「クナシリ」 ウラジミール コズロフ監督 仏 ○
現在はロシアが支配している北方領土の国後島をフランス人の監督がドキュメンタリー映画にしました。1万7千人の日本人が住んでいた国後島には今もその痕跡が残っています。一人の島民は茶碗のカケラ、寺の土台、何かの金属片など痕跡を掘り出して日本人の暮らしを思い出させます。当時を知る高齢者は「日本人の生活は文明的だった、日本人が漁の仕方などを教えてくれた。」と懐かしみます。一方政府関係者は「ここはロシアだから・・・。」「返せと言われても今はロシア」と繰り返します。
犬ぞりで走り回りアイヌの生活を真似しようとする人、ロシア人なのにトイレもない住宅に住んでいる人など様々な人が登場します。そしてもっとも華やかなのは戦勝記念日の軍事パレード、イベントです。
政治的な偏りなく島の現実を描きました。日本人が来れば島はもっと産業が豊かになると期待する人もいるのに、日本人は島には入れないというのが残念です。
タバコは、なし。イベントなどでもタバコを吸う人はいませんでした。