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コンクールに向けて。
今回は学校と音楽室内の同ポを中心に部内の動揺を描くような恰好に。
暗い雰囲気だから、雨の降っている情景だから、
っていうのでやや薄暗い音楽室が目立つ格好というか。
別に電気つけてもいいんちゃう?という感はあるけど雰囲気押しという感じなんでしょうか。
ちょっと消失に近い雰囲気かなぁと。
休憩で音楽室から部員が出て行くことでの間の置き方とか、ちょっとした既視感ありますね。
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楽譜を見直す麗奈。
演奏シーンとか練習のシーンはあるけども、
その前後のシーンっていうのを描くのが今回の狙いの1つだったのかな。
練習が終わった後でも部分的に確認する麗奈の姿もそうだけど、
皆が音楽室を後にする中で残る譜面台が作る雰囲気だとか、
そういう見逃しがちなところを見せて下さってるのがいいなと。
今回は結構狙った感じのレイアウトが多かったような印象。
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マウスピース洗い。
水の流れと反射の青が全体的に暗いトーンの中で目立つショット。
洗ってるのは青いリボンを見るに2年生っぽいけど夏紀か優子なんだろうか。
今回はキャラを特殊な構図で見せるのが目立つ感じだったかなぁ、と。
部長が香織の横を通りすぎてく辺りのモーションなんかは武本さん的な感じ。
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消失の高雄パート的な。
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こんな感じのとか。
人物ナメで見せるっていうのは多々あるけども、
被写体深度浅くして奥の2人の会話に焦点を当ててるのとかちょっと新鮮。
久美子の存在が大きく目立つけども内容的には二人の内緒話が前に出る恰好。
会話の内容に関する距離感が感じられるところですかね。
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神社のシーン、なんか凄い格好いいシーンのように感じたな。
水の処理が綺麗で透明感もあって本当に雨だなっていう印象もあるけども、
秀一が傘をたたむところなんかも思わずカッコイイなと思ってしまった。
雨宿りするのにちょっと中に入って外に傘を向けてから折りたたむ、
普段あまり見慣れないシーンっていうのを当たり前のようにやるカッコ良さ、なのかな。
秀一が思ったより背あるなと思った久美子と比較しても背あるな、と感じる部分でもあるか。
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映り込み。
この辺の捉え方はやっぱいつもの武本さんチックな印象かな。
鏡の関係 武本康弘さんと山本寛さんと を語る
今回は反射とかでキャラ見せるところがちょいちょいあるけども、
鏡の中の自分を見るショットっていうのがあんまなくて、
映りこみっていうのをどういう意識で見せてるのか気になってくるところですね。
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頭越しのショットって有り触れてて日々連発される構図ですけど、
部長が顔を伏せて葵の言葉を受け取る姿はまた新鮮な感じ。
話している相手を見る事が多いけども、
相手を見ることができないっていう表情付けを普段相手を見るような構図でやってる、
っていうことからくる新鮮さでしょうか。
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夏紀の足芝居というかポーズ付けに目が行く感じ。
足なんかは今回注目ポイントだったので自然に目が行くところ。
西屋さんの修正なんかなぁ。
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フルート登場。
なんか梨子先輩もこの輪の中にいたっていうのがなかなか深刻な感じだなぁと。
繰り返しになりますが、2巻の内容はぜひやって欲しい。
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サムデイインザレインって感じな。
今回は作監も西屋さんだし武本さんの中では斎藤葵の消失だったのかな。
ただハルヒのように戻ることはなく、
部を去るっていう心情や去られることに対しての傷っていうのを明確にしてて、
そういうキャラが説得で戻ってくるっていうお約束を発動させる気の無さっていうのはあるのかな。
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葵の心情ではなく去られたことに対するケアに重点を置いているのが印象的で。
誰かが去ってしまうっていうのは体が動かなくなってしまうような倦怠感や、
未来への不安などを煽るような格好になってのしかかってくる。
それをケアする図っていうのが部活ものらしくていいと思ったかなぁと。
しかしここで焼き芋とか、どんだけ中の人ネタ引っ張るんじゃーいみたいな。
あと葵を断罪するような恰好になっていないのもいいかなと。
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明日香先輩の大公開。
よく考えたら中の人的に転落してる気もするけど、どんな塩梅なんでしょ。
中の人的に言えば葵ちゃんいなくなってもどうでもいいとかなかなかやなという感じ。
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雨が降ったら自転車危ないもんね、わかるわかるー、
と思ったけど麗奈電車乗りすぎてなんか有り難みがどんどん消えていく感じなような。
しかし電車の流れる風景とか結構凝った感じだよなぁ、と。
電車内でのやりとりのシーンもシリーズで結構ある感じですし、
これもまたどうなっていくか気になるところでしょうか。
特に葉月と秀一の関係や今回みたいな麗奈の存在だとか、
人間関係を見せる部分で使われてる印象が強いですし。
もう少し気にしてもいいのかなとか。
しかし秀一、久美子のこと追い過ぎでは。
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晴香部長復活。
チューニングの風景で室内を見回すように部員たちを見せるところ、
各パートのごとに見せてて楽器を含め凝っててグッと来るけど、だからこそ空席に目が行く、
っていう感じなのかなぁ、と。
人1人がいなくなったことで晴れ間が差して部内が明るくなるのも無情な感じもする。
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ただ葵を断罪するような場面とか雰囲気っていうのが無くてちょっとホッとしかなと。
何かをやめる自由っていうのもあるだろうし、
葵の言う部活への嫌悪感だとかっていうのもわかるところで。
和を乱すキャラでもあったわけですし。
髙い目標に向かう中で切り捨てる部分が必要であるという見方もあるわけで、
互いにそういう暗い雰囲気、倦怠感を捨てるために別れる、
っていうのが描かれていたのかなと思う。
こういうのが今までの作品からはちょっと外れてるところで、
それを消失のイメージでまとめてるのが気になったかなという感じ。
映り込みの虚像の中のイメージは、歩みは何処へ向かうのかな、という感じだったのかな。
この辺はちょっと保留。
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そして、次の曲が始まるのです!
卵づくしってなんか狙ってるんですかー!って感じだ。
脚本:花田十輝
絵コンテ・演出:武本康弘
作画監督:西屋太志
楽器作監:高橋博行
武本回。
今回は原作の内容をうまく膨らませて見せてくださってたかなと。
武本さんはFreeの原作、ハイスピードの劇場版の監督をやるということですが、
相変わらず何でもやる方ですね。
単独の監督での映画っていうのは初になるのかな。
どういうものになるのか楽しみです。
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