見てきました。
こういった先行作品は見る必要性をあまり感じなかったのですが、何かあるっぽいので確認のため見てきました。
以下ネタバレ感想。
ネタバレ的には正直、タイトルに書いてあるので、ネタで「ジーク!アクス!」と書こうかと思っていましたが、予想通り過ぎてたかなという感。パンフ買わなかったので憶測ですが個人的に東地宏樹(かな?)にナレーションをさせるのがまず引っかかったな。トップ2の時の嫌味な参謀役やグレンラガンなどガイナ作品時代にヘイトを稼ぐをような役をやっていたので、ここでそのスターシステムを発動させる意図をまず考えてしまうよな、と。
宇宙世紀のifということでシャアがガンダムを奪取していたらどうなるか、というガンダムファンなら一度は考える妄想から展開していくのがなろう系の文脈のように思えたかな。ビグザムの量産やソロモンをグラナダに落下させようとするなど、ifと逆シャアの展開の先取りから、シャア消失の謎と繋げ、ある意味では逆シャア後を描く作品という位置づけのように思えた。
特に絵的にそれを感じたのはガンダムとシャアの顔のアップの多様。マスクをつけたシャアとガンダムを繋げる見せ方はどこかF91のエンディングを思い出しました。ユニコーンガンダムやハサウェイもですが、F91という作品に至る道筋でどの作品でも足踏みをしているように感じるのが不思議です。
ifのifで色々やってる感じですが、コロニー内の生活についても現代的な解釈をだいぶ入れている感じがしました。スマホや現代の若者的なキャラクター、コロニー内の神社という今までのガンダムではなかった宗教観の導入や現代的な風景の道筋によりサイド6は日本国由来のコロニーであることの意識づけなど、未来の宗教への考察不足ではないかとか、そういう未来的なガジェットを入れるよりは現代の風景を混ぜながらちょっと違う風景を入れればいいのではないか、という形だったのかな。Gのレコンギスタでも日本が出ていたりしたし、ZZは日本の俯瞰から始まるし、ガンダムは日本っていう解釈は突飛ではなく富野監督自身が触れてきた歴史があるので、だいぶ拡大解釈したなという感じがします。成り立ち的に水星の魔女が若者向けを意識したガンダムだったようですが、本作はそのもっと源流側にいる作品なのかな。
アムロやララァの不在、アレックスやその他1年戦争時にいたMSやキャラクターは出るのかなど気になるポイントはあるかな。Zガンダムの2年前に当たる?のでカミーユとかジュドーも出そうと思えば出せるだろうし。まあ初代を意識した作りでしょうから、あまり意識はされていない気もしますが。
キラキラに代表されるニュータイプの共感をどのように表現されるかは気になりますが、このキラキラってサンライズ作品だと谷口悟朗監督の『スクライド』辺りとそう変わらない設定というかイメージのように思えて、個人的に少し後退してしまったような印象を受けたかな。サンライズのアナザーガンダムの蓄積もあるため、画面から新しさを感じ取るには難しい作品かもしれないとも感じた。
これだけの方が揃っているのに画面は旧作意識の表現が並ぶのも気になったかな。イデオン前後の板野意識のミサイルなのかなとか、当時を意識した丸爆発を庵野方式でやってるのかなとか、そういうことをやる意義があるのだろうかとか、色々見ながら考えてしまった。シャアがガンダムの性能を愚痴るあたりからして本作はギャグ方向一歩手前という感じなので、割とむず痒いポイントがあるのが突き放した見方になる所以かな。ガンダム史的に様々な方向の中の一つという感じですが、その様々な方向に乗っかっているガンダムでもあるので、どこまでそこに乗っかりに行くのか。頭部を破壊の時点でGガンダムには乗っかってますし。
画的にはコロニー内の風景の描写がよかったかな。空気遠近で町が空に透けている感じとか、エルトリゥムだなと思いながら見ていましたが新鮮さは感じられたかなと。
今後の物語でニュータイプがどのように描かれているのかわかりませんが、新たに解釈されるガンダムがどのようなものになるか楽しみです。
その他
・MSを戦闘モードにする回路、テムレイの回路が引用元かな。
・駅での出会い、Zガンダムでカミーユとジェリドが宇宙港であったのを思い出す。
・ジオングがどうなったのか気になる。
・ガンダムがアウトローっていうのはZガンダムですでにやっているけど、時代的には鉄血後を意識してしまう。
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