都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「ドビュッシー展」が7月14日(土)よりスタート!
フランスの近代音楽を代表する音楽家、クロード・ドビュッシー。
その業績を美術の観点から紐解く展覧会、先行したパリのオランジュリー美術館では30万人を動員したことでも話題となりましたが、その拡大バージョンとも言える展示がいよいよ、7月14日(土)より東京で始まります。
それが「ドビュッシー、音楽と美術」展です。
「ドビュッシー展」(ブリヂストン美術館)記者発表会
会場はフランス近代美術コレクションでも定評のある京橋のブリヂストン美術館。
オランジュリー美術館での展示をベースに、ブリヂストン美術館の所蔵品を加え、豊富な資料とともにドビュッシーと彼を取り巻く芸術を紹介する内容となっていました。
展示の様子は別途またまとめるとして、取り急ぎ本日、7月13日に行われた記者会見の様子をまずはご紹介。
登壇はブリヂストン美術館の館長島田氏をはじめ、オルセー美術館館長のコジュヴァル氏にオランジュリー美術館館長のポール=ヴァイル氏ら6名。
それぞれ本展にかける熱い意気込みが語られましたが、その中でも興味深かったのはオルセー館長のコジュヴァル氏がかつてローマでドビュッシー絡みの展覧会を手がけていたということ。
よってコジュヴァル氏がオルセーに赴任した際にすぐ、学芸の側からもこのようなドビュッシー展を開催しようという話が立ち上がったのだそうです。
またフランス側の監修者で同国の科学研究所学芸員のネクトゥー氏は、そもそもドビュッシーは当時のジャポニスムから浮世絵などを所有するほど日本美術に関心を持ち、「ペレアスとメリザンド」を日本で上演することを願っていた、という話をされました。
それにしても会場は深いブルー一色。これはオランジュリー会場と同じ色をとの試みから、ブリヂストン美術館が本展のためだけにわざわざ塗り替えたのだそうです。
また今回はオルセーからさりげなく非常に魅惑的な絵画が来日しているのもポイントかもしれません。
世紀末の画家、アンリ=エドモン=クロスやウィンスロー・ホーマー、ジョルジュ・ランコブあたりの作品にはただただ見惚れるばかり。
もちろんドビュッシーの創作を直接的に示す資料、例えば交響詩「海」を始めとする楽譜類や、コレクションしていた工芸品も展示されていました。
10章だての構成はかなり細かく、特にペレアスとメリザンド、また聖セバスチャンの殉教などの大作に関しては、丸々一章で紹介。
章の頭のキャプションの記述も詳細、かなり突っ込んだ内容だという印象を受けました。(図録のテキストも充実しています!)
さて今回、ちょっと面白いのが音声ガイドです。
音楽家ドビュッシーの展覧会ということで、当然ながら彼の曲がいくつか入っていますが、そのいずれもがセルゲイ・ラフマニノフによる「子供の領分」や、ドビュッシー自らピアノを弾いた歌曲など、1900年代の古い録音なのです。
展覧会図録とオリジナルバッジ型プレイヤー(図録右下)
ドビュッシー自らが語るというガイドの流れも引き込まれますが、ここは目でなく耳でもドビュッシーと同時代の芸術を楽しめるというわけでした。
ちなみに収録曲は展覧会の公式CDアルバムでも聞くことが出来ます。
またもう一つ、音楽絡みのオリジナルグッズとして興味深いのがバッジ型プレイヤー。
わずか直径5センチほどの携帯プレイヤーにはドビュッシーの曲が17曲ほど収録されています。
展覧会にあわせていつでもどこでもドビュッシー、面白い試みだと言えそうです。
パリでも大反響だった「ドビュッシー、音楽と美術」の日本唯一の拡大巡回展、7月14日(土)にブリヂストン美術館で開幕します!
