kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

県総体~200mと指導力不足~

2010-06-01 | 陸上競技
県総体最終日、男女200mが実施されました。これにはうちの男子エースotaniとkitamura、女子はmihoが出場しました。

otaniは4月初めより身体が思い通りに動かない日々が続きました。正確に言うと中国合宿の時にはすでに身体が万全ではない状態だったと思います。なんとか動かしてきましたが4月の記録会の後にあまりにも動きが悪いので貧血検査に行かせました。結果は貧血でした。冬期中からかなり話をしてきましたが男子がここまでの貧血になるとは思いませんでした。もっともっと細かく見ていたらそのような状態にはならなかったかもしれません。otani本人はうちのチーム内で一番陸上競技に対する想いが強いと思います。女子もかなりの想いを持っていますが、これはotaniの取り組む姿を見て「自分もやらなければ」という気持ちが強くなってきたという部分があります。実直で無口ですが本当に陸上競技と真剣に向き合ってきました。だからこそなんとか走れるようにしてあげたいという気持ちが強くありました。

貧血からシンスプリントになりました。あまりの痛みに加速段階が作れない状態です。支部大会の時点で思い通りに練習ができない感じでした。そのため支部大会の200mで決勝では80m地点で足をつってしまう、100mでは思い通りのレースができない。本人はかなり辛かったと思います。それでも「インターハイに行くんだ」という想いは全く変わらない強い精神力を持ち続けていました。県選手権も全く走れない。それから総体までは1週間に1本走れるかどうかの状態でした。スピード練習ができないためエアロバイクで爆発的に身体を動かすというのは続けてきました。kazukiの例がありますがショートスプリントならなんとか持つのではないかと考えていました。シンスプリントが少し回復してきたときには見違えるように身体が動いていました。これはいけると確信していたのですが、今度はアキレス腱痛で走れない状態になりました。この繰り返しで総体に迎えました。かなり厳しい状態でした。

総体、何が何でも中国大会に行きたいという本人の想いがありました。この状態で簡単なことではありませんが、「必ずいける」と言い聞かせてきました。本人の「想い」の強さにきっと神様も手を差し伸べてくれると信じていました。4継での走りはまずまずでしたが、本来の最大スピードを発揮はできていない状態でした。本人が「100mと200m、両方で狙うのは難しいのでどちらかに賭けたい」と相談してきました。本人の意思を尊重して100mを棄権して200mのみに勝負を賭けるという状態にしました。簡単なことではないのは私も本人も分かっていましたが絶対に諦めたくないという気持ちがありました。

結果は本来の走りが出来ずに予選落ち。言葉に出来ない悔しさがあったと思います。私は本人に「申し訳ない」としか言えませんでした。どんな言葉も意味がない気がしました。一番苦しいのは本人です。うまく表現できませんが…。
本人と少し話をして痛みを取って自分の納得できるパフォーマンスをするまでやってみてはどうかと話しました。私の力不足が原因だと感じています。全員が最大パフォーマンスを発揮できるようにしなければいけないのです。他校と比べ、かなりの実力発揮はできていると思います。しかし、90%の者が発揮出来ても1人でも納得出来なければそれは私の力不足です。発揮出来なかった者にとっては一生の事です。心から申し訳ないと思います。このままでは終われません。

ktamuraはotaniの分まで走ってくれました。予選は組の1位通過でした。これまでと比べてかなり力がついています。決勝には届きませんでしたが準決勝では全体の10番目まで行きました。otaniの気持ちを継いでもらいたいと思います。それだけの力は付いてきています。秋には決勝に残って戦っていくだけの力はあります。

mihoは疲労困憊でしたがなんとか決勝にたどり着きました。決勝ではバテていましたが、なんとか7位になりました。本人の適正はショートスプリントだと思います。その能力を最大限に生かしていけるように考えていきたいと思います。400m系への種目変更はありません。マイルは走ってもらうつもりですが、これは本人の気持ちの部分もあります。女子のマイルを見て本人も「マイルを走りたい」という気持ちが芽生えてきました。

ktamuraもmihoも3年生の「想い」をしっかりと感じてくれています。間違いなく強くなると思います。伝統がない学校でしたが、上級生から引き継いでいく「想い」が生まれました。更なる活躍を期待したいと思います。

