kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

きっかけ3

2014-05-10 | 陸上競技
さらに続き。

女子は折返し走を。男子はシャフト補強をその隣でやらせることにしました。今の男子は未経験者が半分います(多分)。スポーツ経験はありますが陸上競技を本気でしていたという子が少ない。これから全国を目指して勝負をしようとしている上級生がどのような姿で全力で物事に取り組むのか?これまでとは大きく違う世界に足を踏み入れようとしているのです。それを直接目で見ていくことはすごく大切なことだと思います。走る練習ではなくシャフト補強をすることで見る時間もできてきます。そのために男子は別メニュー。今は勝負できませんがこれから先きちんと勝負するために必要なことだと思っています。

折返し走。これはこの子たちが一番苦手な練習ではないかと思います。冬期練習中もどちらかというとスマートな練習が増えていました。高校生らしくひたすら走るという機会が減っていました。高校生だから何も考えずにひたすら走れ!!という練習形態が存在するのかどうかよくわかりません。とにかく量を追うという練習が「高校生らしい」のかどうかと言われると疑問は残ります。しかし、1本だけ走って涼しい顔をして終わるような練習ばかりで本当に高校生が強くなれるのか?一部の素晴らしい才能を持ち合わせている選手であれば可能かもしれませんが、うちにいる選手は基本的に「普通の選手」です。時には泥臭いがむしゃらな練習が必要になる。そればかりでは強くなれないと思いますが、逆にスマートな練習だけでも強くなれないと思います。

これは私が感じているだけで本当は違うのかもしれません。私自身の指導力がないことを誤魔化すためにやっているのかもしれません。しかし、高校生にとってこういう機会というのは絶対に必要だと感じています。うちが一番優先しているのはやはり「スピード練習」です。さらには「体幹トレーニング」も。この二つがうちの練習のベースにある部分です。トレーニングはハードです。走るよりも負荷がかかります。それでも「走る中でがむしゃらになる」という経験がこの子たちを強く大きく成長させてくれると信じています。毎日毎日このような練習をするわけではありません。「絶対に必要だ」と感じたときのみ実施。良いのか悪いのか分かりません。しかし、私は「必要だ」と感じている。そのことを選手にも話しています。毎回はやらない。が、「自分で決めた限界」を越えるためには必要不可欠なことだと考えています。

3年生の女子は4往復1セット。量的には少し足りないのかもしれませんが走らせました。2年生以下がこの2人にどうやって付いていくか?普通に考えるとこの2人についていくのは不可能です。それでも2人と勝負できるようにならなければいけない。1歩だけでもいいのでついていく。動きが崩れてでも前を追う。何とかして話されないように粘る。こういう姿勢が練習中に出てくるようになるとすべてが変わります。1本だけの勝負であればそのような状態になる前に終わってしまいます。誰もが疲れてきて動けなくなる状態で自分自身がどう気持ちを作るか?諦めるのではなく動かない中でどうするのか?どう動かすのか?ここを各自に問うための練習です。

2セット目は下級生だけ。3年生には手伝いをさせました。というか自分から「私たちがタイムを計ります」と申し出てきました。1セット目の最初にも声だしをしていました。本当に大きな成長です。3年生になったからなのか?チームの中心であるという自覚が芽生えたからなのか?このあたりは分かりません。が、確実に競技に対する姿勢は変わっています。この部分を一番近くで感じている2年生がどう変わってくれるか?とにかくがむしゃらに。先のことを考えずにがむしゃらに走り続けることができるかどうかです。2年生の2人は持久系の練習が苦手です。初めて折返し走をやった時には1往復ですでに顔色が悪くなり尋常ではないくらい走れませんでした。その経験があるので「きついから無理だ」と意識が行ってしまう可能性がある。が、それをどうやって乗り越えることができるか?自分のために必死になることができなければいつまでたっても強くなることはありません。

5往復にしました。2年生、1年生についていくので精一杯。悔しいと思います。最初の1往復半くらいは勝っていましたがそれ以後は1年生が前を走っています。この現実の中で何を思うか?決して2年生が弱いというわけではありません。練習の得意不得意はあります。2年生にとってはこの練習は不得意分野。だからこそこうやって「自分と向き合う」時間としたのです。苦手だから走れなくていいやと思うようであればこれから数週間で壁を超えることはできません。1年生に前を走られるというのは2年生としてはかなりしんどいと思います。負荷的にというよりも精神的にですね。スタートは同じ位置にしていますから負けるということは確実にスピードや持続力で負けているということ。気持ちだけで勝てるほど甘くはありません。1年生もこの雰囲気の中でよく頑張ってくれていました。最初は3年生がしっかりと力を示し2セット目は1年生が頑張る。こうやって2年生に刺激を与えてくれるというのは本当に大きい。

