ここは、朱太川の下流域です。 この夏はカヌー下りができない大人数の学校受け入れプログラムに使わせて頂いています。 寿都湾の浜中地区にある赤い大きな橋のたもとです。 朱太川は洪水対策のための河川改修が進んでおり、私が黒松内に移住した14年前には、この部分は本流が一本だけで、土手の内側にはヤナギの河畔林がたっぷりと繁茂していました。 やがて、本流の両側の河畔林が伐採され、放水路が作られました。 写真の手前が水路、その先が本流で、行き止まりは一度ほどんど伐採されたが再び伸びたヤナギで、その後ろにもう一本放水路があります。 つまり川幅としては3倍になりました。
しかし、水路のそこには頭大の石が敷き詰められていて、川底は浅く、泥もたまりつつありヘドロ化しています。 朱太川のシャケの回帰が落ちているとも聞いているので、私はこの河川改修の影響だと考えています。 川を下ると必ずと言っていいほどに観察できたカワセミはほどんと見かけなくなりました。 相当な生態変化があったことは自明です。聞いた話では、施工目標は湿地化らしいです。 この工事は上流へと進み、このひとつ上の国道229をまたぐ橋まで昨年度までに終了しています。 そして、さらに上流へと、少なくとも自然学校の近くの次の橋まで川幅を広げる(土手の内側の河畔林の伐採と湿地化?)工事が予定されています。 しかし、黒松内町の領域にも入るので、黒松内町では再考を求め、北海道が「着手したいがための」検討委員会が開かれています。 この件については次のブログに書いています。→http://blog.goo.ne.jp/haruneos/e/35808ad213fceefa915d7beebb4e4a94
この場所にカヌーポートがあります。 工事が始まった当時に、漁協を通じて北海道から親水レクレーションのためにカヌーポートを作るので、どのようなポートがあったらいいかと照会を受けたことがありました。 下流のこの場所に私達のプログラムで使うようなカヌーポート必要性は感じなかったのですが、地域の意見も聞いて親水化したというアリバイづくりに協力してしまった・・、ようなものです。 そして、水際へ土手から幅広い階段が作られました。 それが、写真の場所です。
しかし、実際に使には、あまりにも無残な緑がない工事後の風景だったので、近寄ることはありませんでした。 しかし、自然の復元力とは意外と早いものです。あれから4回目位の夏でしょうか・・・? ご覧のように、今では、以前とは異なる表面的な新たな美しさは戻ってきした。 そこで、今年からこの場所を使わせていただくことにして、階段に生えてきた背丈を超えるヤナギやヨシを刈払っています。
本日、今年2回目の刈払いをして来ました。 なんだか・・、複雑な気持ちであります。