安倍首相は、国際競争に勝ち抜くためには法人税減税が不可欠として法人税実効税率を
引き下げる事を今年初めに開かれた「ダボス会議」で表明しました。
此を受けて6月の「経済財政運営指針」となる「骨太の方針」に法人税引き下げを盛り込む
様になった模様。
現在法人税実効税率は如何程かと云うと、復興特別法人税を含めて38・1%それに消費税
5%の法人付加価値税が課税されています。
此は中国・韓国の法人税実効税率25%に較べれば比較にならない高率で競争にならない
レベルと云う事も判ります。
東日本大震災の財源として2012年4月から2015年度末まで法人税の10%課税されて
居た「復興特別法人税」は1年前倒しで今年3月31日で廃止される事になって居ます。
復興特別法人税が廃止され来年度からの法人税実効税率は35%になる予定です。
ただ4月1日より法人付加価値税が8%に引き上げられます。
其れでは法人税関連はどうなって居るかと云えば大まかに云えば法人税は資本金800万円
以下と以上の中小企業や資本金1億円以上の企業等が収益によって法人税を納めます。
勿論この他に色々の法人があってそれぞれ法人税を支払って居ます。
国税としては現在の消費税5%の10兆円と大差がない9兆円です。
法人税を1%下げると年間4700億円の減収になるそうです。
法人税は国税である法人税と地方税である法人住民税・事業税があります。
簡単に云えばその合計が法人税実効税率と言います。
他に法人として付加価値税所謂消費税等も総称して呼ばれます。
現在法人税は平成24年の法人税改正で30%から25・5%に引き下げられて居ます。
これは24年から27年まで実施の予定でした。
安倍首相は現在の38・1%から復興法人税廃止で35%となった法人税実効税率を大きく
見直そうと云う事です。
国の興亡は産業に関わり、その企業を優遇すると云う事は判らないでもないが、国の支える
のは国民一人一人である事も考えて欲しい。
4月から消費税増税と同時に色々の税金や公共料金も一斉に値上げされ、物価も同時に
値上げ傾向になります。
政府は物価の値上げはデフレ脱却のため必要要件としていますが所得が上がればと云う
前提がないままの物価値上げでは堪ったものではない。
日本では法人税実効税率は確かに高いが、企業には雇用促進や所得増加や設備投資促進
減価償却や欠損金控除制度等色々優遇策がなされ、それ程までにないと云われて居るとか。
企業優遇策も程々にして頂きたいものですね。