
「決戦は日曜日」 坂下雄一郎監督 △
当選が確実の地元の有力議員が選挙前に病で倒れたため起こる様々な珍事件を描いた社会派コメディです。
議員秘書の谷村(窪田正孝)は自分の仕事に満足していましたが急病のため地盤と利権を保持するため急遽娘の由美(宮沢りえ)を候補者にします。由美は政治にはまったくのど素人なだけでなく秘書を顎で使う単なるわがままなお嬢様でした。演説会では的はずれなことも言い後援会のじいさまたちとは大喧嘩をして見捨てられSNSでは叩かれるとんでもないことばかりします。追い詰められ自殺までしようとしますが・・・。
笑わせながらも選挙の内側がよく分かる内容です。札束や利権の確保で選挙結果はほぼほぼ決まっていくという現実。「投票率が上がらなくてよかった。」「浮動票が動くとやばかった」という飄々とした選挙のプロたちの言葉が今の選挙や政治の問題を浮き彫りにしています。
やはり投票率を上げなければ世の中は変わらない。「投票に行こう!」
タバコは、何度か由美が吸おうとしますが、そのたびになにか事が起き火はつかず、という演出でした。一度遠景で火がついたタバコを手にしている場面があったので(△)です。さすが宮沢りえさんは吸いたくなかったのでしょうね。