前の記事の詳細。天気が悪く屋外で練習ができない状態でした。他のパートが会議室と本部室を使っていたので私が担当する女子短距離はやる場所がない。立場的に譲らないと上手く回らないので空いている場所で。運良くロビーが使えたので全く問題なし。
この手の集合の時にやる「手繋ぎパチン」をやってから少しテンションを上げる。その後、ひたすら補強をすることに。何パターンかの腹筋と背筋を。ペアワークでやるようにすると盛り上がります。アクティブラーニングです。手を繋いで片足スクワットやサイドランジもしました。こうやってやっていく中で距離感が縮まっていく気はします。
ある程度やってホワイトボードを使って説明することに。「何故体幹補強をするか」というテーマで。この辺りも考えさせました。あまり考えずにやるのでしょう。「補強をやったら速く走れる」という幻想があるのかもしれません。ただ闇雲に補強をすれば速くなるというわけではない。選手は「与えられたメニュー」をやる事で速くなるも思っています。意味もわからずやり続けることの怖さ。考えなければいけないと思います。
固定するという話をしました。曲げたり伸ばしたりで鍛える部分は筋肉を大きくするという意味合いが大きいと思います。しかし、それが競技場面のパフォーマンスにどう生きてくるか。身体を起こすために腹筋を使うという動作はない。本来は体幹を固定するために鍛えている。そうであれば鍛える方法も考えていかなければいけない。力の発揮のタイミングを合わせていく必要があるのです。
以前は転がってやるいわゆる「腹筋」というが主流でした。ある時からか「スタビライゼーション」が流行っできて単純に「固定する」という部分が出てきた。私が考えているのは「固定した中で力を発揮する」という部分です。単純に固定すればいいわけではない。静止している状態ではなく固定した状態で力を発揮する必要がある。ここの感覚は大切だと思います。
身体を起こすような腹筋を実施することが少なくなってきました。しかし、こういうベーシックな補強も必要。筋肉をある程度大きくして強くしておかなければ固定はできないからです。複合的にやっていくことが必要だと感じています。それを踏まえて最初にオーソドックスな補強をしてそこから「固定した中で力を発揮する」という練習を紹介する。まー一応私の中では段階を追ってやっています。
そこから「固定する」ことの意味をもう一度考える。接地したときに力を逃がしてしまわないように体幹を締める。関節を締める。単純に固定することだけを考えるのではなくそこで「耐える」という感覚が必要になるのです。
その辺りのこともホワイトボードを使って簡単に説明しました。やることには意味がある。単純にやっているだけで強くなるというものではない。ここもしっかりと認識する必要があります。走りのために必要なポイントを3つ挙げました。膝締め、接地、フォロースイング。この基礎的な3つを身につけるための練習をあれこれ工夫しています。本当は膝締めからしっかりとやっていくほうがいいのですが、場所の関係から接地をやることに。
持っていっていた「台」を使って「台ドロップ」を。台を1つ使いながら降りていくときに身体の真下で捉える感覚を作る。これは一朝一夕で掴めるものではありません。本来であればかなり時間をかけて培っていくものです。とはいえこればかりは出来ないのである程度のところで。ここで先ほどの「固定」の考え方が出てくる。台から降りたときに接地のポジションを掴むことと軸足の膝が曲がらないように耐える。力を逃さない。ここは基礎的なものですがかなり重要な話だと思います。
ある程度やって今度は連続の台ドロップ。少し複合的に動きが入ってきます。この辺りからは差が出てきます。こういう基礎的な部分の理解、普段どう考えてやっているか。それだけで随分違ってきます。走ればいいというわけではない。必要な要素を抜き出して感覚を作る。雨だからこそ時間をかけてやっていく必要性があるのかなと思いますね。
かなり時間を割きました。それだけではやはり走れないので「縄跳び」を使った「膝締め」を。これも前段階があるのですが割愛。縄跳びを跳びながら直線的に足を運ぶ感覚を作る。やはり回転します。それも後ろで。この状態で走ればどうなるか。考えるまでもありません。基礎的な動きんどう身につけていけば良いか。指導者自身が理解して噛み砕いて選手に伝えられるようにならなければいけないと思いますね。チューブ腿上げと組み合わせました。少しずつ前に進む。直線的な足運びを身につけさせたい。簡単ではないですがエッセンスとして必要だと思っているからです。何回か繰り返しました。
台ドロップをしてから最後にミニハードルを使ってのスイッチング。午前中はここまでかなと。せっかく作った直線的に足運びが回転運動になります。それも股関節を使わずに膝から下で動く。これは走れないなと感じる部分です。走るためには前側で動かさなければいけない。それを台ドロップや縄跳び、チューブでやってきた。しかし、実際に動き始めるとそこが直結しない。股関節から動かすイメージはハードルドリルなどで作っていくほうがいいのかもしれないなとは思います。
とはいえ、足が回る。短時間で劇的に動きを変える方法があると良いのですが数日間繰り返さないと難しいと思います。合宿などでそれができると全く違ってくるのですが。徹底して動きをやると明らかに変化をします。普段からの動きの癖も出てくると思います。勿体無いなと思うことが多数ありました。細かくは突っ込みませんでしたが。
午前中は基礎的なことを中心にやりました。11時半くらいまでだったでしょうか。午後を長めにということだったので。
長くなったのでひとまずここまで。きっとまた午後も書きます。多分。