読者の皆さんこんにちは。
16期生の大石泰弘です。
今回は人を大切にする経営についてです。
事業経営の目的は、関わる全ての人を幸せにすることだという経営を、人を大切にする経営と言います。
1円でも多く稼ぐことは手段と考えます。ですから社員や顧客や下請けを犠牲にして自社の利益や経営者の所得だけを増やそうとはしません。
「全ての人」では漠然としているので、大きく関わるひと5者で表現して「5方良しの経営」とも言います。
5者を、大切にする順番で書くと以下のようになります。
①社員とその家族
②社外社員(協力会社など)
③現在顧客と未来顧客
④地域住民、とりわけ障がい者や高齢者など社会的弱者。
⑤出資者ならびに支援機関
お客様が一番でないのは、お客様をないがしろにしているわけではありません。
お客様を感動させる価値を提供し続けなければ事業は継続できません。その価値を作りこむのが社員と社外社員、その働ける状態を支えているのがその家族だからです。
この3者は、同格とも言えます。
人を大切にする経営をしている企業の表彰制度があります。人を大切にする経営学会が
主催する「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞です。
応募条件は以下です。
過去5年にわたって、以下の6項目全てに該当していること
①希望退職者の募集や人員整理(リストラ)をしていない
②重大(死亡や重傷)な労働災害を発生させていない
③一方的なコストダウン等理不尽な取引きを強要していない
④障がい者の雇用率は法定雇用率以上である
⑤営業黒字で納税責任を果たしている(自然災害や為替レート等の大幅な変動等による赤字等を除く)
⑥下請代金支払遅延等防止法等の法令違反がない
この賞を受賞した東北の5社を先週訪問してきました。
どの企業も稼ぐ戦略がしっかりしていて、福利厚生が手厚いです。また、共通点として
社員さんが障がい者も含めてきびきびと働かれていて、且つ職場の雰囲気がぎすぎすしていません。
松戸にも受賞企業が1社あり、年に何度か朝礼に参加させてもらっていますが、もう5社
松戸に受賞企業が生まれるようご支援したいと思っています。
今週の土曜日と日曜日は立教大学で人を大切にする経営学会の総会があり、受賞企業の方々からアドバイスをいただけるのが楽しみです。
一方で、現在コンプライアンス関係の仕事をしているので、改めて人間の弱さ、難しさを感じる場面もあります。良好事例から学びたいと思います。
大切にする順番に非常に納得感があります。
人を大切にする経営研究会の11月浜松見学会で4社訪問できることを楽しみにしています。