この、ひまわりのように・・・生きていきたいね。

『手術当日の話です』

心筋梗塞からよみがえった95才の母。認知症はまったくの無し

3~4時間の手術にも、驚異的な回復を遂げた母は、
「あんたがたち二人がよくしてくれるけん、あと少しは生きていたかたい」と
ベットの上で・・・
左手の太いカテーテルのコードは、はずれてはいるが出血止めの為に幅の広い絆創膏できちっと止めてある。
「なんで、これが取れんとねぇ・・・はがいかたい

」と
痛々しい体を動かして起き上がろうとするのだ。
「こればはずしたら、ばあちゃんは・・・

になるよ、あとちょっとやけんが、ここで我慢ばせんなら」と夫が優しく言う。
それでも、足までバタバタ



とうとう看護師さんが左手を固定のために硬いギブスノようなもので
ベットにくくりつけに来た。
力比べだ。
バタバタと狂ったように、手足を動かそうとしてもがく母の姿。
必死で押さえていたが ついに私の堪忍袋が切れた
「父ちゃんのとこに行くのがよかね? 施設に帰るのがよかね?」
母は口を一文字に結び、ちょっと間をおいてから、

ニヤリと笑って答えない。
「ほら、そうやろが、そんなら我慢せんとでけんとよ」わたしがいうと
「・・・

」だ。
そこへ手術されたS先生がきてくださった。

「S子さん、痛みますか?どうですか?」
途端に母は、こどものように、そして借りてきた猫のように大人しくなってしまった。
「・・・」今度はわたしたちが顔見合せた
S先生は、日曜日(10月4日) PM11時に呼び出され、次の朝まで数時間の手術をしてくださった、疲れも最高であろうに、
やさしく声をかけてくださったのだ。



しかなかった。