*展覧会の内容についてはまた後日まとめます。
「ドビュッシー、音楽と美術―印象派と象徴派のあいだで」 ブリヂストン美術館
会期:7月14日(土)~10月14日(日)
時間:10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで
休館:月曜日(ただし7/16 、9/17、10/8は開館)
主催:オルセー美術館、オランジュリー美術館、石橋財団ブリヂストン美術館、日本経済新聞社
住所:中央区京橋1-10-1
交通 :JR線東京駅八重洲中央口徒歩5分。東京メトロ銀座線京橋駅6番出口徒歩5分。東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線日本橋駅B1出口徒歩5分。
注)写真は報道内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
その業績を美術の観点から紐解く展覧会、先行したパリのオランジュリー美術館では30万人を動員したことでも話題となりましたが、その拡大バージョンとも言える展示がいよいよ、7月14日(土)より東京で始まります。
それが「ドビュッシー、音楽と美術」展です。
「ドビュッシー展」(ブリヂストン美術館)記者発表会
会場はフランス近代美術コレクションでも定評のある京橋のブリヂストン美術館。
オランジュリー美術館での展示をベースに、ブリヂストン美術館の所蔵品を加え、豊富な資料とともにドビュッシーと彼を取り巻く芸術を紹介する内容となっていました。
展示の様子は別途またまとめるとして、取り急ぎ本日、7月13日に行われた記者会見の様子をまずはご紹介。
登壇はブリヂストン美術館の館長島田氏をはじめ、オルセー美術館館長のコジュヴァル氏にオランジュリー美術館館長のポール=ヴァイル氏ら6名。
それぞれ本展にかける熱い意気込みが語られましたが、その中でも興味深かったのはオルセー館長のコジュヴァル氏がかつてローマでドビュッシー絡みの展覧会を手がけていたということ。
よってコジュヴァル氏がオルセーに赴任した際にすぐ、学芸の側からもこのようなドビュッシー展を開催しようという話が立ち上がったのだそうです。
またフランス側の監修者で同国の科学研究所学芸員のネクトゥー氏は、そもそもドビュッシーは当時のジャポニスムから浮世絵などを所有するほど日本美術に関心を持ち、「ペレアスとメリザンド」を日本で上演することを願っていた、という話をされました。
それにしても会場は深いブルー一色。これはオランジュリー会場と同じ色をとの試みから、ブリヂストン美術館が本展のためだけにわざわざ塗り替えたのだそうです。
また今回はオルセーからさりげなく非常に魅惑的な絵画が来日しているのもポイントかもしれません。
世紀末の画家、アンリ=エドモン=クロスやウィンスロー・ホーマー、ジョルジュ・ランコブあたりの作品にはただただ見惚れるばかり。
もちろんドビュッシーの創作を直接的に示す資料、例えば交響詩「海」を始めとする楽譜類や、コレクションしていた工芸品も展示されていました。
10章だての構成はかなり細かく、特にペレアスとメリザンド、また聖セバスチャンの殉教などの大作に関しては、丸々一章で紹介。
章の頭のキャプションの記述も詳細、かなり突っ込んだ内容だという印象を受けました。(図録のテキストも充実しています!)
さて今回、ちょっと面白いのが音声ガイドです。
音楽家ドビュッシーの展覧会ということで、当然ながら彼の曲がいくつか入っていますが、そのいずれもがセルゲイ・ラフマニノフによる「子供の領分」や、ドビュッシー自らピアノを弾いた歌曲など、1900年代の古い録音なのです。
展覧会図録とオリジナルバッジ型プレイヤー(図録右下)
ドビュッシー自らが語るというガイドの流れも引き込まれますが、ここは目でなく耳でもドビュッシーと同時代の芸術を楽しめるというわけでした。
ちなみに収録曲は展覧会の公式CDアルバムでも聞くことが出来ます。
またもう一つ、音楽絡みのオリジナルグッズとして興味深いのがバッジ型プレイヤー。
わずか直径5センチほどの携帯プレイヤーにはドビュッシーの曲が17曲ほど収録されています。
展覧会にあわせていつでもどこでもドビュッシー、面白い試みだと言えそうです。
パリでも大反響だった「ドビュッシー、音楽と美術」の日本唯一の拡大巡回展、7月14日(土)にブリヂストン美術館で開幕します!
*展覧会の内容についてはまた後日まとめます。
「ドビュッシー、音楽と美術―印象派と象徴派のあいだで」 ブリヂストン美術館
会期:7月14日(土)~10月14日(日)
時間:10:00~18:00(毎週金曜日は20:00まで)*入館は閉館の30分前まで
休館:月曜日(ただし7/16 、9/17、10/8は開館)
主催:オルセー美術館、オランジュリー美術館、石橋財団ブリヂストン美術館、日本経済新聞社
住所:中央区京橋1-10-1
交通 :JR線東京駅八重洲中央口徒歩5分。東京メトロ銀座線京橋駅6番出口徒歩5分。東京メトロ銀座線・東西線、都営浅草線日本橋駅B1出口徒歩5分。
注)写真は報道内覧会時に主催者の許可を得て撮影したものです。
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