音羽通りの名前の由来は桂昌院(3代家光の側室、5代綱吉の生母)の信頼が厚かった奥女中の音羽にこの地が与えられたためである。この通りには講談社、光文社をはじめとする出版社、裏道には印刷屋や聖本屋が多い町である。今回お邪魔した「笊蕎麦 蕎すけ」さんはまさに講談社の向かい側にある。私の想像ではこういった店は出版社の打ち合わせやランチなどに使われるからかなり美味いだろうと入店した。
メニューを見ると1000円超が殆どでこれは日替わり膳(1100円)が最適と注文。蕎麦は冷たいものと暖かいもの(ざるとかけ)から選べるがざるを選択。
中身はざる蕎麦+天ぷら+味付けご飯、ご飯は大盛もできる。待つことしばし、天ぷらを揚げる音が聞こえてくるとお膳に蕎麦ちょこ、タレ、ネギ、塩が載せられ登場。
すぐに蕎麦と天ぷらも到着。まずは蕎麦から、ワサビがないのは蕎麦の風味を楽しむべきと一口。挽きぐるみの黒い斑点のある半透明な肌、細いがコシがあり、石臼蕎麦を名乗るだけあって香り高い。ツユは甘みを抑え、出汁の香りを生かしていて藪系のものよりは味が薄い。
天ぷらはエビ、かぼちゃ、レンコン、シシトウの4つ。いずれも塩で頂いたが、揚げたてに加え素材の甘さ、特にエビはプリプリでレベル高し。
味ご飯は白飯の上に鶏そぼろと青ネギが乗せられ、甘さは控えめに、上品。ただ、量的には十分であった。やはり、来店客は女性が多く、頼むのも皆サービスランチ。
この店は只者ではない、やや高めではあるが。ご馳走さまでした。
笊蕎麦 蕎すけ
文京区音羽2ー4ー2
0339413377