が非常に精巧なタッチで描かれています。遠くからパッと見ただけでは、写真と勘違いしてしまうかもしれません。どの建物も、質感豊かな空と雲をバックに、まるで海原にポツンと浮かんでいるかのように建っています。非現実感とどこかで見たかのような懐かしさ。「ありそうでない建物。」と書きましたが、作品には不思議な安心感が漂っていました。何故でしょうか。風をたくさんうけて前へ進む帆船のような建物や、風車がたくさん登場してくるあたりは、どれも空気の重みや流れを感じることができました。
あと、作品の中でとても気になったのは階段です。多くの建物に、上へ上へと進む急な階段や梯子があります。作中には人物が登場しないので、誰もこの階段を上っていないわけですが、誰もいない急な階段に何かひかれるものがありました。出来れば絵の中に入って上ってみたいかな・・・。
ところで、野又さんの作品を、先日、偶然書店で見かけました。と言うのは、作家の石田衣良さんの新作「ブルータワー」の表紙に使われていたのです。作品名までちょっとわかりませんが、間違いなく野又さんの作品だと思います。小説のタイトルと表紙がいい按排になっているかもしれませんね。
「野又穫:カンヴァスに立つ建築」展
2004/10/16~12/26(ティルマンス展と同時開催。)
こんにちは。
ティルマンス展と同時開催されていたこちらの展覧会も見てきました。
「空想建築」。これは野又さんの作品を一言で言い表した言葉です。ご本人によれば、その呼び名もまだ決定的なものではないとのことですが、私が見た印象では、どの作品も「空想」という言葉が持つイメージ-例えば、愉しさや遊び心、そしてロマンなど。-を感じるものばかりでした。
「ありそうでない建物。」とでも言うのでしょうか、そういった建築物が非常に精巧なタッチで描かれています。遠くからパッと見ただけでは、写真と勘違いしてしまうかもしれません。どの建物も、質感豊かな空と雲をバックに、まるで海原にポツンと浮かんでいるかのように建っています。非現実感とどこかで見たかのような懐かしさ。「ありそうでない建物。」と書きましたが、作品には不思議な安心感が漂っていました。何故でしょうか。風をたくさんうけて前へ進む帆船のような建物や、風車がたくさん登場してくるあたりは、どれも空気の重みや流れを感じることができました。
あと、作品の中でとても気になったのは階段です。多くの建物に、上へ上へと進む急な階段や梯子があります。作中には人物が登場しないので、誰もこの階段を上っていないわけですが、誰もいない急な階段に何かひかれるものがありました。出来れば絵の中に入って上ってみたいかな・・・。
ところで、野又さんの作品を、先日、偶然書店で見かけました。と言うのは、作家の石田衣良さんの新作「ブルータワー」の表紙に使われていたのです。作品名までちょっとわかりませんが、間違いなく野又さんの作品だと思います。小説のタイトルと表紙がいい按排になっているかもしれませんね。
コメント ( 4 ) | Trackback ( 0 )