「ウルトラ003」(オクトーバー・サイド) スパイラルガーデン

スパイラルガーデン港区南青山5-6-23
「エマージング・ディレクターズ・アートフェア『ウルトラ』003」オクトーバー・サイド
10/28-30



スパイラルガーデンで開催中の「ウルトラ003」へ行ってきました。

エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA003」@スパイラル(出展者一覧)

いわゆる画廊ベースではなく、ディレクターという個人単位で出品するというアートフェア、「ウルトラ」も第3回を迎えましたが、今回は一段とスケールアップし、前後期の総入れ替え制にて過去最多の60名の出展者が集結しています。早速、簡単に印象に残ったブースをあげてみました。

04. 幕内政治 エックスチャンバーミュージアム(東京)
妖し気な魅力を放つ林原章矩のペインティングと須賀裕介の木彫、そしてお馴染みの山口英紀の水墨の三点が特に充実。山口の水墨は画と書が組み合わされ、幕内氏曰く「彼の本来の制作の姿がこれであるとのこと。」須賀裕介は一見ではとても一木造とはわからない。まるで一枚の木を割ったような姿が実は彫ったものだと知った時には心底驚いた。詳細はエックスチャンバーミュージアムを参照のこと。

05. 癸生川栄 エイトエイコ(東京)
日高進太郎の町並み銅版画シリーズに注目。作家と関連のある相模原の建物や道路が、版画ながらも箱庭をつくるように組み合わされている。何でも外国人の方にも人気なのだそう。携帯をコテコテにデコレートした橋本悠希も楽しかった。



08. 深澤大地 ギャラリーアートコンポジション(東京)
東北芸術工科大学出身の舩木大輔のスカルピー素材のフィギュアが魅力的。体長20センチほどのそれらの形はどことなくシュールだが、過去作はさらに性のモチーフなどを取り入れて尖っていた。他にも見たい。

10. 熱海ゆかり ギャラリー・テラ・トーキョー(東京)
岩崎宏俊のアニメーション作品に釘付け。木炭でブランコが揺れる様を見ているとケントリッジを思い出した。

13. 高原貴子 ギャラリー紅屋(東京)
縄田みのりの人形数体が異彩を放つ。少女のモチーフながらもよく見ると手にはピストルなどの武器を持っていた。細部の意匠はもちろん、髪の毛まで自身で染め上げるという力の入った作品。画像は同画廊サイトにて。

15. みつまゆかり ユカリアート・コンテンポラリー(東京)
何と言っても大畑伸太郎。線香花火をする少女のモチーフの新作が展示されている。花火から広がるオレンジ色のグラデーションは照明効果かと思うほどに巧み。ちなみに大畑は11月18日より同画廊でのグループに出品があるとのこと。これは要チェック。



「素晴らしき哉、人生。by大畑伸太郎、片山大輔、高あみ」@ユカリアート・コンテンポラリー 11/18~12/11

27. 松島英理香 カシ(東京)
カオスラウンジを壁いっぱいに再現。カオスにも関わらず、展示としての統一感はピカイチだった。

なお前期、オクトーバー・サイドは本日で終了しますが、11月1日からは出展者が入れ替わってのノヴェンバー・サイドが始まります。

オクトーバー・サイド:10.28~30
ノヴェンバー・サイド:11.01~03


スパイラルからすぐのびる小道では「青参道」と題したアートフェアも開催中です。画廊だけでなく、一般の店舗に作品が展示されていたりする、とてもカジュアルなイベントです。散策がてら楽しまれては如何でしょうか。目印は青い風船です。

2010年 青参道アートフェア 10/29-11/3

ノヴェンバー・サイドも是非伺いたいと思います。なお今年は入場料が無料でした。
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