柏ハムやん
金融機関などは、本来「ご利用になれます」「ご利用になれません」と言うところを「ご利用できます」「ご利用できません」ですからね。わずかに、ゆうちょ銀行は以前から「ご利用可能です」「ご利用いただけます」で、「ご利用できます」よりは随分ましだと思っていたのですが、そういえば、連休前に地元の地銀から配達地域指定ゆうメールが来ていたなぁと思い出し、見てみました。
「ATMなど一時休止のお知らせ」というもので、5月3日から5日まで「ご利用いただけません」ですって。へぇ~、「ご利用できません」じゃないんだぁ~。「ご利用になれます」が、「利用できる」を尊敬の表現にしているだけなのに対し、「ご利用いただけます」には利用してほしいという気持ちが幾らか入っているように感じますから、そういう立場の人がそういう気持ちで言う分にはかまいませんが、そればっかりになったら・・・やっぱりやだ( ̄_ ̄)。
若い女優が「初めての役で、監督さんが丁寧に教えていただいて」と言った、これを聞いて変だと感じますか? 今ではもうありふれた言い方ですが、こういう言い方をする人は、とにかく「~ていただく」と言いさえすればそれで済むと思っているから間違いに気づきません。これは、「監督さんが」ではなく「監督さんに」と言わなければ日本語として成立しないのです。
「監督さんが」と言ったのなら、監督の行為を尊敬の表現にしなければいけないわけで、「丁寧に教えてくださって」となります。では、「教えていただいて」はだれの行為でしょうか。「教えていただいて」は「教えてもらって」を丁寧に表現しているだけで、教えてもらうのはこの女優であり、「初めての役ですから監督さんにいろいろ教えていただいて」となります。
では、「教えてくださって」と「教えていただいて」の、どちらがより敬意の度合いが高いと感じますか。どういう立場の人がどういう気持ちで言っているか、そういうことを考えると単純に答えは出せないのですが、そもそも「教えていただいて」は自分のことを丁寧に言っているだけなのです。それでも、世の中の多くの人は単純に「~ていただく」が最上だと思っていますからね。
例えば、人に何かを依頼するときは、「~いただけませんか」「~いただけますか」「~くださいませんか」「~くださいますか」「~ください」という順番になります。また、随分前ですが、NHKのアナウンサーが、「依頼」が入ると敬意の度合いが高いように感じる、「~ていただく」には「依頼」が入っていると言いました。
それを否定はしませんが、そうしたイメージがむちゃくちゃに拡大し、芸能人を中心に文法も何も関係なく乱用され、とうとう「~ていただく」症候群が蔓延するに至った、私はこう思っています。それと同じように、「ご利用になれます」「ご利用になれません」は知らない、「ご利用できます」「ご利用できません」はあまり丁寧な感じがしない、そうなると、「ご利用いただけます」「ご利用いただけません」に流れていくでしょうね。
でも、いついかなる場合も「ご利用いただけます」「ご利用いただけません」でいいというわけではありません。大切なお得意様に面と向かって言うのなら「ご利用になれます」「ご利用になれません」がふさわしいと思います。要は、その時々に最もふさわしい表現を、ということですね(⌒・⌒)。
金融機関などは、本来「ご利用になれます」「ご利用になれません」と言うところを「ご利用できます」「ご利用できません」ですからね。わずかに、ゆうちょ銀行は以前から「ご利用可能です」「ご利用いただけます」で、「ご利用できます」よりは随分ましだと思っていたのですが、そういえば、連休前に地元の地銀から配達地域指定ゆうメールが来ていたなぁと思い出し、見てみました。
「ATMなど一時休止のお知らせ」というもので、5月3日から5日まで「ご利用いただけません」ですって。へぇ~、「ご利用できません」じゃないんだぁ~。「ご利用になれます」が、「利用できる」を尊敬の表現にしているだけなのに対し、「ご利用いただけます」には利用してほしいという気持ちが幾らか入っているように感じますから、そういう立場の人がそういう気持ちで言う分にはかまいませんが、そればっかりになったら・・・やっぱりやだ( ̄_ ̄)。
若い女優が「初めての役で、監督さんが丁寧に教えていただいて」と言った、これを聞いて変だと感じますか? 今ではもうありふれた言い方ですが、こういう言い方をする人は、とにかく「~ていただく」と言いさえすればそれで済むと思っているから間違いに気づきません。これは、「監督さんが」ではなく「監督さんに」と言わなければ日本語として成立しないのです。
「監督さんが」と言ったのなら、監督の行為を尊敬の表現にしなければいけないわけで、「丁寧に教えてくださって」となります。では、「教えていただいて」はだれの行為でしょうか。「教えていただいて」は「教えてもらって」を丁寧に表現しているだけで、教えてもらうのはこの女優であり、「初めての役ですから監督さんにいろいろ教えていただいて」となります。
では、「教えてくださって」と「教えていただいて」の、どちらがより敬意の度合いが高いと感じますか。どういう立場の人がどういう気持ちで言っているか、そういうことを考えると単純に答えは出せないのですが、そもそも「教えていただいて」は自分のことを丁寧に言っているだけなのです。それでも、世の中の多くの人は単純に「~ていただく」が最上だと思っていますからね。
例えば、人に何かを依頼するときは、「~いただけませんか」「~いただけますか」「~くださいませんか」「~くださいますか」「~ください」という順番になります。また、随分前ですが、NHKのアナウンサーが、「依頼」が入ると敬意の度合いが高いように感じる、「~ていただく」には「依頼」が入っていると言いました。
それを否定はしませんが、そうしたイメージがむちゃくちゃに拡大し、芸能人を中心に文法も何も関係なく乱用され、とうとう「~ていただく」症候群が蔓延するに至った、私はこう思っています。それと同じように、「ご利用になれます」「ご利用になれません」は知らない、「ご利用できます」「ご利用できません」はあまり丁寧な感じがしない、そうなると、「ご利用いただけます」「ご利用いただけません」に流れていくでしょうね。
でも、いついかなる場合も「ご利用いただけます」「ご利用いただけません」でいいというわけではありません。大切なお得意様に面と向かって言うのなら「ご利用になれます」「ご利用になれません」がふさわしいと思います。要は、その時々に最もふさわしい表現を、ということですね(⌒・⌒)。