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マクナマラの誤謬

2025-02-10 12:00:00 | 24期のブログリレー

こんにちは。24期ブログリーダーの今村です。

皆さん、マクナマラの誤謬はご存知でしょうか?

先日、NHKの「映像の世紀 バタフライエフェクト」で放映していて、経営にも通じる部分があったので、シェアしたいと思います。

 

マクナマラの誤謬とは

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%82%AF%E3%83%8A%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%81%AE%E8%AA%A4%E8%AC%AC

 

マクナマラは稀代の天才と呼ばれフォードの社長も勤め、ケネディに見出され国防長官になった人物です。その彼は、ベトナム戦争において、米兵と敵兵の死亡数の比率に基づいて、戦争の進捗を評価する方針をとりました。

しかし、一方で、現地住民の反米感情やゲリラ戦への参加、国内の反戦運動など、数値化できないことを当初は軽視していたため、戦争が泥沼化したと言われています。

また、死者数をKPIとしたため、戦場ではカウントをするための専門部隊ができたり、ノルマ達成のための無差別な殺戮などもあったそうです。

 

この誤謬から見えてくることは、

①測定できるものだけで判断しない、測定できないことを軽視しない

②KPIの設定と集計方法にも精度が必要

です。

 

①は先日、イチローが「情熱大陸」でもデータ一辺倒の現代の野球界に対して似たようなことを言っていました。

最近の大リーグはつまらない。データにならないことも大事だと。番組では、高校生に対し、走塁時の判断の仕方や走り方について、この文脈で教えていました。

 

②はこれも、「映像の世紀」でやっていた、毛沢東の「大躍進政策」の失敗に通じます。この政策では、農業や工業の生産性向上を目指した取り組みで、生産性や効率性の数値目標を重視していました。そこで、地方の幹部たちは、自身の出世のために、上層部に生産量を過大に申告(虚偽報告)していたため、実際の生産状況が把握できず、誤った判断を下して、大量の餓死者を出したと言われています。

 

史実においては、私も詳しくないですし、さまざまな解釈もあると思います。

ただ、経営については、これらの史実から学ぶことは大きいと思います。

私自身もプロコンとして、机上の空論を掲げるようなことはないように、そして経営者に誤った判断をさせないような提案を心掛けねばと思いました。言い方を変えると、そのような提案をしたら、一瞬で信頼を失ってしまうので、気をつけたいと思います。

コメント (3)
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