そりゃ興奮するでしょ!10年ほど前フライ級から始まり、20キロ近いウェイト差のあるWBCスーパー・ウェルター級の王座をこのほど獲得したアジアの大砲、マニー・パッキャオ(写真上)。相手は、元WBAウェルター級のスーパー王者、アントニオ・マルガリートだ。
マルガリートは、ミゲール・コットにTKO勝ち。フロイド・メイウェザー・ジュニアやオスカー・デラホーヤも対戦を避けたという強豪。しかも、この日は、体重で4.5ポンド、身長11センチの差があるにもかかわらず、序盤から小さいパッキャオの一方的な試合となる。パッキャオは、一階級下ウェルター級の体重をも下回っていたというから驚きだ。
とにかく早いパッキャオ。「ティファナ(マルガリートが住むメキシコの町)の竜巻」と言われたマルガリート得意の強烈な回転パンチは最後まで封じられた。マルガリートの顔は、試合前と別人になっていた。結果、3-0の圧倒的判定でパッキャオの勝利!
「小さな巨人」とは、正にパッキャオのことを指すのでは?攻撃的で、軽快は動き、的確なパンチ。パッキャオは、ここでも何回か紹介しているが、更に進化を続けている。
ところで、このパッキャオ。母国のフィリピンでは国民的英雄。このほど国会議員にも当選して、末は大統領とも言われている。彼の活動やインタビューを聞いていてもその素質は十分に納得していただけるはず。
数年前に一度、選挙に立候補したものの、フィリピン国内では「もっとパッキャオの試合が見たい(パッキャオが議員になったら、試合を見れない)」という運動が広がってしまい、落選したというエピソードを持つ。
どこかの国の議員と違って、人気・実力とも「アジアの大砲」なのである。
さて、楽しみなのが、残る相手・フロイド・メイウェザー・ジュニアとの対戦。頂上決戦と言うにふさわしい世紀の一戦となる。早く片づけちゃいな、大統領!