kanekoの陸上日記

毎日更新予定の陸上日記です。陸上競技の指導で感じたことやkanekoが考えていることなどをひたすら書きます。

楽しい時間

2016-12-02 | 陸上競技
12月になりました。今月末は中四国合宿です。ありがたい事に今年度も指導をさせてもらえる事になりました。こういう経験は自分にとって財産になります。モチベーションも競技力も高い選手が集まって来ますからこちらが学ぶことも多くあります。

一応指導させてもらうのでこちらとしても準備が必要になります。自分のチームであれば選手の状況もわかりますから「やりたいな」と思うことが決まっていればその場で状況に応じて対応できます。が、ほとんど見たことがない選手に対してその場で全てを判断して細かい部分を指導するのは困難だと思います。そうなるとせっかく来てもらった選手にきちんとした指導ができなくなります。こう見えても小心者ですから指導できない状態は避けたい(笑)

昨年度もですかこちらのやる練習に関して資料を作りました。ヨンパ自体は専門性が高いと思っています。特殊性が強い。そのためそういう部分をある程度「自分自身が理解する」という部分が必要になると思います。それができれば自分で対応できるようになります。もちろん、各校の指導者の先生がいらっしゃるのでその指導がメインになります。今回の合宿では「ハードルの基礎」と「ヨンパの専門練習」を中心にやっていきたいなと思います。

そのため昨年使った資料をベースに練習の内容を考えることにしました。昨年の内容もそれなりに出来たのではないかなと思うのですが(自画自賛)。今年はもう少しテーマを絞ってやっていきたいなと考えています。昨年は25人くらい参加者がいましたが今年は12人だったと思います。これによりこちらも指導しやすくなります。人数が多くなるとどうしても細かい部分まで指導することが難しくなります。

まだ途中なのですが。今回は「女子のハードリングの課題」を示しました。それを克服するための練習を中心にして練習の組み立てをしようかなと。元々やっている内容がそのための練習になるのですか今回は明確に示してからやりたい。そうする事で選手自身が「何のためにやっているのか」を理解できるかなと。

そこから歩数の切り替えなどを走力に合わせて細かい設定。これは大変です。ハードルのストライドを計算しながら踏切一歩前のストライド、着地後の一歩目のストライド、踏み切ってから着地までの距離などを色々考えながら表を作りました。昨年度よりも細かく適正になるように、です。

難しいところなのですがヨンパのストライドは全ての歩数で異なります。17歩で走るとしてもその17歩は一歩一歩ストライドが変わります。それを安定させるのはほぼ不可能です。それでも1つの指標として示す必要があるのかなと。3歩ハードルや7歩ハードルの際、16歩で走る選手と19歩で走る選手であれば当然ハードルインターバルが違います。

ショートハードルであれば3歩という縛りがあります。そうであればほとんどの選手のストライドが同じになる傾向があります。走力が高かったり高身長の選手であれば「刻む」という感覚か必要になると思います。逆に初心者であれば少し大きめに走らないと届かなくなる。しかし、これは「決められた距離を3歩で走る」という制約の中でやる事になります。これは競技力云々に関係なくある一定の条件です。

しかし、ヨンパは違います。走力、身長、ストライド、ハードリングによって異なるのです。高校女子であれば15歩から19歩くらいまでの差があります。15歩で走る選手の5歩と19歩で走る選手の5歩は明らかに違います。それを一律のハードルインターバルで練習をしても効果は出にくいと思います。ここの感覚は分かってもらえる人が少ないのかもしれません。特殊性が高いため当時に「個別性」も高くなるのです。

その中で「狙いとする走り」を身につけようと思えばこちらがある程度準備をする必要があると思っています。16歩の走りを目指す選手と19歩の走りを目指す選手であればストライドの感覚が変わります。行き当たりばったりでレースを作るのは効率が良くないと考えています。もちろん、風の条件なども影響しますから「ランダムハードル」のようにとっさに判断して対応する能力も必要になります。これはまた別の機会にやりたいなと思いますが(笑)。

