Bunkamura ザ・ミュージアムにて『ミロ展-日本を夢みて』がはじまりました

スペインで生まれたジュアン・ミロは、日本でも早い段階から受容され、国内の美術館にも多くの作品がコレクションされるなどして人気を集めてきました。



そのミロの20年ぶりとなる大規模な回顧展が、東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催されています。展示の様子についてPenオンラインに寄稿しました。

20年ぶりの大回顧展! Bunkamura ザ・ミュージアムの『ミロ展 ― 日本を夢みて』でひも解くミロと日本の意外な関係|Pen Online

今回のミロ展の最大の特徴は、ミロと日本の関係について検証していることで、若きミロが日本に憧憬を抱き、いつしか日本の人々と交流しながら、文化に造詣を深めていく様子を時間を追って紹介していました。

よって単にミロの絵画だけでなく、例えばミロが収集した民芸品や、ミロが参照したであろう日本に関する書籍といった資料も公開されていて、ミロと日本の意外ともいえる関係について知ることができました。

と同時に、国立ソフィア王妃芸術センターから56年ぶりに来日を果たした『絵画(カタツムリ、女、花、星)』など、国内外から集められた絵画も充実していて、端的な『ミロ展』としても見応えのある内容となっていました。

日本とミロの関係で特に重要なのは、晩年のミロが2度の来日を果たしたことで、交流した書家の影響を伺わせるような作品などもいくつか展示されていました。そしてミロ自身も「日本の書家たちの仕事に夢中になったし、確実に私の制作方法に影響を与えている」と語るなど、自らの制作と書との関係について意識していました。

この他、ミロが友人のアルティガスとともに手がけた陶の作品やブロンズの彫刻、タペストリーなど絵画以外の作品も並んでいて、ミロの幅広い創作を目の当たりにすることができました。


混雑緩和などの観点より、会期中のすべての土日祝、および4月11日(月)~4月17日(日)はオンラインによる入場日時予約が必要となりました。予約方法については公式サイトをご覧ください。

4月17日まで開催されています。なお東京での展示を終えると、愛知県美術館(2022年4月29日〜7月3日)と富山県美術館(2022年7月16日〜9月4日)へと巡回します。

『ミロ展-日本を夢みて』 Bunkamura ザ・ミュージアム@Bunkamura_info
会期:2022年2月11日(金・祝)~4月17日(日)
休館:2月15日(火)、3月22日(火)。
時間:10:00~18:00。
 *毎週金曜と土曜は20時まで開館。
 *入館は閉館の30分前まで。
料金:一般1800円、大学・高校生1000円、中学・小学生700円。
 *土日祝および4月11日(月)~4月17日(日)はオンラインによる入場日時予約が必要。
住所:渋谷区道玄坂2-24-1
交通:JR線渋谷駅ハチ公口より徒歩7分。東急東横線・東京メトロ銀座線・京王井の頭線渋谷駅より徒歩7分。東急田園都市線・東京メトロ半蔵門線・東京メトロ副都心線渋谷駅3a出口より徒歩5分
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )