◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「SNSを要確認」って?

2023-05-28 10:06:29 | 言葉についてあれこれ
                                  やってる?

 「不定休はSNSを要確認」って( ̄" ̄)。タウン誌の店舗紹介で「不定休についてはSNSで確認してください」というつもりで「要確認」と書いてあるのですが、何だかもやもやします。本来は「応相談」なのに「要相談」なんて平気で書くのと同じ感覚? 全く抵抗がないのかな?
 イレギュラーな要望について、「応相談」なら「ご相談くだされば応じます」ですが、「要相談」は「相談して!」です。そういう違いに気づかないで「要相談」と書いているように感じますが、「要求」「必要」の「要」ですからね、ちょっと偉そう( ̄_ ̄)。「不定休はSNSでご確認を」でしょ!
 「『神様は乗り越えられない試練を人に与えない』というが、それは本当だろうか」は「正義の天秤」#1(脚本 田辺満)(2021/9/25)で聞いたセリフですが、そんな無意味なこと、誰が言っているのかなぁ <( ̄д ̄)>? 多くの人は「そんなの、うっそだぁ」と思っていますよね( ̄- ̄)。
 この世の中、乗り越えることなんて到底できない、凄絶な試練だらけでしょ? 「JIN-仁-」というドラマ(2009/10/11~12/20、2011/4/17~6/26放送)で「神は乗り越えられる試練しか与えない」というセリフが繰り返され、一時期、ちょっとばかりはやっただけです( ̄_ ̄)。
 「IDやパスワードが搾取されてしまいかねません」(2022/11/21 fuelle編集部)って、なんかもやもや( ̄" ̄)。IDやパスワードを奪う、例えば、偽サイトに誘導して入力させるとか・・・、それは「搾取」というより「詐取」ですよね、「さくしゅ」「さしゅ」、入力ミスなのかな?
 「社長の金に手を染めた男に…叔母の企みで天罰が!」は記事中で紹介している漫画の中の文で、記事も「会社の金を盗んだ男に与えた”女社長の策略”」(2022/11/30 liBae)って( ̄д ̄)! 「社長の金に手をつけた男に」「男に仕掛けた“女社長の策略”」でしょ! ライターもどき、ですね。
 「恐懼の声が起こっていた」(2022/12/2 13:13 まいどなニュース)って? ある投稿に対する反応が「バラバラ◯◯の現場じゃないですか やだー」「ベルばら外伝の黒衣の伯爵夫人という話を思い出してしまった」「事件はお風呂で起こっていたんだ」で、これがなぜ「恐懼(きょうく)の声」なの?
 「恐懼」は、恐れ、かしこまること。「黒衣の伯爵夫人」は、永遠の美のために近隣の娘たちを残酷な方法で殺してその血に身を浸していたエリザベート(モンテクレール伯爵夫人)の話。真相を知ったオスカル、アンドレ、ル・ルーの活躍により、観念したエリザベートは自殺、怪奇事件は幕を閉じました。うん、やはり「戦慄」ですね。
 「月10万で狂った義実家!物語 『退職金に免じて…』義父からの謝罪」(2023/1/7 ママスタセレクト)、漫画のセリフも「どうか私の退職金に免じて許してもらいたい」でした( ̄д ̄)! 息子夫婦の金を勝手に使い込んだ母親。事態を知った父親が「自分の退職金を渡すから」と謝罪したという話。
 恩人や尊敬する人が事態の収拾に乗り出して「私に免じて」と言うのならともかく、お嫁さんにしてみれば、義父が「私に免じて」と言ったところであっさり許す気持ちになどなれませんよ、ましてや「退職金に免じて」なんて言われたら「ふざけるな!」と叫んで席を蹴っていいですよ ( ̄ー ̄)。
 「義母の態度が徐々に豹変(中略)バツイチで成人済みの子どももいる男性」(2023/1/25 ベビーカレンダー)って( ̄д ̄)! 「豹変」は、突然変わること。「徐々に変化」か「豹変」か、どっち? 「成人」は、大人、成年になった人、大人になること。「バツイチで、成人の子もいる男性」でしょ。
 「彼氏『200万貸してくれない?』相談を断ると…まさかの逆上!?→しかし”風の便り”が功を奏し、彼が孤立する展開に」(2023/1/24 CoordiSnap)って( ̄д ̄)! これもまとめサイトが提示したテーマなのでしょうか? でも、「風の便り」も「~が功を奏し」も全然はまっていません。
 カップルの“別れた理由”に尾ひれがついて悪評が広がり、元彼が孤立したということで、「風の便り」ではなく「元彼をめぐるうわさ(悪評)」ですし、それでたまたまそうなった、「悪評が広まって彼が孤立する展開に」としか言いようがない話です。言葉の意味なんて気にしていないのか?
 「笑顔を浮かべ2つのえくぼがあるスフィンクスが見つかったと」(2023/3/7 11:52 ハフポスト日本版)って( ̄д ̄)! 「笑み」を浮かべている顔が「笑顔」で、「片えくぼ」という言葉もあるくらい、通常、えくぼは両方の頬にありますから、「えくぼがある笑顔のスフィンクス」ですね。
 「~男が逮捕…高額賠償、実名公開で『迷惑動画』投稿者たちに待つ“一生消えない”代償」(2023/3/10 6:00 女性自身)って( ̄д ̄)! まず、「投稿者たちに」ではなく「投稿者たちを待つ」です。そして、「一生消えない」と「代償」がどうにも合いませんね。
 「代償」とは、与えた損害の代わりとして相手に差し出すお金・品物・労力など。「一生かかっても払いきれない代償」もしくは「一生背負う代償」です。一生消えないのは、烙印、汚名、悪評、デジタルタトゥー( °°)、やはり「一生消えないデジタルタトゥー」でしょうか。
 「NHKスペシャル 選『最期の笑顔…』」(2023/3/11)で「○さんと最後の対面をしました」というナレーションの後に出た「みんな(母親と最期に)会うことができた」というテロップ( ̄_ ̄)。「最期」は、死に際、臨終。ですから、自然な日本語は「母親の最期に」です。
 でも、遺体はすでに棺に納められ、顔が損傷していたので復元納棺師が生前の面影に戻し、夫と子どもたちは改めて対面するわけで、厳密にいえば「最期」ではなく「母親と最後に」です。言葉の意味、その場面についてちゃんと理解していれば、「母親と最期に」なんて書きませんよ( ̄" ̄)。
 「日曜美術館」(2023/3/12)で聞いた「天皇への誹謗中傷によって大宰府への左遷が申し渡されたのです」というナレーション、柴田祐規子アナ( ̄д ̄)! 菅原道真への誹謗中傷。左大臣 藤原時平など、道真の政治手腕や出世をよく思わない人たちによる「天皇への讒言」でしょ!
 「感情が顔に出過ぎてしまう保護猫、新しい飼い主のもとで見違えた表情に」という見出し、記事も「見違えた様子を定期的に投稿しており」(2023/3/14 16:51 Techinsight)って( ̄д ̄)! 久しぶりに会って「いやぁ、成長したね、見違えたよ」だったら以前の面影はほとんどありませんね。
 悲しげな表情だった保護猫が今は幸せそうに見える、それは見違えるほど表情が変わったということで、実際に見違えたわけではありませんからね、「新しい飼い主の元で見違えるような表情に」「見違えるような様子を定期的に投稿しており」です。言葉の意味を軽んじてはいけません( ̄_ ̄)。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする