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「アンモナイトの目覚め」 R15+ フランシス リー監督 英 ✗
1840年のイギリスで、孤独な古生物学者メアリー アニングと上流階級の妻という境遇の違う二人が出会いと別れを海辺の街ライムを舞台に描きました。
化石発掘を仕事にしているメアリー(ケイト ウインスレット)は大英博物館に展示されるような大発見もしていますが、女性であることから発見者である自分の名は消され買い取った学者の名誉となっています。それでもめげず、毎日化石の発掘とクリーニングの作業をし、観光客相手に土産物として売ることでなんとか母親との生活を営んでいました。そんなメアリーの前にロンドンから来た裕福な化石愛好家の妻シャーロット(シアーシャ ローナン)を預かることになります。はじめは反発する二人ですが、シャーロットが熱を出し寝込んだことがきっかけとなり二人の関係は大きく変わるのでした。
当時考古学の世界も当然「男社会」で(当時だけでなく日本では今も?)結婚もせず発掘に明け暮れるメアリーは変人扱いだったのでしょう。しかし、シャーロットは発掘の面白さだけでなく人を愛することの心地よさもメアリーから教えられ人生を取り戻します。
そして多分後にシャーロットがいたことで、メアリーの名と功績が表に出されたのではないかと予想できます。「男社会」の中「女同志」のふたりにエールを送りたくなる作品です。
ちなみに、メアリー アニングはイギリス古生物学(恐竜学)を切り拓いた学者として伝記も出ています。
タバコは、メアリーが喫煙者で3回ほどひっそり喫煙しました。今の葉巻より細い葉巻のようなタバコでした。