◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

色がにおう。

2007-02-27 12:33:05 | 言葉についてあれこれ
 NHKの「日曜美術館」で、染織家の志村ふくみさんが「色がにおうんですよ」とおっしゃったので、面白いなーと思ってちょっと調べてみました。
 「におう」は、においが鼻に感じられる、色が美しく見える、映える、と辞書に書いてあります。古語の辞書を見ると、「に」は「丹」、染料に使う赤色の土、赤色、「ほ」は「秀」、表面に現れ出ること、とあります。もともとは赤色が出る、色が美しく見えるという意味だったようです。「青丹よし 奈良の都は咲く花の にほうがごとくいまさかりなり」という有名な歌がありますが、奈良の都は花が美しく咲き誇るように今を盛りと栄えているという意味ですね。
 そういえば、加賀友禅の図柄は、風景や植物、人物、小物、紋様、いろいろありますが、他の染物と比べて割と写実的です。花の真ん中、花心も、おしべやめしべまで細かく描いてあることが多いのですが、花心のことを「におい」と言うのですよ、素敵ですね~、面白いですね~。スイートピーが好きだ~。
コメント
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