goo blog サービス終了のお知らせ 

無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

「決戦は日曜日」

2022-01-12 | 2022映画評


「決戦は日曜日」 坂下雄一郎監督 △

 当選が確実の地元の有力議員が選挙前に病で倒れたため起こる様々な珍事件を描いた社会派コメディです。
 議員秘書の谷村(窪田正孝)は自分の仕事に満足していましたが急病のため地盤と利権を保持するため急遽娘の由美(宮沢りえ)を候補者にします。由美は政治にはまったくのど素人なだけでなく秘書を顎で使う単なるわがままなお嬢様でした。演説会では的はずれなことも言い後援会のじいさまたちとは大喧嘩をして見捨てられSNSでは叩かれるとんでもないことばかりします。追い詰められ自殺までしようとしますが・・・。

 笑わせながらも選挙の内側がよく分かる内容です。札束や利権の確保で選挙結果はほぼほぼ決まっていくという現実。「投票率が上がらなくてよかった。」「浮動票が動くとやばかった」という飄々とした選挙のプロたちの言葉が今の選挙や政治の問題を浮き彫りにしています。
 やはり投票率を上げなければ世の中は変わらない。「投票に行こう!」

 タバコは、何度か由美が吸おうとしますが、そのたびになにか事が起き火はつかず、という演出でした。一度遠景で火がついたタバコを手にしている場面があったので(△)です。さすが宮沢りえさんは吸いたくなかったのでしょうね。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE」

2022-01-08 | 2022映画評


「99.9 刑事専門弁護士 THE MOVIE」 木村ひさし監督 ○松竹

 人気テレビドラマの劇場版です。
 99.9%逆転は不可能と言われる刑事裁判で真実を追求し、0.1%の可能性にかける深山弁護士(松本潤)は斑目法律事務所の刑事担当チームの一人として室長の佐田(香川照之)らにリーガルコミックにハマっている新人弁護士穂乃果(杉咲花)が加わり妙な雰囲気ながらも新しい事件に取り組みます。それはピアノコンクールで優勝したピアニスト南雲エリ(蒔田彩珠)が弁護士(西島秀俊)の娘ではなく実は彼が担当した死刑囚の娘だとSNSで炎上し、佐田に助けを求めてきたことから事件を再度調査し始めるのでした。

 ダジャレの乱発やコミック仕込みの大げさなポーズなど小ネタで笑わせ(あきれさせ?)ながらも実は結構深い内容です。昭和の時代にいくつか再審要求が出された死刑判決の事件がありどの事件に対しても「真犯人は別にいるのでは・・・?」と冤罪を危惧している人々を励ます内容となっています。
 社会問題をドキュメンタリーという直球で問いかけるのが正統派ならこちらはコメディのオブラートに包んで問う大衆派の社会ドラマです。

 タバコは、吸い殻が犯人特定の小道具として登場しましたが喫煙場面はなし。奥田瑛二と岸部一徳の語り合う場面はタバコが出てくるのではないかとヒヤヒヤしました。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「あのこは貴族」

2022-01-07 | 2022映画評


「あのこは貴族」 岨手由貴子監督 ○(おまけ)

 山内マリコ原作の小説を映画化しました。
 お嬢様の華子(門脇麦)は結婚する予定だった恋人に振られ次の相手を探すことに真剣です。同級生たちはほとんど結婚して子どもも生まれています。27歳になりなんとかお見合いで幸一郎(高良健吾)と結婚へ。しかし、「世の中を動かしている」階級の夫とはすれ違ってしまいます。
 一方、亜紀(水原希子)は地方出身で努力して東京の大学に進学したもののそこには内部生、外部生という階級がありました。ところが交わるはずのない内部生の幸一郎と親しくなります。その後父親が失業し生きていくためにキャバクラで働きます。そこで幸一郎と再会するのでした。

 同じ東京にいながら決して接点がない二人を別の二人の女性(石橋静河、山下リオ)がつなぎ生き方を問い直します。一つ一つのセリフが卓越していて世の中を動かしているおじさんたちに聞かせてあげたい小気味よさがあります。2021年は洋画の世界では「女性映画の年」などと特集されていましたが邦画の女性映画を代表する作品となりました。4人の女優たちの甲乙つけがたい演技を堪能できます。

 なお、この作品は映画館で観る機会がなく、DVDで見ました。バリアフリーで最初は視覚障害者用、二度目は聴覚障害者用で観ました。日本語字幕付きは聞き取りにくいセリフもすべて字幕で確認でき大変わかりやすかったです。普通の上映でも日本語字幕付きの回数を増やして上映してほしいものです。

 タバコは、下々が酒を飲む居酒屋で他の客が喫煙していましたが、その場面だけなのでおまけの(○)です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「偶然と想像」 

2022-01-07 | 2022映画評


「偶然と想像」 PG12 濱口竜介監督 ○ ☆

 3つのオムニパス物語でテーマを描きます。第71回ベルリン映画祭銀熊賞受賞。
 「魔法(よりもっと不確か)」仕事仲間の親友(玄里ひょんり)から気になっている男性の話を打ち明けられ聞いていくうちに自分(古川琴音)が2年前に別れた元カレだったと分かり・・・。
 「扉はあけたままで」50代で芥川賞を受賞した教授(渋川清彦)に、土下座までして頼んだのに単位をもらえず留年させられた学生(甲斐翔真)が腹いせに教授を陥れようと親しい女性(森郁月)を使ってハニートラップをかけますが・・・。
「もう一度」高校卒業から20年目の同窓会に出席するため東京から仙台にきた女性(占部房子)は会いたかった親友に会えず、仙台駅へ向かう途中その彼女(河井青葉)と偶然エスカレーターですれ違うのでした。

 それぞれの会話が面白い。映画としてセリフが聞き取りやすいので落ち着いて会話の世界に入り込み関係性を「想像すること」ができます。(昨今は練られたセリフも聞き取れずイライラさせられる作品が多い)渋川以外は名前がすぐには浮かばない俳優さんたちですがひとりひとりが好演しています。今後が楽しみ。「ドライブ・マイ・カー」は期待はずれでしたがこちらは☆です。

 タバコは、なし。無煙です。(○)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「マトリックス レザレクションズ」 

2022-01-04 | 2022映画評


「マトリックス レザレクションズ」 ラナ ウォシャウスキー監督 米 ○
 
1999年からの「マトリックス」3部作から18年後の新シリーズの始まりです。
ネオ(キアヌ リーブス)は大ヒットゲーム「マトリックス」の作者として会社でも地位も高く若いスタッフから一目置かれていますが実は心を病んでいて定期的にセラピーに通っています。新しいゲーム開発をしているある時、休息に寄ったカフェで出会った女性(キャリー アン モス)に引き寄せられます。二人の息子を連れていましたが、過去に出会ったトリニティと瓜二つだったのです。そしてそれがきっかけとなり再び「マトリックス」の世界に入るのでした。

過去の作品の映像がフラッシュバックのように再現されますが、0.5秒くらいであまりに短すぎてせめて1・5秒くらいは映してくれないと「今の何だったけ?」と過去の作品のどの場面だったか思い出せません。思い出そうとしていると映画はどんどん次に進んでしまうし「あらあら?」というまに辻褄を考える暇なく終わってしまいました。ただ、昔別れた恋人がやっぱり君しかいなかったとお互いに再確認するドラマ、アクションばかりですが実はラブロマンスだったのか・・・。

タバコは、なし。無煙です。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「あなたの番です 劇場版」 

2022-01-03 | 2022映画評


「あなたの番です 劇場版」 佐久間紀佳監督 ✗

 人気テレビドラマの劇場版です。
 手塚菜奈(原田知世)と翔(田中圭)は結婚してあるマンションに引っ越してきました。披露宴を客船で開き住民たちも招待されます。ところが、管理人(竹中直人)が水死体で発見されたことをきっかけに恐ろしい事件が次々起こるのでした。

 密室サスペンスというほどの怖さはありませんが、たくさんの登場人物と複数のエピソードをうまくさばいてなんとかまとめています。警察がいつも頼りにならないのがいつものパターンって感じで残念です。
 殺人事件もそれほど恐ろしくはありませんが、一応辻褄はあっている展開でした。

 タバコは、田中要次がライターをいつもいじっていて1度ですが喫煙しました。命がけの一本ですね。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする