アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外部研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
朝5:00に目覚め、トイレに行き、虫の音に魅せられ寝るのが惜しくなり、書斎で窓を開け放って読書をしました。
手にしたのは『学習する組織』(ピーター・M・センゲ、英治出版)
著者のピーター・M・センゲの該博な知識には驚嘆します。
組織学習を中心にビジネスからシステム論、心理学に及びます。
まさに横断的な学問に精通した『学際的』な人です。
第8章の「自己マスタリー」の「創造的緊張(クリエイティブ・テンション)」の部分では、「これって、アドラー心理学の『劣等感』の別の表現ではないか」と思わせてくれます。
それ以上の収穫部分は、「競争」(英語では”competition”)についてラテン語から説いてくれていた部分です。
英語”competition”がラテン語の”competere”に由来し、「共に努力する」を意味して、「私たち一人ひとりがお互いに最高のものを引き出し合えるように人類が考え出した仕組みの中で最良のものの1つである」と書いています。
アドラー心理学の一部の本では、「アドラー心理学は競争を否定する」と断定していますが、私は頭から否定しません。
要は「競争の非建設的/破壊的/否定的な側面」こそ否定されるべきで、競争の「建設的/肯定的な側面」を見れば、科学技術の進化はもとより、スポーツ・芸術などでアドラー心理学でよく使われる「人類の進化」に貢献していることをないがしろにしてはならないと思います。
アドラーの本を読むと、「優越」について肯定的に書いている部分もありますが、否定的な記述もあります。
その判断基準は、共同体にとって「建設的(ユースフル)か非建設的/破壊的(ユースレス)」です。
アドラー心理学を中心に心理学ばかり学んでいると、どうしても物事を断定的に見てしまう傾向が出てしまいますが、他の学問をも学んで、その視点をアドラー心理学に活かすと、私がこの頃よく使っている【音叉効果】が生まれて、ハイブリッド型学習法につながり、寛容なアドラー心理学の境地に達します。
アドラー心理学の創始者、アルフレッド・アドラーこそが医学・心理学のみならず、哲学・宗教・教育・科学などを融合しながら『個人心理学』を進化させたことを忘れてはなりません。
■ハイブリッド型学習法については、2024年5月12日付けブログ 「カウンセリングでの「広げる」「深める」「高める」対応をもとに:多元的(ハイブリッド)な学びの機会」が参考になります。
↓
https://blog.goo.ne.jp/iwai-humanguild/d/20240512
■寛容なアドラー心理学を学べるアドラー心理学ベーシック・コースの今後の予定は、次のとおりです。
アドラー心理学の基礎の理論を学び、生活に仕事に役立てられる講座です。
◆アドラー心理学ベーシック・コース 土日4日間コース(会場参加型)
日程:2024年9月コース 9月14.15.28.29日(土日)
時間:土曜13:30-19:00、日曜10:00-17:30
詳細確認及びお申し込み:https://www.hgld.co.jp/plecture/view/244
◆アドラー心理学ベーシック・コース 土曜コース(6日間・オンライン開催)
日程:2024年10月5日.19日.11月2日.16日.30日.12月14日
時間:全日13:15-17:15
詳細確認及びお申し込み:https://www.hgld.co.jp/plecture/view/1159
受講料:会員71,500円、一般77,000円(税込)、再受講30,800円(税込、会員限定、4名まで)
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