ヒューマン・ギルドでは、2011年のスローガンを
職場に活力、家庭に愛、自分に勇気
として、アドラー心理学にもとづき
それぞれの分野に効果的な「勇気づけ」を行っています。
おはようございます。ヒューマン・ギルドの岩井俊憲です。
まずは、吉報から。
安部崇さん (宮城県石巻市)の無事が確認できました。
安部さんに関しては、このブログでも安否について気がかりのコメントを頂戴していましたが、東京にいらっしゃる妹さんのお知り合いと思われる方からわざわざご連絡をいただきました。
安部さんは、教員として頑張ってらっしゃるが、インフラがつながらないことがネックとなっているご様子。
安部さんのご無事が確認できたときは、夫婦で胸をなでおろしました。
さて、今日は、不確実な情報に右往左往し、自分自身を忘れてしまいがちな人に参考にしてほしい言葉を紹介します。
「煩悩するなかれ(莫煩悩)」
私は、この言葉を 松原泰道師 から学びました。
松原師は、一昨年101歳で死去した禅僧で、南無の会会長や竜源寺の住職などを務めていた人です。
今は絶版になっている『人生の極意―何を支えに生きるか』 (PHP文庫) にある話です。
鎌倉時代の執権 北条時宗が元寇という国難を前にして、彼が宋から招いた禅僧の無学祖元とのやり取りの際、自分の臆病・小心の悩みを訴えたとき、「すべての思い煩いの煩悩を断て」と、「莫煩悩」を授けられました。
さらには、座禅を進められました。
しかし時宗は、国難を控えているから、政務や外事が多忙で、とても座禅の時間などないと弁解すると、祖元は、
「座禅堂でかたちの如く座禅をするのが座禅ではない。いつ、どこでも、自己の身体と口と意(こころ)を整頓するのが座禅である」と、時宗に次の5カ条の自己整頓の心を書き与えました。
以下がその5カ条です。
1.外の物事に心を奪われず、泰然(たいぜん、注:落ち着いて動ぜぬさま)として自己の信じる道を守って動くな。
2.外の物事に貪着(とんじゃく、注:むさぼりこだわること)するな。一方に貪着すると、必ず他の一方の注意を欠く。油断や恐怖はこんな時に起こる。
3.自分の才智を恃(たの)んで、あれこれ策を樹(た)てるな。常時も非常時も平然として、その心を一(いつ)にしておれば、どんな異変に遭遇しても、霊妙なる作略が生まれるものだ。
4.心の見る物量を広大にせよ。心の視野が狭小だと胆量もまた小量になるから、心で思うことを拡大せよ。
5.勇気を持て。勇猛の心意気はよく白刃をむ踏む。反対に柔懦(じゅうだ)の身体では、窓の隙間風にも耐えられまい。故に常に心身を鍛えよ。
さて、以下は、日本が今置かれている状況に合わせての私の超訳です。
1.情報に惑わされることなく、動揺せずに落ち着いて、自分の信じた方法を採りなさい。
2.特定のことにこだわりなさんな(買占めなんてとんでもないこと)。1つのことにこだわっていると、肝心なことに注意不足になりますよ。油断や恐怖は、こんなことから起こるのです。
3.自分の浅知恵であれこれ策を立てなさんな。常時も非常時も揺るがないで、心を統一していると、どんな異変に直面しても、神仏の助けを借りた方策が生まれるものです。
4.広い視野で物事を見よう。視野が狭いと、肝っ玉が小さくなる。腹を据えて、思考の枠を広げなさい。
5.勇気を持とう。困難に打ち勝つ勇気は、どんな障害をも克服できる。反対に、身体が虚弱だと、窓の隙間風のような、ささいなことにも耐えられない。だから、常に心と体を鍛えていよう。
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