
「クロユリ団地」 中田秀夫監督 ×
ホラーの巨匠中田監督が老朽化していく団地を舞台に、日常に潜む恐怖(ドメスティックホラーというそうです。)を描きました。
両親と弟とクロユリ団地に越してきた明日香(前田敦子)ですが、学校であの団地には「出る」といううわさを耳にします。数日後、隣室に住む老人が孤独死しているのを発見します。その頃、公園で遊ぶミノルという少年と知り合います。すると明日香の周りで次々と奇妙なことが起きるようになるのでした。そのことを遺品整理業者の笹原(成宮寛貴)に相談するのですが・・・。
前半部分は「なんか奇妙だな」と思わせる効果もあったので「ドメスティックホラー」として期待させたのですが、結局はおどろおどろしい特殊メイクと「エクソシストもどき」の世界となり、普通のホラーになってしまいました。ラストに救いがないのも残念です。恐怖心を乗り越えて観ている観客にはもう少し「よかったよかった」と思えるご褒美がほしいですね。
タバコは成宮寛貴がタバコを映すためだけに喫煙しました。このシーンは全く不要です(×)。製作には電通が入っているからでしょうか。