2004年 私が聴いたコンサート ベスト3

さて今日は、先日の「2004年私が観た美術展ベスト10」に引き続き、コンサート編を書いてみました。と言いましても、残念ながら、今年はあまりコンサートへ行かなかったもので、「ベスト3」にとどめておきます…。

「2004年 私が聴いたコンサート ベスト3」

1 東京都交響楽団第598回定期Aシリーズ 11/8
  マーラー「交響曲第1番」他 ジェイムズ・デプリースト指揮
2 NHK交響楽団第1507回定期Bプログラム 1/21
  フォーレ「レクイエム」他 シャルル・デュトワ指揮
3 東京都交響楽団第590回定期Aシリーズ 5/12
  ラヴェル「ラ・ヴァルス」他 ガリー・ベルティーニ指揮

こんな所でしょうか。

今数えてみると、今年は全部で16回のコンサートへ行きました。私としては「適正回数。」といった感じなのですが、ここ数年ではもっとも少ない回数です。また、今年は、外国の有名オーケストラや歌劇場の来日が相次ぎましたが、一回もその場に立ち会うことがありませんでした。それに、聴いたコンサートのコンサートのすべてが、在京オーケストラの定期と、新国立劇場のオペラ、それにBCJの公演です。ちょっと偏っていたかもしれません。

さて、1番目と3番目は、都響の定期です。1番は、次期常任指揮者のデプリースト、そして3番目は、音楽監督を退任するベルティーニの公演です。デプリーストのマーラーは、記事にも書きましたが、実に「感動的」でして、普段どちらかと言うと硬い響きのする都響から、柔らかくて優しいサウンドを引き出していたのが特に印象的でした。まだ一回しか聴いていないので、判断するのは早過ぎるかもしれませんが、都響は素晴らしい指揮者を迎えたのではないかと思わせるぐらいの内容だったと思います。一方、べルティーニの公演は、もうやりたい放題と言った風で、まさに彼の独壇場的な演奏でした。一般的に、こういう演奏だと、指揮者一人の自己満足で終わることが多いように思うのですが、そうならないところがさすがベルティーニで、都響が必至になって食いついていった、超快速のジュピターがとても記憶に残りました。好き嫌いの分かれそうな演奏ではありましたが、私はとても興奮して聴いていたことを覚えています。

2番目はN響です。この公演は、今年私が聴いた一連のN響の中で、最も高い水準だったと思います。「感動的な演奏」とは無縁ではありますが、その分、デュトワの鋭い切れ味が楽しめた演奏でした。また、メインのフォーレより、大井浩明さんを迎えたメシアンの「神の現存の3つの小典礼」の方が楽しめたことを記憶しています。この曲、是非また聴いてみたいものです。

ベスト3の他には、新国立劇場の「ファルスタッフ」や、BCJのバッハ・カンタータなどが挙ってくると思います。ところで、新国と言えば、野田秀樹が演出した「マクベス」も印象に残っています。私は彼の演出を楽しんで見ることが出来ましたが、色々な批判もあったようです。ただ、この公演、指揮のマルティネスが理解不能な振りをしていました。ということでランク外です…。(と、かなり偉そうなことを言っております。)

さあ、来年はどんなコンサートに出会えるでしょうか。出来れば、もう少しコンサート通いをしたいかなとは思いますが、あまり無理をしないで、聴きたい音楽にじっくりと耳を傾けていきたいとも思います。

ところで、昨年のベスト10は、閉鎖したdiaryの方に書きましたので、ここに再掲載しておきたいと思います。


「2003年 私が聴いたコンサートベスト10」

1 新国立劇場 ワーグナー「ジークフリート」
  準・メルクル指揮 3/27
2 新国立劇場 モーツァルト「フィガロの結婚」
  ウルフ・シルマー指揮 10/17  
3 ミラノ・スカラ座東京公演 ヴェルディ「オテロ」
  リッカルド・ムーティ指揮 9/17
4 NHK交響楽団定期公演 シベリウス「交響曲第2番」他
  ヘルベルト・ブロムシュテット指揮 2/22
5 東京シティフィル オーケストラル・オペラ ワーグナー「神々の黄昏」
  飯守泰次郎指揮 9/20
6 北ドイツ放送交響楽団横浜公演 ドヴォルザーク「交響曲第9番」他
  クリストフ・エッシェンバッハ指揮 5/24
7 東京都交響楽団定期公演 マーラー「交響曲第10番」
  ルドルフ・バルシャイ指揮 2/07  
8 東京シティフィル定期公演 ブルックナー「交響曲第7番」他
  飯守泰次郎指揮 6/13
9 群馬交響楽団東京公演 マーラー「交響曲第3番」
  高関健指揮 3/16  
10 NHK交響楽団定期公演 マーラー「交響曲第4番」
  ローター・ツァグロゼク指揮 11/28
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