

写真は先日から作っていた「イノシシが気付かないうちに死んでいる」のを理想として作った槍の先端です

早い話、普通より肉が厚い刺身包丁なんですが・・・良く刺さりそうで・・・ちょっと怖いですね

でも、そうでなければイノシシが痛みを覚えるから、鋭利でなければ駄目なんです。(下手に傷つくと大暴れして人に向ってくる。大怪我をした人も多い)
今まで飼い主が使っていたのは刃が薄くて曲がってしまったりしてましたから・・・
これは車の板バネだから肉厚があって絶対曲がる事はないはずです

そこで「出来上がった」と連絡すると・・・
今週の土曜日の宴会用と性能を見るために、最後の一頭を裁こうと言う事になりました

そうです・・・宴会で皆がボタン鍋を食べる為には・・イノシシに死んで貰わなければなりません。
前にも書きましたが「肉を食うとは殺す事」なんです。
肉を食う人が一人も居なければ、牛も豚も長生きするでしょう。
僕らに出来ることは「イノシシが気付かないうちに死んでいた」ような、楽な殺し方です

だから・・・今回制作した道具に威力を発揮して貰わなければなりません。
前回は前脚の後から心臓に目掛けて刺しましたが、今回は正面で「喉の下から心臓」

なついていますから・・・餌をくれると思って?・・・近づいて来た所を・・
正面から、さっと刺して引き抜くと・・・どばっ・・・と血が噴出し・・
イノシシは全く普通に数歩歩いて・・・「どたっ」と横になりました

完璧と言えると思います。
肉を食べていながら・・・残酷だと思う方が多いと思います。
実は僕もそう思います

しかし、見るか見ないか、するかしないかだけで、牛でも豚でも、鶏でも羊でも・・・肉を食う限り、誰かが貴方の代わりに殺している事を忘れないでください

人が生きている限り、残酷にも生き物を殺し続けているんですから・・・
今回で二回、殺しと解体を経験し、肉を食うと言う事を深いところから見る事が出来ました。
内臓の温かさが、手に残っています。
が・・今回も沢山の肉や頭、肝臓、足、あばら骨を貰ってきました

その解体の「皮剥ぎ用包丁」を先日から作っているんですが、焼入れで割れたりして・・・
丸ノコの刃を加工すれば簡単と教えて貰っていたので、朝一番に寄ってくれたナカヤ氏を誘って知り合いの製材所に行ってきました

「使えない刃」で良かったんですが・・・
砥ぎから戻って来た、良いのしか無くて・・・でもその中から一枚を呉れました

早速、サンダーで切断して、裁きに間に合うよう簡単に仕上げ、持って行ったんですが・・・・
見真似たつもりが・・かなり形が違う上に、焼が悪くて使い物になりませんでした

また削って形を変えて焼を入れてみます

刃物を作るのもなかなか面白いですよ