全員が上手くいかない。改めて感じました。もっともっと私が力を上げないといけません。多くの事を感じました。強くなりたいですね。
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県総体~400mH~

2010-06-01 | 陸上競技
県総体2日目、400mHがありました。この種目は私の専門ということもありかなりのこだわりを持っています。エントリーは男子1人、女子3人。目標は全員中国大会に進出することです。簡単なことではありませんが、可能性は十分あると思っていました。

男子のkazukiは1ヶ月前から腰椎分離症と診断され腰の痛みにより1度も走れない状態でした。ハードル練習をするというレベルではなく「走ることができない」のです。スパイクを履いて走るというレベルには到達していません。練習は補強とエアロバイクのみ。これだけ走らないで総体を迎えるというのは今までの指導の中でもありません。通常考えれば出場できるかどうかのレベルだと思います。しかし、火曜日に初めてスパイクを履いて6割の流しが可能になりました。試合前日の金曜日にはMAXで走れるようになり、初日の4継ではある程度走りができるまでに戻っていました。とはいえ、全く400mのための練習ができていません。予選を走った感じ余裕があるということでした。60秒ちょっとで入ってきましたし動きは悪くありませんでした。が、問題はその後です。練習は正直ですから走れていないと本数が持ちません。準決勝はいままでのように前半からかなりのスピードで入りましたが後半完全失速。61秒07でなんとか決勝に進めました。この時点で本人の疲労度はMAXだったと思いますがそれでも戦わなければいけません。「最後は気持ち」とだけ伝えました。
決勝多分気持ちだけだったと思います。もう限界に近い状態でした。それでも直線に入ってきたときは6位。最終ハードルを越えて後ろの選手が迫ってきます。どうなるのか分からない状態でしたがまたもほぼ同時にフィニッシュ。61秒22と61秒26で0.04秒差で6位に入りました。通常の大会レベルであれば間違いなく落ちていたと思います。運があります。昨年の県新人、同タイムで1000分の3秒差で3位に入っています。何か持っているのだと思いますね。見る方は冷や冷やですが。ひとまずラウンドを進んだというのは大きいと思います。3週間でできる限りのことをします。

女子は予選、準決勝と無難なレース。akaneは余裕がかなりあります。力的には安定していますからこちらはほとんど心配なし。mikは支部大会前に軽度の肉離れ、県選では66秒4くらいで走っていますがそれ以後完全に調子を崩しました。チーム内の練習に全くついて行けない状態。まともに走れないためポイント練習をほぼ回避して技術練習に充ててきました。なんとか復調の兆しを見せてきたら今度は足首の痛み。総体前の火曜日のポイント練習すらできませんでした。本数が少ないレースであれば問題ないのですが本数に不安がありました。akaneは準決勝を67秒0、mikiは67秒5でしたが、mikiは予選よりもタイムを落としていました。sakiは準決勝で初めて70秒を切り69秒93。こちらは当初4継を外す予定にしていましたがチーム内の事情があり4継を走らせました。今まで1日にこれだけ走ったことはありません。かなりの疲労度だと思います。ひとまず決勝に3人。

決勝はやはりakaneとmikiが前半から行きました。akaneは前半17歩で行きます。これは問題なし。mikiはハードル練習をほとんどしてません。調子が戻ってきたのも1週間前の土曜日。感覚がつかめていません。2台目が詰まってしまい大減速。それ以後は逆脚で19歩になってしまったようです。直線に入った時点でakaneが先頭、mikiは4位でした。フィニッシュタイムはakaneが65秒08、mikiは68秒36。どちらも不満が残るタイムです。akaneは今の力でも63秒台に入れると思っています。mikiも同等の力があります。mikiは本数が持ちませんでした。いつも言うことですが「練習は正直」です。きちんと練習が積めていないと1本はごまかせても3本目はごまかせません。akaneは順調に練習を積んでいます。dから3本目でもきちんと走れる。mikiは走れない。当然です。原因がはっきりしていますからこれからのポイント練習がきちんと積めれば問題はありません。昨年のmisatoと同様だと思います。必ず走れるようになります。2人で中国の決勝に残り、インターハイが目標です。成し遂げます。sakiは疲れ果てていましたがなんとかかんとかフィニッシュして70秒92で6位。こちらは今の時点では中国では戦えません。秋までに戦えるようにします。これにより女子は3人が中国へ。状況が悪い中でもよく力を出してくれたと思います。

