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kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

前に進むしかない

2010-06-23 | 陸上競技
火曜日、朝練の時間に下級生にミーティングをしました。これから何を目指してやっていくのかを考えなければいけないと思ったからです。はっきりいって今の3年生と比べると下級生は厳しさが足りません。例年であればここでキャプテン交代になるのですが、任せることができないというのが正直なところです。こちらが思っていることを素直に伝えました。今のままでは間違いなく戦えません。中国大会には行けるかもしれませんがそのレベルで終わり。先はありません。

放課後は3年生から一言ずつ「想い」を話してもらいました。これまでどんな気持ちで競技に取り組んできたのかを言葉にして話をさせました。この瞬間の素直な「想い」が非常に大切だと思います。これまでやってきて学んだことはかけがえのないものです。生の言葉で苦しさや覚悟を聞くというのは他ではできません。話をしながら感極まって涙する者ばかりでした。1つに賭けていたのです。この言葉を聞いて何を感じたでしょうか。これで何も感じないようであれはそれまで。それ以上先はありません。

私も選手に対して少し話をしましたが、思うように話ができませんでした。情けないことですが涙が出てしまいました。この子達とインターハイに行きたかった、走らせてやりたかったという気持ちが込み上げてきました。なかなか割り切れませんが私がこのままではチームは成立しません。この機会を生かして、指導者として成長しこの子達から学んだものをきちんと力に変えていきたいと思いました。

選手の日誌に「夢であって欲しい」と繰り返し書いてありましたがこれが現実です。目をそらさずに受け止めて進んでいく必要があります。一番苦しいときに本当の力が問われる。今がその時です。下級生がここから何を学ぶか?大切な部分です。

その後ウエイトをしましたが本当に真剣に取り組んでいました。3年生はもうしばらく競技を続けます。簡単なことではありませんが、やるからには全力で取り組んでもらいたいですね。真剣さには頭が下がります。私も前を向いて進んでいきたいですね。
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届かなかったインターハイ

2010-06-23 | 陸上競技
女子マイル、1年前から真剣に全てを賭けてインターハイを目指してやってきました。ここに関してはこれまでのblogに何度も書いています。改めて書く必要はないと思います。結果的には届きませんでした。上手く表現することはできませんが。

400mHの予選前、mikiの走りがかなり良かった。前日の走りはここ最近にない動きでしたがそれより感じが更に良かったようです。が、ショートをやっているときに動きすぎてハムストリングに痛みが出たようです。本人はそのことに対して「大丈夫」としか言いませんでしたが軽度の肉離れだと思います。肉離れをしているのを分かっていて個人種目は走らせました。が本来の走りとは程遠いものでした。マイルを走らることはできそうにないという判断をしなければいけませんでした。

マイル予選は当初の予定通り1年生のmihoを走らせることにしました。2走までに2分でくれば大丈夫だと考えていましたが、1走のsakiが62秒後半かかりました…。覇気のない走りでした。全く伝わってくるものがありません。2走に渡った時点でかなり後ろの方でした。2走のhatuは前半から積極的に走り1位にならびかけるまで行きました。3走はmihoでしたから流れに乗れなければその後の展開が危なくなります。hatuが60秒で持ってきてくれたおかげでなんとか形になりました。mihoは前からかなり離されながらも何とか走りきりました。不慣れな部分がありますし、さすがに58秒台の選手についていくのは不可能。62秒くらいかかりましたが合格点かなと。アンカーのrinaが57秒4で戻ってきたのでなんとか4分02秒7で収まりましたが、予定では4分00秒前後で予選を通過するつもりでしたから約3秒の差がありました。

予選終了後、あまりにも頭に来たので激怒しました。なぜこの期に及んで気持ちの入らない走りをするのか理解できませんでした。しかし、こちらの意図することが伝わった様子はありません。「遅かったですか?」という返事からも自分の置かれている立場と走りが分かっていないのだなと感じました。私が激怒しているにも関わらずその事が分かっていない。何故なんでしょうか?

準決勝は予選とは違うので前半の流れがかなり重要になってきます。このレベルでの前半の遅れは致命的です。流れに乗れなければ後半で追い付くのは厳しくなります。そのため走順の変更をしました。出来ればアンカーにrinaを置いておきたかったのですが、予選の事があったので万が一に備えて2走にrinaを配置。実際のレースはまたもsakiが前半からかなりの遅れををみせ、ラストも全く動かないという走り。ほぼ62秒かかりほぼ最下位でバトンを持ってきました…。悪い予想が当たりました。この時点で決勝進出が危ぶまれる位置です。が、2走のrinaが前を追いました。それも考えられないスピードで。先頭のチームとはかなりの差でしたが必死で追い続けてなんとかレースを作り直してくれました。この時点で上位3チームとはかなりの差でした。3走はakane。少し動きが鈍いなという感じを受けていましたがここはakaneが走るしかありません。前との差が少し開いた感じはありましたが何とかアンカーhatuにつなぎました。4位でバトンをもらってひたすら前を追いましたが届く距離ではありません。逆に後ろから58秒台の選手に追
われていました。少しずつ差が詰まっていき、何とか逃げ切ったという感じでした。本当によく粘ってくれたと思います。負けていたら5着で終わりでしたから…。何とかプラスの2番目で決勝に進みました。しかし、6位のチームとは3秒差。致命的な差でした。

