「侍タイムスリッパー」 安田淳一監督 ◯ ☆
自主制作作品ですが、東映京都撮影所が協力し新ジャンルの侍映画となりました。
会津藩の高坂新左衛門(山口馬木也)は長州藩士を討つため刃を交わしていたその時に雷が落ち気がつくとなんと時代劇の撮影現場でした。途方にくれるものの心優しい撮影関係者の善意で切られ役となり、その道の師(峰蘭太郎)に弟子入します。
その後幕末から140年が経っていることや敵の藩士(冨塚ノリマサ)が有名な時代劇役者になっていることを知るのでした。
映画愛、特に時代劇愛あふれる作品です。そして悪人が登場しないことも作品を爽やかにしています。
笑いの中に「今を懸命に生きる」というメッセージが込められ元気が出ます。
大阪の芸能事務所の笑いとは一線を画す知的な笑いです。
個人的には「五条霊戦記」の雷の場面とやっぱりタイムスリップは雷だね、「バックトゥザフィーチャー」を思い出しました。
タバコは、なし。無煙です。映画製作の作品が無煙だなんて未来にタイムスリップした気がします。