終了後、倒れこんで涙を流している選手もいました。これだけで何かの「きっかけ」になります。最後に少しだけ話をしました。チームとして「4継を生かす」ためにどうするか?個人種目はもちろん大事です。3年生の2人は個人でも全国が狙える力がある。その2人が「自分のことだけ」考えてリレーに出場しないというようなチームであれば指導する必要はないと思っています。自分のことだけ考えて他の仲間のことを一切考えない。そのような選手の集まりであれば「チーム」ではない。それこそ勝手にそのあたりで走ればいいのです。「今」はそのような選手はいません。みんなで「リレーでインターハイ」という方向を向いていますから。だからこそ2年生のは成長してもらいたい。期待しています。やってもどうにもならない、話しても伝わらないのであれば言いません。もっともっと強くなれる可能性がある。力を出せば戦えるようになる可能性があるからここまでするのです。それを本人たちが感じ取ってくれるかです。

感情移入して周囲が見えなくなるのが私の最大の短所です。しかし、今回はすごく冷静です。この程度の負荷で怪我をするようであればインターハイは夢のまた夢。届くはずがありません。2年生の大きな伸びを期待したい。さらに3年生の「強さ」を見せてほしい。それがきちんとできればみんなが追い続けてきた「目標」に届くと思っています。良い選手が集まっています。しっかりと力を出し切れるようになってもらいたいですね。応援したいと思います。
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きっかけ2

2014-05-10 | 陸上競技
金曜日の練習の記事、タイトルに「きっかけ」と付けているにもかかわらずそれに関する内容が全くない(笑)。ひどい話ですね(笑)。書こうと思っていたことがあったので最初にタイトルを付けたのですが結局そこまで到達しないで終わってしましました。読んでいて「何がきっかけ??」という感じですよね。申し訳ありません(笑)。

ということで前の記事の続き。バトンの並走を終えてバトンパス。これは1本ずつとしました。ある程度の安定があります。これくらい安定して渡れば大会でミスすることはないと思います。あとはとにかく精度です。「渡ればよい」というバトンを目指すつもりはありません。「失格しない」という最低限の目標を達成するために練習しているわけではありません。お互いがトップスピードで受け渡しができるようにしていかなければいけません。この冬期練習ではかなりやってきたつもりです。練習をしなくても渡るところもあるのだと思いますがうちは違います。しっかりと練習をしていく中でそのバトンの精度をあげていく。時間はかかりますがやっていきます。バトンは時間の関係で1本ずつ。まずまずの感じで安定しています。

その後、全体を集めました。この日のメイン練習についてです。前の記事にも書いていたのですが3年生と下級生の練習を分けようと思いました。さらには男子と女子の練習も分ける。これにはいろいろと考えがります。改めていく話ではないのですがうちに2人のエースがいます。この2人を擁しているというのは他のチームにはない大きな武器です。12秒40以内の持ちタイムを持っている選手が2人いるというのは通常考えるとありません。もちろん、強豪校では「当たり前」のことかもしれませんがこれまでのうちの状況であればこのようなことは「奇跡」に近いことだと思っています。実際に県レベルの大会でも2人が決勝に残り活躍をしています。

が、他の女子がこの2人に頼りすぎだと感じていました。この2人がいるから4継が強い。そう思われています。否定できない事実ですがそれ以外のメンバーもしっかりと練習はしています。が、今の状況では「おまけ」という感じでしかありません。リレーは全員でやるもの。特定の誰かが頑張ってチームのタイムを引き上げるというのでは今後の勝負にはなりません。実際にこの段階で中国地区で4継で48秒台を出しているチームが6チームあります。2チームは確実に47秒台に入るでしょう。いや、46秒台も視野に入っているチームだと思います。現時点でうちよりタイムが良いチームが岡山2チーム、広島2チーム、島根1チーム、山口1チームです。この状況では「何とか決勝に残れるかな」という状況。県選手権ではエース2人がかなり疲労していましたから条件が整えば48秒6くらいは現時点でも出せるかなという感じではあります。が、これでは目標には届きません。

やはりカギを握るのは2年生だと思います。まだ「がむしゃら」という感じがありません。上級生が何とかしてくれる。そう思っていなくても結果的にはそのようなことになっています。自分達が0.2秒短縮するのと3年生が0.2秒短縮するのでは意味が全く違います。先日の県選手権で昨年の100mのタイム合計が2人で0.4秒遅い。昨年の4継ベストが48秒88です。今回が49秒06。2人が昨年並みに走るだけで48秒4です。危機感というか「自分たちがやるんだ」という強い気持ちが必要になると思っています。それが出てこない。今の2年生の課題だと思っています。一生懸命に練習はしますが「何が何でもやってやる」という感じが見ていて伝わりません。優しいのです。競技者といしてはもう少し貪欲にガツガツする感覚が必要ですね。

小さなエースの試合での集中力はこれまで見てきた選手の中で一番だと思います。自分の最大パフォーマンスを発揮するために周りが「怖い」と感じるくらいの集中をします。本人は「何も聞こえなくなる」と言っていました。練習と試合では完全に別人。それだけの「武器」があります。大きなエースは他の誰にも「負けたくない」という想いが強い。絶対に勝てやるという気持ちを持っています。「負けたくない」が大きくなりすぎてしまうことが課題ではありますが「勝負へのこだわり」は強いと思います。3年生にはこのような大きな特徴がある。では2年生は??となるとありません。このまま3年生頼りでインターハイまで連れて行ってもらうのか??自分たちの限界を超えて力を発揮しなければ可能性が低くなります。「がむしゃらに走る」「気持ちを前面に出す」ということが必要になると考えました。