中国までにどこまで力が出せるようになるか。akaneとmikiは62秒台を目標にしたい。それだけの力はあります。3週間の使い方が運命を分けると思っています。2人とも総体でかなり走っていますから負荷は大きい。逆にこれがポイント練習となっていると考えています。これから超回復をさせていくことで目標に近づきます。何が何でもインターハイを勝ち取ります。
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県総体~4継決勝と100m~

2010-06-01 | 陸上競技
総体2日目、4継決勝がありました。こちらは400mHとの兼ね合いがありました。出来るだけ負担がかからないようにと考えていましたが、人数的にも難しいため400mHの2人を4継に使わなければいけません。かなりきついと思いますがそれ以外に手はありません。

4継決勝、ここ2年間連続でバトンミスをしてきました。心がつながらない状態でのミス、メンバーが安定しない中での練習不足から決勝に残っても中国に進めないという状態でした。今年も急遽メンバー変更を余儀なくされました。仕方ありませんが安定したメンバーで組むほうが良いのは間違いありません。しかし、今回は「絶対につながる」という自信がありました。チームの雰囲気からしてミスはないという感じでした。
レースは1走mihoが流れを作ってくれました。1走としては先頭くらいでバトンを運んできたのではないかと思います。そのままの流れで2走rinaへ。400mの優勝者ですが2走には100mの上位入賞者が並びます。トップスピードでは差があります。上位チームに少し離されてしまいましたが力は出しきってくれたと思います。この時点で3~4位でしょうか。3走sakiはそのままの順位をキープ。400mHの予選を走った後ですから多少心配をしていましたが、きちんと力を出してくれました。4走akaneにバトンが渡ったのは4番目くらいだったと思います。何とか表彰台へと期待をしましたが他チームのエースが激走。抜かれてしまい5着でした。アンカーでakaneが抜かれてしまうのなら仕方ないと思います。相手が悪すぎる。100mの持ちタイムが12秒4位の選手とはトップスピードが違います。うちのチームとしては最高のレースだったと思います。きちんとバトンをつなぐというレースが出来たことが良かったですね。

4継終了後に100mがありました。これまで女子はショートスプリンターがいませんでした。私が短長が好きだというのもありますが、爆発的に身体を動かすことが出来る選手がいなかったため短長で勝負してきたというのもあります。今回は1年生のmihoが出場しました。県選手権で12秒台に入り上手くいけば決勝に残れるのではないかという期待をしていました。
予選を無事に通過して準決勝。こちらは実力的には上の選手がすでに4人いました。何とか決勝に残ってもらいたいと見守っていましたが、組で5着。厳しいかなという空気でした。が、2組目の4着が13秒4かかったためプラスで決勝に残りました。これは私が指導してきて初めてのことです。ショートスプリントで勝負できるというのはすごいことです。これはmihoの実力があるからですが。私の力は微々たるものです。
決勝は1レーン。事前に話を聞くとこの競技場は1・2レーンが有利だということでした。タータンが張り替えてあるので0.04秒くらいは違うのではないかと。運はあるなと感じました。それでも最大のライバルが2レーンにいましたし、6番目の選手は12秒6台の持ちタイムがあります。どちらにしても12秒中盤の力がある選手に勝たなければいけません。簡単なことではありませんが、可能性はある。そう信じて見ていました。
レースはスタートからスムーズでしたが隣のレーンの選手に少し置いていかれていました。中盤に入り少しずつ差を詰めていき70~80m地点で逆転。上手くいけばとフィニッシュラインで見ていましたが6・7位がほぼ同時にフィニッシュ。肉眼では8レーンの選手に少し勝ったのではないかと思えましたが分かりません。記録確認しにいくと13秒13で6位!!7位とは0.03秒差でした。事前に聞いていた「0.04秒は違う」というのが本当だったと。タイムだけでなく勝負を重視しないといけないというのを改めて感じました。どれだけ力があっても決勝で勝った者が勝ちです。これにより初めて100mで中国へ進みました。1年生ですから無理はさせたくありません。初めての中国を経験するだけでも今後違ってきます。

スピードでの勝負。やはり大切ですね。

次は400mHです。様々なドラマがありました。
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