「サンマデモクラシー」 山里孫存監督 ○太秦
「ちむぐりさ 菜の花の沖縄日記」に続く、沖縄テレビ制作のドキュメンタリー映画2作目です。
1963年米軍占領下の沖縄でサンマにまでかけられていた税金に対し裁判を起こした玉城ウシを主人公にその裁判から多くの問題が派生し一気に沖縄のデモクラシーを問いかける活動が始まりました。
「沖縄の映画は観るのが辛い・・・。」という印象を払拭する演出でうちなー落語家の志いさーの軽妙なナビゲートと川平慈英の明るいナレーションが生きています。それでいながらいつの間にか沖縄の戦後の歴史、特にキャラウェイに代表される高等弁務官のやりたい放題の“どこがデモクラシーの国”?という腹立たしい真実も突きつけています。当時の沖縄を代表する瀬長亀次郎だけでなくウシや下里恵良など今まではあまり紹介されなかった人々も活躍します。
笑って泣ける作品です。沖縄関係者だけでなく多くの人に見てほしい今年を代表するドキュメンタリーです。
タバコは、なし。無煙です。(ただ、昔の写真にタバコを手にしているものはありましたが。)