「時を旅する百段階段 ちいさな世界」 ホテル雅叙園東京・百段階段

ホテル雅叙園東京・百段階段
「時を旅する百段階段 ちいさな世界」
2022/1/15~3/27



ホテル雅叙園東京・百段階段にて、ミニチュアハウスやペーパーアート、それにひな飾りなどを展示する「時を旅する百段階段 ちいさな世界」が開かれています。



まずどこか懐かしい昭和の時代の光景を連想させるのが、入江千春の『あかり絵』と題した作品で、子供たちが楽しそうに遊ぶ光景などをオブジェにて表現していました。



これらは素焼きの人形と照明、それに博多弁の言葉をあわせたもので、屋台でラーメンを食べたり、家の中で鯉のぼりを出して楽しむ子どもたちの姿などを見ることができました。日常を表したほのぼのとした情感も魅力ではないでしょうか。



木を素材にして、肉眼では判別しにくいほど小さな彫刻を手がけるのが、ミニチュア木彫作家として活動する小出信久でした。



ツゲやコクタン、また竹の皮や絹糸などを組みあせながら、ミニ三輪車やこづち引き、またレーサーなどを作っていて、米粒ほど小さいテディベアに至っては、ルーペを通すことで初めて細部を確認することができました。



ペーパーアーティストの太田隆司は、かつての都電が走る東京の街角の風景を紙で築いていて、建物のみならず、自転車に乗る人や電車を降りる人までも巧みに作り上げていました。



立体間取りアーティストのタカマノブオの住宅模型も目を見張るかもしれません。



身の回りの材料でペーパークラフトを作りはじめたタカマノブオは、独学にて屋根着脱式の住宅模型の制作技法を考案すると、TVドラマや映画に登場する主人公たちの住まいを再現して作りました。



ここでは映画『ALWAYS 三丁目の夕日』や「男はつらいよ」の『くるま菓子舗』などの模型が並んでいて、まさに映画のワンシーンをのぞき込むような臨場感も得られました。



またいずれも図面がないため、作家が間取りを考察して作りあげたことにも驚かされるかもしれません。細部まで見事に再現されていました。



こうしたミニチュアと並んで百段階段を彩るのが、ひな人形や鮮やかなつるし飾りでした。そのうち北浦和の懐石料亭・二木屋からは、木目人形の小さなひな飾りが出展されていて、愛らしい姿を見せていました。



茨城県稲敷市の江戸崎つるしびなの会によるつるし飾りもあでやかだったかもしれません。まさに「昭和の竜宮城」と称されるように、豪華な意匠の施された百段階段の各広間とのコラボレーションも見どころと言えそうです。



まるで昭和の竜宮城!ホテル雅叙園東京の「百段階段」で楽しむ『ちいさな世界』 | イロハニアート


3月27日まで開催されています。

「時を旅する百段階段 ちいさな世界」 ホテル雅叙園東京・百段階段
会期:2022年1月15日(土)~3月27日(日)
休館:会期中無休
時間:12:30~18:00。
 *3月27日は17:00まで。
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1000円、学生500円、未就学児無料。
住所:目黒区下目黒1-8-1
交通:JR線、東急線、東京メトロ南北線、都営三田線目黒駅より徒歩5分。目黒駅、及び品川駅より無料ホテルバスあり。
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