『日本そばにこだわる』16杯目。種物はほぼ食べ尽くした(?)と思われるのでいよいよもりそば・ざるそばに移っていきたい。そもそも店によって『もりそば』『ざるそば』はたまた『せいろそば』の違いがかなり曖昧である。
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町の蕎麦屋さんでは海苔がかかっているのが『ざるそば』、かかっていないのが『もりそば』の店が多い。それだけで価格差120円は大きすぎると思うのだが。
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例えば先日お邪魔した『室町砂場』では『別製ざるそば』はさらしな粉を使った(蕎麦の実を引く際に最初にできる真ん中の白い部分を挽いたもの、1番粉)白い蕎麦。『もりそば』は挽きぐるみ粉を使った(さらしな粉に加えてその周りの胚や胚乳まで挽いた粉、2番粉)と区別されていて海苔が欲しい場合は別途注文する。粉の話は実の甘皮まで挽いた粉を薮(3番粉)という。
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室町砂場の『別製ざるそば』は上記のように白いさらしな粉で細く打ったものであり、上品の極み。喉越しは素晴らしく、コシも十分。
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砂場の辛汁に少しつけて一気に手繰るが、これが美味い。写真は大ざるだがあっという間に食べ終わる。
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次にお邪魔したのは『浜町薮そば』、もちろん15軒ある薮睦会の老舗蕎麦店である。こちらでは『せいろそば』、海苔がかけてあるのは『のりかけせいろ』という。
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コロナ禍の中で12時過ぎでもゆったりと蕎麦が食べられる。今回はのりかけせいろの大盛(860円+200円)をお願いする。
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待つこと8分、茹で上げた蕎麦を冷水で締めた細いがコシの強い蕎麦の登場。砂場ほどではないが白っぽい一番粉を使用、かかっている海苔もいい焼きのりを短冊に切ったもので海苔の香りが漂う。
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ただ、面白かったのは運んできたおねえさんが『のりかけのもりそば大です。』と持ってきてくれたこと。あれ?せいろそばではとは思ったが、その程度の違いしかないようだ。
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蕎麦も良い粉を使った贅沢なもので大変美味い。つけ汁もしっかり辛く、砂場よりさらに辛いので端だけ少し蕎麦につけて啜ると丁度良い。
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このくらいのつけ汁であればどっぷりは付けず、喉越しで食べる方が味わえる。ゆとうと書いた木製の入れ物に入った蕎麦湯を入れて味わう。大盛りでも何となく足りないが、たまにはこのくらいでと思い、勘定をして店を出た。
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何となく『粋』に食べないとと思わせる蕎麦、ただし、どうも『もり』と『せいろ』はあまり区別がないようである。ご馳走さまでした。
室町砂場 中央区日本橋室町4ー1ー13
0332414038
浜町薮そば 中央区日本橋浜町2ー5ー3
0336666522