そこで女子は全員「折返し走」を実施。苦手な練習です。それでも今後のことを考えると「必要な練習」だと思います。自分の限界を超える「きっかけ」として。この手のやり方を良くやっている気がします(笑)。先日大きなエースが悩んでいて自分の走りができなくなっていたときに強制的に折返し走をしました。試合の翌日ですから通常であれば行いません。それでも今後のことを考えると絶対に必要だと判断。これが「きっかけ」になったかどうかわかりませんが復調した感じはあります。先のことを考えずに目の前のことをがむしゃらにやるという練習が今のうちには不足する部分なのかなと。そればかりでは駄目だと思いますが時として「がむしゃらな練習」というのは必要だと思いますね。

また長くなりました(笑)。文章をまとめる力がないですね・・・。続きは別に・・・。
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きっかけ

2014-05-10 | 陸上競技
金曜日、前日からテスト週間に入っています。そのため木曜日は練習休み。勉強会のみとしました。県総体があるのでそこに向けて準備は進めていかなければいけません。とはいえ、勉強を全くしないで練習だけすればよいというのは当然違います。それなりに練習をするつもりですが勉強時間の確保はします。進学校では部活動禁止という学校もあるようです。うちは比較的柔軟な対応ができます。やりやすい部分はありますね。

金曜日も朝練は実施。規則正しい生活リズムを崩したくありません。テスト週間はどうしても時間が不足するので朝練でそれなりに補っておく必要があります。基本的な動きの確認しかしませんが、それでも重要な時間になると思います。30分とはいえ大きい。この日の朝、普段よりもハードルの距離を伸ばしました。重心の移動ができてきているのでさらに移動させたいというものです。ここのバランスは非常に難しいと思います。とにかく進めればいいという考えで距離だけ伸ばしていっても動きが崩れてしまって本来の目的と異なる危険性があります。これでは意味がなくなってしまう。見極めながら導入していきたいと思っています。上手くいけば(いかないと問題なのですが)かなり進み具合に変化が生まれると思っています。限られた時間を有効に使っていきたいですね。

午後からは走練習。前日全く走っていないのでそれなりに走っておきたいと考えていました。最初の段階では3年生と下級生は別メニューにしようと計画。これに関してはまたあとで書きますが「考え」がありました。感情論ではなくきちんとした「考え」の下で練習を組み立てているつもりです。朝練時に1年生女子に少しだけ話をしておきました。これは練習とは別なのですが「キャプテンが動くまで動かない」という部分。ハードルの練習でキャプテンが先頭に立ちます。準備をしていて少し遅れてもキャプテンが来るまで待ちます。これでは練習効率が悪い。やる練習は分かっているのだから準備ができたらやればよい。キャプテン任せになって来るまで待つというのは良いことではありません。この部分の指摘はしておきました。前の記事に書いたような内容ですね。

前日にしてしたのもあってか新入生も頑張って動こうとしています。が、なんだか「悲壮感」がある。これは良いことではないなと思っています。練習をするために何をするか??です。やらなければ怒られるから早く動こうというのでは「目的」が大きく変わってしまいます。そう考えると今の上級生も冬期練習中に何度かこのような状況があった気がします。私に注意を受けないように周囲の様子をうかがいながら準備をする。自分たちの練習なのに「怒られないため」の練習になる。これではよくありません。このあたりも通過しなければいけない部分なのかなという気はします。それでも「なんとかしないと」と思いながら動く姿が見られるようになったのはあります。多分、キャプテン等が指導をしているのだと思います。本当に成長しました(笑)。このレベルアップを色々な人に知ってもらいたいですね~。全く別人です(笑)。

ハードル終了後はチューブ、並走、30&60と進めていきました。相変わらず並走が下手です。1走、いつになっても距離感がつかめません。1走と2走の走力差は歴然としています。タイミングを逃したら絶対にバトンが渡りません。うちの4継はこの走順しかないと思っています。組み替えていく気は全くありません。高いスピードの者を組み合わせて前半で勝負をかけるというのも「戦術」としてはありだと思いますが、うちは信頼がおける3年生を2走と4走のエース区間に配置する。これは1年前から変わらずです。この二人に対する信頼は絶対です。そこにバトンをつないでいく2年生がどれだけ自分の役割を果たせるのか。これがチームとして重要だと思っています。「渡す場所」を決めて並走をしています。2走が速いのは分かっているはずです。それが上手く調整できるようにならないといけないと思っています。特にここ最近「ぎりぎり渡す」という感じが並走で見られます。考え物です。

「悪くはない」のですがこういう細かいところの調整がまだまだ不十分かなと思っています。ここが完璧にできるようになるともっともっとチームとしてリレーとして成熟していくと思っています。「参加する」だけのリレーであればそこまで求めません。勝負するためのリレーです。ここを忘れてもらっては困ります。細かいミスをどれだけなくしていくか。これで0.01秒の短縮になる。この積み重ねで勝負するのですから。

長くなりそうなのでまた別に書きます。
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