あくまでベーシックな事をやりたい。この距離設定が決まっていたら16歩から17歩への切り替えなどの練習もできるようになります。ここの感覚をどうすれば身につけられるか。跳んでいてそのうち身につけるというのではなく「意図的」にできるようにしていきたいなと考えています。そのための練習計画も立てています。

この時間。本当に幸せな時間だと思います。あれこれ考えながらやる。普段の練習でも同じかもしれませんが。明確な狙いを持ってその練習計画を立てる。特殊性が強いからこそ戦っていけると思っています。今はうちの学校にヨンパをやる選手がいません。しかし、国体関係でずっと関わらせてもらっています。その中で見えてきている事、感じている事を文書にしていくというのは楽しい。最高に楽しい。

blogを続けている理由もここかもしれません。自分の頭の中にある事を文字に示す。これで大きく自分の中で変わってきます。

この手のことを書くと終わりません。また書きたいなと思います。中国新人の時に昨年度参加してくれた選手が「今年も指導しますか?」と聞いてきました。噂では「ヨンパと400は一緒にやる」という話があったとか。「一応ヨンパは私がやりますよ」と伝えると「良かった」と喜んでくれていました。社交辞令であれ嬉しいなと思います。昨年は故障により思い切りできなかったので今年は頑張りたいとのこと。こちらもその想いに応えられたらなと思います。

楽しい時間です。この機会を与えてもらえることに感謝したいですね。
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あれこれやってみる

2016-12-02 | 陸上競技
木曜日、期末考査初日。2時間考査終了後、1時間程度掃除。前日雨が降っていたこともあひグランドは緩く練習ができる状況ではありませんでした。厳しい。

そのため普段とは異なる場所を使って練習をすることに。最初に少しだけ話をしました。「考える」ということに対してです。ここ最近のテーマになっている感じですが。前から話をしていますし、社会人選手が来た時に話をしてくれました。「何のためにやっているのか」を考えられるかどうか。勉強も練習もこの感覚がなければ「結果」には繋がらないと思っています。結局、伝わるかどうかだと思っています。この話はまたどこかで書きたいなと思いますが。

メニュー的には限られたスペースで出来ることを。タイヤを使ったアップを実施しました。タイヤ押し&タイヤ押しジャンプまで。この時点で地面が緩く滑ってしまう感じでした。当初やりたいことがいくつかあったのですが取りやめ。準備した道具を使って何をするかを考えました。

本当はスティックを使った接地&スイッチングをやってからタイヤ引きをやるつもりでした。休憩時間にダイナマックス投げをやろうかなと。が、最大で30mくらいしか使えません。この30mでさえ危うい。そうなると何が出来るか?!

スティックはやる事に。タイヤを準備していたのでタイヤを使ってのスキップ走とバウンディング。ダイナマックスを使ってのスキップとバウンディング。さらには何も使わずにスキップとバウンディング。文字にすると面白くないですね。

それぞれ異なる「課題」があります。その「課題」を動きの中でどれだけ意識できるか。スティックは真下への接地とスイッチングのタイミング。スキップはフォロースイングを利用した腰の移動のタイミング。バウンディングは地面に力を加える事、その衝撃に耐える事、膝の引き出しで股関節を広げる事。

それに重りなどを使って変化を与えながら刺激を入れる。バウンディングは元々かなり苦手です。が、これまで出来ないからやらないという選択をしていましたがこれでは動きも変わりません。出来なくてもやる。出来ないからやる。やる中で自分たちで「どうすればできるようになるか」を考えながらやっていく。実はこの方が強くなるのではないかと感じています。

与えられたことをやるだけでは先には進めない。最後は選手自身が「その気になるかどうか」だと。こちらは「その気」になるためのアプローチをしていかなければいけない。もちろん技術的な指導はしっかりとやっていきます。今でもやっています。が、もう1つ上の力を目指すのであればこの辺りの取り組みを入れながらやっていく必要があるかなと。

ひたすらやる中で何を意識するか。ここだと思います。何人かは「出来ない動き」を別に練習していました。こういう姿は成長だと思います。これからのチームのためには絶対に必要な部分だと。

練習後、数人は翌日の考査のために勉強を教えてもらっていました。これも必要。とにかくやれる事をしっかりとやっていきたいと思います。それを自然とできるようにしていきたいですね。
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