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吉祥寺のハモニカ横丁には名店が数々あるらしい。ただし、並ぶのが不得手な私にはあまり縁がない。特に以前からいつかは入りたいと思っていた中華料理屋の『みんみん』は路地も狭く全くスペースがないことで諦めていたが、偶然前を通りかかった時に1人中から出てきたのを見て思い切って戸を開けて見ると若い店員さんに『1人なら行けますよ』と言われて入店した。
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中は思う以上に狭く、4人ボックスが奥に1つ、2人席が2つ、あとはカウンターのみ。カウンター入口に行くが、傘や荷物は奥に置く場所がある。店は前側で餃子を焼いていてそれ以外は後ろ側で調理、狭いのに店員は4人もいる。
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注文はすぐにと思い、『アサリチャーハンと餃子』(720円、470円)を注文、おしぼりとお冷をいただき、待つ。こういった店は餃子を何人前かまとめて焼くため、早めの注文が原則というのは肝に銘じている。
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7.8分でアサリチャーハン到着。まずはスープを一口、珍しくキャベツの入ったあっさり系。チャーハンはアサリがゴロゴロ、やや味は濃い目だが、パラパラ系の味わいのある昔ながらのチャーハンである。横にはザーサイが付いている。
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そして餃子を焼いているおじさんがまず2人前を後ろの2人掛けの人に出すよう指示。私より後の注文の人には少し待ってね、と言って私の方に餃子をくれる。持ち帰りの焼いた餃子も店内で食べる分も同時に焼いているのだ。さらに1回焼くのに10分掛けることも知る。
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餃子は5つ、いい具合に焼き目が付き、醤油・酢・辣油をブレンドしたタレにつけてガブリ、大量の汁がこぼれ、香ばしい皮とニラ・にんにくのよい香り、あまり皮の厚い餃子は得意でなかったはずだが、これは美味い。
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周りを見ると『チャーハン+餃子』が人気1位、次が『ラーメン+餃子』である。以外にビールを飲む人は少ない。回転はいいが、すぐ次に人が入る。
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私も食べたら早々に引き上げたが、美味い中華屋さんは滅びない。店の人も腰が低く、好感の持てる店である。ちなみにお勘定は狭い店を出て、餃子をテイクアウトする窓口でするのが、この店流である。
みんみん
武蔵野市吉祥寺本町1ー1ー9
0422225015