夏休みに入ったのである程度まとまった時間が取れます。夏休みに入る前に数日間雨が続いたのでその時に「膝締め」を徹底しました。時間の関係もあるので。できる時にしっかりとやっておく。夏休みに入ってからはその部分を少し削ってやっています。
水曜日はトレーニングをしてから技術的なことを。最初のトレーニングの段階で「具合が悪い」という者が出たのでそのまま帰宅させることに。練習開始20分くらいでした。かなりの頻度で練習を抜けるのでここで多くを求める必要はないかなと判断。
前の記事にも書きましたが「理解する」という事が必要になる。それを確認するために1年生男子は別メニュー。それ以外の者は加速段階を作るための練習にしました。走りに関しては「中間疾走」にかなり重きが置かれます。きちんと走るという意味ではその区間が長くなるので当然の話かもしれません。しかし、加速段階がきちんと作らなければそれ以後の動きに繋がりません。かなり大切な部分があると思います。
夏休みはある程度時間が確保できます。加速段階の練習にしっかりと力を入れる事ができる。壁膝締め、タイヤ押し、チューブ5歩、マーク5歩、スタブロからのスタート。この日はこの部分をやりました。どれだけの人がうちの練習に興味を持っているかは分かりません。校内で練習をしているので何をしているのか不明な点があります。どうも「過激な練習をしている」と思われているようです。心外(笑)
練習に関しては「段階を追う」ことを中心にやっています。目的とする動きがある。いきなりその動きをやってもなかなか身につきません。その前段階をしっかひとやって少しずつ走りに近づける。どの段階の動きもそこを心がけています。それぞれの練習に対して「意味」がある。その「意味」を理解しなければ効果は上がらないかもしれません。「絶対に強くなりたい」と思う選手にとってはかなり刺激がある練習になっていると思います。完全に型にはめるということはありません。それぞれの特性を活かしながらやっていく。
そのため「走るだけ」とか「やるだけ」の練習がほぼない。頭を使います。もちろん「強制的にその動きになる」ための練習もしています。自然にやりたい動きに近づく。それはかなり重要な話だと思います。あまり意識しなくてもできるようになる。ただ、「時間がかかる」というのが難点です。
動きを作っていくというのにはかなりの時間がかかります。足運び一つとっても「直線的に運ぶ」という感覚を身につけるのはかなり大変です。中学時代は特段考えなくても走れます。これが高校女子になるとそれができない。色々な要因が含まれていると思いますが。中学時代がピーク、高校1年先がピークということも往々にして出てきます。
だからこそ丁寧に作っていくという感覚が必要になります。ある程度の素質があれば身体作りをしていくことで成果が出ます。これまで県外選手が強くなっている理由は「素質がある選手が身体作りをしている」という感覚で見ていました。そういう部分も実際にはあるのだと思います。しかし、色々な所を見ていると違うなと感じています。
どれだけ素質があったとしても、身体作りをしたとしても「理にかなった動き」をしなければ強くはならない。当たり前のことですが強く感じています。どれだけ力のある選手が集まっても「理にかなった動き」ができなければ絶対に速くならない。「もったいないな」と思う選手を何人も見てきました。以前私が抱いていた「素質がある選手は身体づくりだけすれば走れるようになる」は幻想だと痛感しています。
そうだとすればやはり「戦うための準備」をしっかりとうちはやらなければいけない。個人で中国大会に進める選手がいないという状況からスタートしています。中国レベルの選手が来てくれればある程度戦える。しかし、今は「走りを作って結果を出す」という時期です。選手も私も耐えていかなければいけない。
時間はかかります。しかし、必ず結果につながると思っています。それくらいの内容をやっていると思うからです。単純に「走る」というだけではない。自分の力を高めるために何をするか。しっかりと理解させたい。理解しようという「想い」をもってもらいたい。
向き合いたいと思います。自分自身の中での変化を感じ取りながら。少しずつ。少しずつ。