kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

雑感

2014-05-09 | 陸上競技
ちょっと思うことを。

「集団」についてです。ここ最近何度か書いていますがうちの陸上競技部としては珍しく部員が増えました。以前であれば「絶対に陸上競技部にだけは入らない」と言われていたものです(笑)。部活によっては午後の余暇を楽しく過ごすというものもあります。うちが特別だとは思いませんが「礼儀」だったり「基本的なこと」をかなり言います。さらに練習がきつい(笑)。球技であればゲーム形式で練習をすればそれなりに「充実感」があります。が、うちの部活ではそれはできませんしやるつもりはありません。本当は球技のようなスポーツこそトレーニングをしっかりやって「体幹」を強くしていく必要がります。小手先の技術だけで勝負できるほど甘くはないと思っています。

こういう部分まできちんと考えて競技指導をする人というのは実は少ない。競技かどうかという水準かもしれませんが。飽きずにできる種目であるのは間違いないと思います。陸上競技のように単調で地味な種目とは大きく違います。私はそれでいいと思っています。「楽しい」「わいわいやる」という部分だけで部活をする者を否定する気はありません。しかし、「基本的な姿勢」はどのスポーツでも身に付ける必要はあると思っています。挨拶をするというのは当然。周りを見て行動する。自分のやるべきことを考える。こういう姿勢が身に付かないのであれば公園で集まって遊んでいるのと大差ないのかもしれないと思っています。こういう書き方をすると「クラブチーム」の話になると思うのですが。

「競技志向」と「余暇志向」の違いかもしれません。うちの部は「競技志向」で行っています。近くの運動公園ではジョガーがたくさんいて夕方ともなると多くの方が身体を動かしています。これはこれでスポーツだと思いますし、健康づくりの一環としては非常に意味があることだと思います。が、高校生であればある一定の水準の基本的な姿勢を身に付ける必要はある。それを教えていくのは学校教育かなと。「家庭の教育力」と言われる部分もありますが集団の中での自分のポジションを知ることはできません。多くの人数の中で自分自身が何をすればよいのか、どう行動すればよいのかを把握することが大事。

話がかなりそれましたがうちの部活に大人数が入ってきました。経験者もいますが半分以上は未経験者。経験者と言ってもうちの練習パターンを把握できている者はほとんどいません。この中でどのように活動するのか?自分自身がどのように動けばよいのか。ここを判断して動けるようにしていかなければいけません。人は何もわからなければ「立っているだけ」です。これは仕方ないこと。上級生からすればイライラするでしょうね。しかし、これは最初誰でもそうなるのです。いきなり先を読んで動けるということは絶対にありません。周りの様子を見ることしかできない。

その段階で注意を受ける。「立っていても役に立たない」と。それにより「上級生のまねをする」ようになります。自分が何をしていいのか分からないので他の人がやっていることをとにかく真似をする。同じことをやっていれば「立っている」と注意を受けることはないからです。これが今のうちの新入生の段階。だから水曜日の練習で「マーク走をしてタイヤ引き」という指示が出ていたら1年生全員がマークを拾う。10人くらいでひたすら拾っています。いや、確かにそれも大事なことですがこれも労力が有効に使えていません。拾うだけなら4人もいれば十分です。少し前までは短距離部員6人しかいない中で同じことをやっていました。それでも十分できていたのですから。次にタイヤ引きをするという指示を出しています。半分が片づけて半分が次の準備をすればよい。「マネをする」ことから周りを見て行動するというレベルに進まないといけません。

これができるようになると成長は早いと思います。が、ここに到達するのは時間がかかります。周りが見れるようになるということは「自分が何をしなければけないか」を考えることができるということです。そこができないのであれば行動は変わりません。上級生は自分で動いた方が早いので自分でやってしまう。これが続くと下級生は育ちません。周りを見て動くことができるようになったら「指示を出す」ということも必要になります。ここに到達できるかどうかというのは本当に大きなことだと思います。今のキャプテンはこういう意味では本当に成長しました。本人も保護者も「キャプテンのタイプではない」と言っていました。が、今ではこの子の成長によりチームの行動は管理されています。他の子がもっとしっかりしないといけないなと感じる部分はありますが、それだけキャプテンの成長が著しい。競技力も目を見張るものがありますがこういう「キャプテン」としての役割を果たすという部分での成長が本当に大きいと思います。中学の先生がこの姿をみると驚くと思いますね。

集団の中でしか学べないものがあります。「苦手だからできない」という部分もあるのですがそれは「やっていないからできない」だけであってしっかりと訓練していけばできるようになります。新入生の行動に物足りなさは感じていますが今後のことを考えると今は我慢の時だともいます。県選手権の時のサポートにしてもまだまだできていません。やることが分からないのであれば紙に書いて行動を管理すればよい。何をしなければいけないかを事前に予測しておくことが次につながるのです。ここができるようになると大きく変わってくれるのですが。

陸上競技は「個人種目」です。しかし、行動するのは一人ではありません。集団で動く。集団の中で自分の存在をどう生かすか。ここが考えられるようになると良いなと思っています。完全な雑感ですがここ最近強く思ったので書いておきます。読み飛ばしてください。
コメント
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