走順を変えるしかないと思って待機場所に戻るとrinaが顔を覆って涙を流していました。はっきりとは言いませんでしたが「自分の所で流れが作れずに悔しい」という部分がかなりありました。あれだけ前を追って追い付いたにも関わらず競る場所では無かったという部分に納得が出来なかったのだと思います。sakiは横になって1年生にマッサージを受けていました。色々と考えていたのかもしれませんがrinaとの差が激し過ぎる。自分がきちんと走れていないという感覚が無かったのか、何とかなると思っていたのかは分かりませんがこちらに伝わってくるものがありませんでした。今の状態を分かっていない。悪気はないのでしょうが「走らせたくない」と強く思いました。教育的な立場というだけでなく、勝負がかかっているのです。そこが分からない者を勝負の場面に送り出す気にはなりません。メンバーを変えました。
yukaを呼んで話をしました。最近の調子であれば61秒位では走ると思っていました。3年生で中心選手ですから走れば60秒後半で走るかもしれません。しかし、6位とは3秒差ありました。いい勝負をするかもしれませんが届きません。勝負をかけるためにmihoを使おうと話しました。付いていって走ればスピードがあるので60秒を切るかもしれない。そうすればakaneが競り合いに参加できるので勝てるかもしれないという考えです。普通にやったら勝てる可能性はないのですから。yukaは納得してくれました。これまで中国の決勝で戦いたいと言い続けてきたyukaですから走りたかったと思います。痛いほど気持ちが分かりますが勝ちたいという気持ちの方が大きかったのだと思います。

決勝は1走をhatuにしました。ここで流れを作らなければ戦えないというのは以前からの課題でした。ここでの遅れは取り返しがつかないのです。実質今のチームの2番手の力のあるhatuを1走に持っていく。これしかないと思っていました。最初から魂の入った走りを見せてくれました。6番争いをするチームに少し遅れましたがほぼ同着でバトンを運んできました。他のチームは58秒前後で運んできたでしょうか。少し差がありましたが流れができました。
ここから2走のrinaの激走でした。バックストレートに入ったときには少し離されていましたが200mの地点でかなり差を詰めてきました。そこからカーブに入り直線に入る時には4番目。最後にもう一度ギアが上がり2番目になりました。この瞬間、本当に夢を見ました。上位チームと戦える、表彰台に乗れるのでは…と。この中国大会最高の2走です。
3走のmihoには最初の段階で「2番も6番も同じ。6番狙いでいいからついていけ」と指示を出していました。経験がありませんから自分で展開を作るのは難しい。付いていくだけで勝機はあると。が、勢いがある走りを受けてスピードコントロールが出来ませんでした。最初の200mで飛ばして1位のチームに追い付きました。完全なオーバーペースですが、この段階では仕方ないと思います。魂の入った走りを見ることができました。ラスト100mは全く動かない中で何とかつないでくれました。この段階で7位。
アンカーはakane。前のチームとは1秒程度の差しかありませんでしたが、57秒台の選手でした。6位争いをしなければいけないチームとは2秒差くらいだったと思います。単独で追い続けました。かなりの差がありましたが、諦めることなく最後の最後まで走りきってくれました。結果は7位…。届きませんでした。最後の最後で小さな歯車が噛み合わなかったと感じました。

電光掲示板に記録が表示される瞬間まで「どこか1チームでも失格になっていないか…」と不謹慎な考えを持っていました。それくらい何とかしてインターハイに行かせてやりたかった。掲示板に7位で3分59秒9という記録が表示された瞬間、涙が止まりませんでした。今の状態で最後にしようと4分が切れた…。目指してきた記録とは遠いですが、今の状態で走れたというので様々な想いが込み上げました。どちらにしても7位は変わりません。しかし、魂の入った走りを見ることができました。一瞬ですが夢を見ることが出来ました。本当に選手には感謝します。

7位となりインターハイには届きませんでした。結果が全てです。受け入れたくなくても受け入れなければいけません。しかし、恥じることはないと思います。どこよりも真剣に競技に取り組んできました。多くの事を犠牲にして1年間ここだけを目指してやってきました。3年生の想いは本物だったと思います。真剣に向き合う中でしか見えてこないものがある。それを理解できたのではないかと感じました。どれだけ言葉で伝えても実際に体験しないと分からないものがある。これだけ真剣に取り組める3年生に出会えたことを私は誇りに思います。上手く言葉には出来ませんが…。
最後の最後で少し噛み合わなくなった歯車。何らかの原因があります。手に届く所まできていたものがすり抜けていった喪失感は大きい。でも下を向いているわけにはいかない。前に進む必要があるのです。決して止まりません。どれだけ厳しい状況でも進む必要があるのです。悔しいですがこの事は一生忘れられないと思います。選手のおかげで多くの事を学ばせてもらいました。心から感謝したい。

まだ終わっていない。そう思っています。3年生と一緒にもう一度立ち上がりたいと思います。応援して下さった全ての方に心から感謝したいと思います。本当にありがとうございました。
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